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じいちゃんと私


小学校の頃、授業参観にじいちゃんが来ていた。
両親も来ていたかもしれないけど、
記憶にあるのはじいちゃん。


4年生の授業参観は忘れられない。
理科の時間。
私の机のそばに座って、同じ目線で授業に参加。
先生の話をじーっと黙って耳を傾け、
しっかりと黒板に目をやり熱心に聞いていた。
聞くだけでは物足りなくなったのか、
好奇心のほうが勝ったのか、
実際に先生に質問もしだし、私は驚いた。
そんなじいちゃんに、嫌なそぶりも見せず
優しく微笑んで対応していた先生。
小学生の私でもびっくりしたのですから、
後ろで見ていた親たちも驚いたに違いない。

アルコールランプでの実験も一緒に体験。
「学びたい」という探求心は行動にも表れ、
熱心に授業を受けるじいちゃんをみて、
自分と同じ子供みたいだなぁと、
ちょっと面白く不思議な気持ちに。
それでもじいちゃんと一緒に学べたことが
嬉しくじんわり温かなココロで包まれた。
その時の感覚は色あせることはなく、
何十年たった今でも記憶に残る1日。

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じいちゃんの学歴は知らない。
知っているのは家で字の書き取りをしたり
私が学校でどんな勉強をしているのか聞いていたこと。
学ぶことへの関心はいくつになっても薄れないのね。
庭では畑を作り、作物を育て、
学校では、飼育小屋にいるにわとりやウサギの世話、
花壇の手入れをよく手伝っていたじいちゃん。
行動力と積極性もあり、
そばにいて、じいちゃんの生き方を見られたことは
私の大きな宝もの。

今でも思い出すのは、大好きなじいちゃんとの日々。
ありがとう。じいちゃん。

たわいもない私の独り言



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