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私だけの孤独

お風呂が好きになったのは
中学生の頃に始まった虐めからだ

洗い流したら悲しさも溶けた気がして
排水溝に溜まるのは
ストレスで抜け落ちた髪の毛だけだから
勘違いでもいいから
傷ついた、なんて感じたくなかったから
目で得られる情報で満足するように意識して

陰口も面と向かって言われる悪口も
教室で女子同士の回ってくる手紙が私だけには
回ってこないことも
押し付けられた部活の部長も
机の中に入れられた未使用のコンドームも
大事なものはいつも放課後のゴミ箱の中にあることも
帰りのバスの中で降りる場所まで嗤われることも
SNSに悪口と一緒に晒された私の後ろ姿の隠し撮りも

全部を知らない父親は
虐められるお前が悪いと私に言ったこと
今でも私は覚えていて
血の繋がりが大事だとよく言えるものだと
心に近寄られたくなくて壁を作っている

近々、私の同級生だった女の子が結婚すると聞いた
そんな奴が子供を産むのかと
嫌な気分になった

誰にも理解出来ない、共有できない孤独

皆一緒だと言われてしまえば
私の苦しみは無視された気がして
余計に孤独になる

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