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日本縦断歩き旅《沖縄編》3日目『夏の沖縄は炎天下でバテバテ』残波岬⇒幸喜

テントから起きる。
空気式のマットが鹿児島の時より、縮むのがはやくなっている。
穴をふさごうにも、音もしないし場所がわからない。
水に着けて気泡を見るのがいいだろうが大がかりすぎる。

日があがると暑いので、
夜明け前に歩いていたいが、
相変わらず朝に弱い。
6時起きの7時出発。
朝食はおにぎりだけ食べた。

坂道。
階段でないだけありがたい。

ハブクラゲが出るらしい。
日本縦断していて、
腰より上まで海に入ることが一度もなかったので、
沖縄では海に入る事を目標にしていた。

できれば誰もいない海でゆっくりと入りたい。
そう思っていたが、クラゲがでるなら、
だれもいない海に入るのは注意した方がよさそうだ。

キレイな海。


まだ歩き始めなのに、バテてしまって、
バス停などでもよく休んだ。

公園前で汗だくになって休んでいると
観光客のらしき夫婦の車が前に停車して
「歩いて旅してるんだって」
「あなた、飲み物あったでしょ?あげる?」
「いいよ。いこ。」
高そうな車は発進して去って行った。

日本縦断旅で、差し入れをキャンセルされた事は初めて。

昨日も一度も声かけられなかったし、
日本縦断の中でも、沖縄の観光客はまた違う温度感を感じた。
沖縄では差し入れとかは期待できないかも、そう思っていた。

コンビニがなく売店に入る。
水は切れないようにしているが、
予備が少ないので水分補給したかった。

それと暑くて、日影かクーラーにあたりたいのもあった。
水とおにぎりを買って、
ベンチで涼ませてもらう。

ベンチで休んでいると、
作業着姿のバンがとまり、お店に入っていく。
お店から出る時に、
「飲みな、がんばってね」
と2Lのさんぴん茶。
それとおにぎりだけじゃ腹持たないだろうと、
チキンとナポリタンパスタを買ってくれた。
お礼をすると、
「バテないで最後まで頑張んだぞ」と
日焼けした肌に真っ白な歯で笑顔をくれた。

ついさっきまで沖縄で差し入れはないだろうと思っていたが、
あんまりすぐに差し入れされて、自分が恥ずかしい。

沖縄の人は優しかった。

ヤミブローカーが何なのかわからないが、注意したほうがいいらしい。

お昼に食べようと思っていた所は、
あまりに車が多く並びそうなので諦めて先に進んだ。

ひたすら歩く。

ながい坂道でバテてしまい
休むところも無い。
木の陰に座って休んでいると
汗だくになって自転車をこぐ
巨体の外国人がゆっくり前を通る。

休まずに坂を上りきるのだろうか?

休み終えて、再出発して坂を上ると、
木の陰にさっきの巨体の外国人が休んでいた。

彼が再出発するとまた追い抜かれ、
真夏の炎天下でバテバテの競走をしていた。

暑い!
頭に巻いたタオルもビショビショで
何度もひっくり返したりしないと目に汗が入ってくる。
腕の汗は全て、カートを握る手に流れヌルヌル。
気持ち悪く、手袋をまいて握ってヌルヌルを感じないようにした。

鹿児島以上にバテる。
頭ではまだ大丈夫と思っているが、身体が倒れたいと悲鳴をあげている。
しかし長い道路、休むところは見当たらず。

橋のしたの日影をみつけ
休む。

かなりバテて、座っていると倒れたくなるほど辛くなっていた。

12時のひさしが強い時間帯は、
昼食屋でゆっくり休むつもりが混雑で立ち寄れなかった。
時間に余裕はないが、バテない為にここでゆっくり休む事にした。

差し入れで貰った鶏肉とナポリタン。
それと塩分チャージをなめる。

車の通りは激く車のスピードも高い。
くぼ地なので茂みのかげで横になると、
車からの視線は入りにくく気にならなくなった。

道のアスファルトで昼寝するのは初めてだったが、
それほどに暑さでバテていた。

アリが行進していたが、
それ以外の虫はいなくて、
意外と快適だった。

寝て起きると自分の汗をすって人型にできたシミが残った。

一時間半ぐらい休んだ後、再出発。
だいぶ遅れてしまった。

カメ!?



夕方になり日差しが弱くなる。
休んだ分、取り戻したかったが、なかなか距離が稼げない。

この日は8月12日、
8月15日の誕生日に沖縄先端 辺戸岬に着きたい。
このペースじゃ間に合わないのでは?

しかし、身体を壊してもしょうがない。

時間的に
日が沈むまでに目標地点までたどり着かない事が
わかってきていた。

とにかく進む。
泊まるところの心配もしてきた。
目星を付けていた所は遠くて間に合わない。

ローソンに立ち寄る。
お店に入ってしっかり食べたかったが、
距離を稼ぐために
おにぎりだけにした。

日が沈む。

ゆっくり夕日を見たかったが進む。
野営地も見つかってないので焦る。

日が沈む。

日が沈むと野営地を探しにくくなるので、
諦めて海岸で探す。
人けの少ない海岸を見つけ、
階段のわずかな死角で寝ることにした。

寝る場所を確保した瞬間、
どっと疲れがでて。
テントも張らず。
座り込んで休んだ。


しばらく休んで体力を戻し、
テントを張って
ビーチで足だけ洗い、
身体を拭いて横になった。

テントは幕を張らず、
虫よけ網だけ張った。

横になって
星空をみて
やわらかい風が
疲労で火照った体にあたり、気持ちが良かった。


この日歩いた距離 35km

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ユキノブ 「日本縦断歩き旅」
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