#130 手まり「満開桃」の作り方
祖母との思い出
この桃の花の手まりは、祖母との思い出がある作品です。
ある夏の日、祖母が私に好きな手まりを1個くれると言ったのです。
祖母が作った手まりが10個ぐらいあり、私は一番気に入った作品を選びました。
この時は、手まりを作る大変さも、全くわかっていなかったのです。
白地にピンクの花が可愛くて、この手まりに「満開桃」という名がついていることも知りませんでした。
その時の手まりを思い出しながら作ったのが以下の作品です。
この時は、祖母に「それは10等分の組み合わせですごく大変だから駄目」と言われました。
他にもいくつか気に入った物を選んだのですが、どれもこれも、針*本使うから大変だから駄目。と言われ、この時にどの模様を手まりを貰ったのか覚えていません。
おそらく、オーソドックスな菊だったような気がします。
そしてこの時貰った手まりは、母の指示である方に帰省のお土産としてあげる事になったのです。
子供心に、大人のお付き合いの面倒さを教えられた時でした。
また、大人は嘘つきだと思った時でした。
私が欲しいと言ったのであれば、駄目と言われるのは仕方がないのです。
しかし、祖母があげると言って、あれも駄目これも駄目と言ったのが納得できなかったのです。
手まりを作るようになり誰かにあげる事が可能になった今の私が、祖母と同じ立場になったらどうするか?
あげても良いと思う物と、見せるだけの物とを分けておく、ただそれだけなのです。
子供としては、どれか1個だけあげると言われたら、一番素敵と思う物を選ぶに決まっています。
もしかしたら同居していた孫は男子だったので、関心を持たなかったのかもしれません。
私が一番作るのが大変な作品を選ぶとは思わなかったのでしょう。
桃の花のデザイン
私は星のステッチをしてから、花をかがっています。
その為、花の中心に五角形のラインが入っています。
星のステッチをせずに作ることも可能です。
しかし、桃は丸みのある花です。
丸さを出すために星のステッチを入れてから、花をかがっています。
「満開桃」の作り方
手まりのサイズは直径12cmです。
鈴入りの土台で作っています。
地割は10等分の組み合わせです。
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読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。