思い出す。覚えている。

夢を見た。幼稚園に一緒に通って中学校まで同じ学校に通った幼馴染と久しぶりに会った。現実で彼は事故の後遺症で過去の記憶を失くしていてもう私のことは覚えていない。夢の中で彼は私のことを覚えていた。近所にあるイトーヨーカドーの駐車場で少しだけ話をした。どんな話をしたのかあまり覚えていない。ただ私のことを覚えてくれていたというだけでとても嬉しかった。彼の中に思い出されないままの私はまだいるんだろうか。

たまに小学校や中学校のときの同級生のことを思い出すことがある。それは仲が良かった友人のことだけでなくほとんど喋ったことのない子のこともある。私も誰かの中でふと思い出されることがあるんだろうか。人生の中でちらりと目が合うくらい、話したことなくてもいることを知っている人たちとの記憶の共有。私の偏在に想いを馳せる。

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