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#52 手まり「松本まり」の作り方


#手まりの作り方  



松本まりの特徴


古い時代の伝統模様の特徴をお話しします。
白い土台が大きな特徴です。
白と言っても、昔は真っ白が非常に少なかったです。
手まりの場合は、しろも(洋裁のしつけ糸)を使用したので
生成りと言うよりは、薄茶色の事が多かったです。


他の地域の模様と圧倒的に違う特徴は
連続模様です。

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その為、今回の模様が古いテキストには
「松本まり」として紹介されています。
色使いは、ピンク、赤、オレンジを使ったものが多かったようです。


多くの地域で見られる菊模様


手まりと言えば、菊模様と言われるくらい
どこの地域でも作られた模様です。
松本まりの特徴は、上下同時の菊になります。


中央を閉じたタイプのほうが、ポピュラーです。
私も上下同時の菊は大好きです。

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前回解説した、束ね熨斗も
古い本では「松本まり」として紹介されています。



その他には、「八重づる桔梗」と呼ばれる模様も
松本まりの1つです。


八重づる桔梗

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松本まりと柳川まり


九州の柳川流の手まりは、
松本まりと正反対の特徴を持っています。


松本まりは土台を白く残しています。
それに比べ柳川まりは
土台を全て模様の糸で覆ってしまいます。


入門者さんに柳川毬は手間がかかるので
お勧めしません。
私の所では、2年目以降から少しずつ
柳川流で好まれる模様をレッスンしています。


今回レッスンする手まりの模様は
特に名前が無く「松本まり」としてテキストに書かれているので
私もそれに従うことにします。


私が作品を作って販売しているサイトでは
色づかいを名前にしたり
イメージを名前にしたりしています。


「松本まり」の作り方


手まりのサイズは直径8cmです。
地割(じわり)は8等分の組み合わせ地割です。

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読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。