分かりにくい表現が、私の鎧であり矛である、見過ごしてくれ

このNOTEでは、私の脳みそで感じた気づきや違和感を、架空の「僕」「私」を使って表現しています。完全なるフィクションです。


「夜の赤信号が好きなんだよね、危うい雰囲気と孤独みを帯びている感じに親近感が湧くんだ」

そう呟く彼は、何かを諦めているような、期待しているような、私には判断しがたい分かりにくさを持っていた。

「なにそれ。分かりにく…」

こう言い放った私は、なぜか拳をぐっと握り締めてたんだ。
「よく言われる。でもいいんだ、それがいいんだ」
またもや、あの目でそういうんだもの。



彼の分かりにくさが嫌だった。
私にはわからない彼だけの世界線があって、そこに触れることができない虚しさを感じていた。
そして、その世界線を知っている人が、他にいるんだろうなと思ってた。



彼女が僕を知ろうとしてくれるのが、嬉しく、そして申し訳なかった。
僕にとって、放つ言葉は僕だけのものだった。
理解も同意も求めない、ただその表現だった。感じたことを素直に綴る。正解も不正解もない世界。僕の感性に唯一正直になれる場所。だから、誰かの解釈はいらなかった、解釈なんてして欲しくなかったんだ。

彼女には僕の言葉を見過ごして欲しかった。

僕を理解しようとすればするほど、僕は僕を分かりにくく表現するだろう。
今日も彼女を困らせてしまったんだ。
彼女は知っているだろうか、僕の言葉は僕の矛で鎧だということに。

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