見出し画像

攻め⑧ 近間 ※コロナルールでやれることほぼなくなった

コロナルールによって「近間」は正直.....なところがあります。

一足一刀の間でお互いが打突しようとしたところ間合いが詰まってしまって「近間」になってしまった場合は、地稽古だったら、「物打ち」に当たらないので、仕切り直しです。上手(かみて)相手に「引き面」とか打ったら、人によってはキレるかもしれません。

つばぜりから離れる場合は、剣先をきるまでお互い離れなければなりません。試合にて、場外を背にしている場合は、相手に下がってもらうとめ、下がらなくて大丈夫です。

そのため、すぐに「近間」に入ることによる「遅延行為」.「一本先取したあとの防御姿勢」などが反則がとられやすくなりました。

いかがでしょうか。ちなみに、私は万々歳です笑。鍔迫り合いは面白くない

コロナルール前の「近間」に関して語りたいと思います。

近間とは?

近間って何もできないんですよ。ボクシングも肘打ち禁止なのでパンチに力が入らないように、剣道も物打ちでとらえないと有効打突になりませんよね(まぁ、引き面は一応ありますけど、構えが崩れてないと厳しい)

お互いが攻め合った結果、一足一刀の間から近間になってしまう状態になると思います。その場合は仕切り直しです。ちなみに、昇段審査の初太刀で近間になった場合、6段以上だったら即バッテンです。

一足一刀になったら捨て身で技を打ち切る稽古を行うのが剣道の理法を学んでいくことになります。近間は、こういう場合になったらどうするかという確認で読んでいただきたい

鍔迫り合いからお互い離れて下がるときに飛び込み面打たれた!?とか、引き面打たれた!?とかあると思います。私はやらないんですけど、近間の場合に行うアクションは主に2つです。

それは、こちら

・相手を下がらせる

・正中線を譲らない

では順番に語っていきます

①相手を下がらせる

先ほど、引き技があると説明しましたが、その引き面の打突機会として「相手が下がった瞬間」に出す引き面というのは狙い目になります。

この隙を作らないために、相手の水月を突くようにして相手を下がらせます。それによって相手が下がったのを確認して、こちらも下がって間合いを一旦切るということが可能となります。

互角稽古で格下の場合は、優しい人は下がってくれます笑。ただし、下がらない人でこちらが水月をついているのに動じない人というのは嫌な人ではなくて、自分から先に下がっちゃいけないことを知っている人と言うことですので、強い人です。相手が下がらない場合は、かなり警戒してゆっくり下がります。それで、相手が追撃してくる場合は面倒くさい人ですけど、相手も打ってこないでこちらが下がったのをみて合気で下がった場合は、かなり強い人だと思った方がいいです。

とにもかくにも、基本的には相手に下がらせることを意識しましょう

また、小中学生の場合、この近間で追いかけるように飛び込み面を打つケースもありますので、自分から積極的に下がるようなことはしないようにしましょう。

高段者と地稽古をする時に、間合い(攻め)の勉強をするために下手が上手にかかって剣道を行いますので、この近間で打ったとしても、機会は打ってないのでせっかく高段者と地稽古をするのに「お前、何しに俺と稽古してるのと?」と怒られてしまいます。

②正中線を譲らない

イメージとしては自分身体の真ん中の線(正中線)を作って、その線から自分の竹刀を外さないように中段に構えながら相手の竹刀を切るということです。これにより、相手が追っかけて面を打ってきてもこちらの竹刀がつっかえるだけなので、1本はとられません。

この上で、自分から下がるとその下がった瞬間って打突機会を自ら作ってしまいますので、相手に下がらせるように竹刀を相手の水月あたりに突き出す動作をして下がらせます。そうすれば、基本的には奇襲の面がきても打たれませんし、中段で構えているので引き小手も打たれません。この2点を抑えておけばバッチシです。飛び込み面打ってきて鍔迫り合いになったら、また、離れる作業します。まぁ、試合でいえば硬直・遅延になります。

中々相手が下がらなかったり、試合中1本取り返さなければいけない場合はどうするか?

1相手の竹刀を表から抑えながら下がる

相手の竹刀を表から抑えることによって中心をとって下がります。これによって、追撃の飛び込み面を封じます。これは、便利です笑。試合なんかでもなんで技を出せばいいという状況になりませんし、相手が先に前に詰めてこちらが後手に回ったら仕切り直しも必要です。そういった時に、「引く」という動作は必要ですが、その時は追撃を許さないように竹刀を抑えるようにしましょう。抑えすぎると裏から回して面が来る可能性があるので、あくまでも自分の正中線から竹刀を外さないようにね、はい。

2体当たり決行

試合時間がなくなって1本取りにいかなければならない場合、鍔迫り合いになったら、引き技の奇襲をかけるか、早く仕切り直したいために体当たりを行います。

早く仕切り直したいがために自分から下がると、相手が追っかけてきますので、体当たりで無理くり相手を下げます。これは、おっさんの試合で時間がなくなってきた場合によくみられます。ちなみに、私は体当たりはしませんね笑

試合を想定した稽古なら行うと思いますけど、互角稽古や立ち合いは基本的にはやらないです。ただし、相手が体当たりしてきたら容赦なくやり返しますけど。

ということで「近間」「交刃の間」「触刃の間」「遠間」4つ

間合いにおける状況判断を語っていきました。これだけ読み込んで理解できれば攻めに関しては4~6段レベルの思考レベルです

次回からは、触刃の間から交刃の間へ状況別攻め方を説明していきます。