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江戸川手紙寺誕生秘話 01「こだわりのカウンター」

こんにちは。手紙寺発起人の井上です。
前回は、銀座にある手紙寺についてのお話をさせていただきました。


もう一つ、手紙寺を語るのに欠かせない場所があります。

それは、東京・江戸川区にある手紙寺のこと。
じつはこの江戸川の手紙寺は、まだこれから作り上げていくところ。
船橋の手紙処と同じように、たくさんの人の力をお借りしながら徐々に完成に近づいていっています。

時間をかけているのは、どの部分にもその都度、こだわりを閉じ込めているから。江戸川の手紙寺に込めたこだわりを、一つひとつお話していこうと思います。

お寺の外を眺められる、とっておきの場所

以前もお話した通り、手紙寺発起人である井上は「證大寺」というお寺を運営しております。千葉、埼玉、東京にある霊園では、多くの故人さまをお預かりし、毎日お勤めを行っております。

證大寺の本院にあたる江戸川本坊の寺務所の入り口を抜けると南の大きな窓に面した小さなカウンター席があります。

ここが「江戸川手紙寺」の前身となる場所です。

カウンターの長さはおよそ5メートルほど。
窓の向こうには、広い霊園が広がり、浄縁墓と呼ばれる霊園のシンボルがよく見えます。​

カウンターから後ろを振り返ると、
大きな證大寺の本堂が見え、荘厳で開放的な空間が広がっています。

もともとここは、長机を設置した簡易的な作りのカウンターでした。
お寺や霊園にいらした方が休憩したり、住職やお寺の職員とお話をするために利用していらっしゃいました。

船橋の霊園にある手紙処と同じように、大切な人を想って、手紙を書いたりすることもできる、落ち着きのある場所です。

空間を象徴するカウンター席へ

銀座の手紙寺を完成させたとき、
テーブルが空間にもたらすものはとても大きいのだと感わかりました。

私たちは「樹輪舎」さんにもう一度ご連絡をして
江戸川のカウンターの机も、手紙寺銀座と同じように作っていただけないか、お願いすることにしました。

「樹輪舎」さんは、京都に工房を構えていらっしゃるため
(ご時世の影響もあり)直接、江戸川の現地の様子をご覧になることはできませんでした。
つまり、ぶっつけ本番でカウンターの制作を行ったのです。​

できあがった板材はとても美しく、
空間の象徴になるような、カウンターが完成しました。
もちろんサイズもぴったり。さすが、職人の技です。
私たちも樹輪舎さんも、満足のいくカウンターになり、とても嬉しく思います。

これまで通り、多くの方がこの席に座り
霊園や浄縁墓を見つめながら、のんびりとした時間を過ごしています。

さて、今日は江戸川にあるカウンターの誕生秘話をお話しました。
まだ江戸川の手紙寺は始まったばかり。

次回は、これからの江戸川の手紙寺についてお話したいと思います。

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井上 城治 | 手紙寺 発起人
1973年生まれ。東京都江戸川区の證大寺(しょうだいじ)住職。一般社団法人仏教人生大学理事長。手紙を通して亡くなった人と出遇い直す大切さを伝える場所として「手紙寺」をはじめる。趣味は、気に入ったカフェで手紙を書くこと。noteを通して、自分が過ごしたいカフェに出会えることを楽しみにしています。



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