5年ぶりの出産とゴッドハンド⑤〜ゴッドハンド再来〜
ゴッドハンドの神の一手が終わってから
私はさらなる陣痛に耐えながら
ただただ子宮口が開くのを待っていた。
正直開いたらこっちのものだと思っていた。
というのも、1人目の時も産む瞬間は
そんなに痛くなかった記憶があった。
もう産める!という喜びがまさって
痛みのことなど忘れ
ただ力んで産み落とすだけ
そんな心待ちになるからだ。
あとナンチャラとかいうホルモンが
産む瞬間は出てるので
痛みが軽減されるらしい。
(うろ覚えで情報の質が悪い…)
早く子宮口が開いてくれ〜と願いながら
その時を待っていた。
それから1時間ほど経ち
担当の先生が様子を見にくるものの
やはり子宮口が開かない
だんだん私の体力も少なくなってきた
その時……
視力の悪い私は出産のためにコンタクトをとり
メガネで診察台に乗っていたが
途中から邪魔でメガネを外していた
そんな私のボヤボヤな視界に
少しだけ見慣れた青い服の先生が入ってきた
あれ…違うよね…いや…まさか……
「ちょっと触診しますね〜」
ゴッドハンドーーーーーー
最降臨ーーーーーーーーーーーー
またしても私は今までだしたことのない
大声で叫び
謎のゴッドハンドの一手を
耐え忍んだ
これ、意味あるんですよね!?
効き目があるんですよね!?
っていうか……あなた誰!?
そんな気持ちを押し殺しながら
痛みに耐えていた…