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Salesforce ハッカソン2021 参加のための準備と受賞の感想

Salesforce ハッカソンコンテスト2021 に5人チーム「池袋ベアリスタ」として出場させていただき「アイデア賞」を受賞しました。イベント開催決定からエントリー受付、当日の進行などの運営や、たくさんのSalesforce 関係者の方にサポートしていただき楽しい経験をさせていただきました。
素晴らしい経験をさせていただきっぱなしというわけにはいきません!イベントにご興味を持たれていた方、次回以降開催時にエントリーしてみたくて過去の様子を参考にしたい方など、どなたかのお役に立ちたいなと思いこの記事を書いています。

ハッカソン開催決定を知ってから応募までどのような想いでいたのか、事前の練習や準備としてどんなことをしていたか、当日はどういう様子だったかなど、時系列っぽく書いていきます。もっとこんなことも知りたい、意見交換してみたい、なんかいいこと書いてるぞ?この人!
なんて思ったら、気軽に「スキ」してくれたりコメントしてくれたりしてくれてかまいません。ていうかしてください><。

ハッカソン当日までの時系列

  1. ハッカソン開催を知る

  2. 開催概要・エントリーフォームをなまら確認する

  3. ハッカソンに出たい!と強く思う

  4. チーム結成に向けて連絡しまくる

  5. チームメンバーとして参加するようお誘いもらう

  6. チームエントリーのための戦略を立てる

  7. メンバーの役割を決める(技術、アイデア、プレゼン、楽しさを分担)

  8. 事前練習する(個人錬・チーム錬)

  9. エントリーシート用の全員の自己紹介を全力で作る

  10. チームエントリーを完了する

  11. 事前練習する(個人錬)

  12. 出場決定の通知を受ける

  13. 事前練習する(本番を想定したチーム錬)

  14. 当日を迎える前の準備(お菓子、飲み物、換気、睡眠時間、スーパー銭湯)

  15. 当日を迎える

Salesforce ハッカソン 2021が初開催決定!出たい!

2021年12月11日(土)12日(日)の両日にかけて、ハッカソンが開催されました。イベント詳細ページはこちら

私がハッカソンの情報を知ったのは、Twitter の投稿からでした。

Twitter でSalesforce さん公式アカウントや関係者さんをフォローしていて、ハッカソン開催を知ることができました。多分、投稿されたその日(2021年10月29日)に開催されることを知りました。Salesforce に関するイベントや最新情報をいち早く手に入れたい方は、公式アカウントをフォローしましょう!

ハッカソンに出たいなぁ・・・。もし出られたら受賞したいなあ・・・。どんな要件で開催されるんだろう?応募条件とかあるのかなあ?
と思いながら、応募詳細ページを表示してみました。

開催の認知~応募まで

応募詳細ページはこちらでした。

「開催概要」の欄を確認しますと、

定員:6チーム(各チーム3~5名)
申込期間:10/29(金) – 11/21(日)

Salesforce Developers Japan Blogより

とのこと。
出場チームに選ばれることがそもそも難易度が高いんじゃあねえかッッ!!
この時点で思いました。ハンター試験の会場にたどり着くくらいの難易度です。

私は最近は教育者としての役割をしていて、教え子や部下たちにコンテストやハッカソンなどへの挑戦を推奨しています。
その時に指導しているのが、

実現したいことよりもひとつ上の状態でありなさい

Teeda

ということです。
チャンスをつかみたい、勝ちたい、ということを本当に実現したいなら、その叶えたいことよりも1つ上の状態でいることが大事だと、いつも伝えています。

今回のSalesforce ハッカソンに私が「出たい」と本気で思うなら、そのひとつ上の状態であること、その状態にあることを示さないとならないと考えました。
つまり、
ハッカソンに出たいなら、『とりあえず期日までにエントリーだけしておいてあとは出場できるか選考結果を祈る』
のではなくて、もう1つ先です。
出場者・出場チームとして選出されるべくしてされる状態であること、意欲を持ち続けること、チームをいち早く組織すること、ということが大事になると考えました。

ハッカソンの開催概要について確認してからは、これまでにご縁があった方に「ハッカソン開催されるね~、出よ~」と、猛烈なお声がけを行うのでありました。

しかし、何名もの優秀な方たちが、家事育児が大変、そろそろ出産しそう、ちょうど試験の日と重なっている、などで参加できず。
チーム作れないなあ、どうしようかなあと悲しみに暮れる日々が続きます。

応募~出場が決まるまで

私が中心メンバーとなってチームを結集することは残念ながらできなかったのですが、ご近所さんでよく私の自宅で一緒にSalesforce ごっこをして遊んでいる方のチームにお誘いいただけるという幸運に恵まれました。

これはいっちょ、決起集会をせにゃなるまい!
と、ご近所の焼肉屋さんでたらふくお肉を食べることに。
当初は男性3人のチームでエントリーしようと、私をお誘いいただいたそうでした。

5人までエントリーできるのだから、5人でエントリーしましょう!
男性だけではなくて、女性も当たり前にいるチームにしましょう!
と、私からお願いして女性2名をお誘いいただくことになりました。

新メンバーにご快諾いただくため、
これはいっちょ、決起集会をせにゃなるまい!
と、ご近所のおしゃれで風通しのいいイタリアンバルへ行き交渉です。

ご快諾いただき、めでたく女性2名・男性3名のチームが結成できました。
さて、ここからなのです。
結成して終わり、エントリーして終わりではなく、選考を経て出場を勝ち取らないとなりません。

エントリーフォームを確認したところ、
チーム名
リーダーのお名前 職種 リーダーの最近の業務や意気込み
メンバー2のお名前 職種 メンバー2の最近の業務や意気込み
メンバー3のお名前 職種 メンバー3の最近の業務や意気込み
メンバー4のお名前 職種 メンバー4の最近の業務や意気込み
メンバー5のお名前 職種 メンバー5の最近の業務や意気込み

という情報を入力して提出する必要がありました。
ここで、メンバーが集まったのでとりあえずエントリーだけすぐに済ませてしまおう、と考えてはいけません。

お名前:理胃田 太郎
職種:営業
最近の業務:営業

これは極端ですが、このような端的な情報だけのエントリー文言で、どれだけの倍率で選抜されるかわからないハッカソンの参加チームとして選出されるのでしょうか?
とりあえずエントリーだけしてみて、出れるかどうかは運任せだねえ、なんて思ってエントリーしてはいかんのです。

選考があるハッカソンやコンテストに出場したいならば、選出されたいならば、選出されるべくしてされるような意気込みでいないといかんのです。

こう考えて、チームメンバー全員がそれぞれの最近の業務内容や熱意を選考していただける相手にとって伝わるものにしようと、エントリー締切ギリギリまで考察したものでした。

ひとり400文字くらいでエントリーしています。読んでくれた人が、この人たちが参加したら楽しそうな作品作ってくれそう!と期待できるものになってたらいいのですが。。。

事前練習(出場決まってないけど)

出場が決まっていない状態でも、チームでSlack を作り、事前に練習をしていました。出場が決まってから準備したのでは遅い、と私は考えていました。受賞したいなら、出場する前から受賞作品としてふさわしいものを作り出せるという状態になってないといけません。また、受賞を目指すならそのもう1つ上、最優秀賞に選出されてもおかしくない、くらいの作品を作ろうという気概があるべきと考えています。

事前練習でしたことは、当日のテーマをいくつか想定して、そのテーマで作品を作るとしたらどのようなタスクが起こるかをシミュレーションしました。メンバーそれぞれがどのような役割で、どのタスクをどの順番で、何時間くらいかけるかということをシミュレーションする会を開催しました。

事前に評価のポイントや加点の要素も公式ルールとして公開されていたので、サンプルデータやパッケージを公開する手順、プレゼン時間が10分以内になるようにどうまとめるか、などをメンバー全員がそれぞれのお仕事後や休日に考察していました。

勝負は戦う前から始まっているのです。

出場決定~当日まで

参加チームとして私たち「池袋ベアリスタ」が選出されたと連絡メールを受け取るまで毎日ドキドキが続きました。そして、開催当日まで毎日ドキドキが続きました。

正式に出場が決まったので、より一層自主練やチーム練に熱が入ります。過去に開催されたSalesforce World Tour Tokyo のMini Hack に取り組んでみたり、

審査員長が「株式会社 RECEPTIONIST」代表の橋本さんなので、『RECEPTIONIST さんの業務をSalesforce で圧倒的に改善するには?
というお題が出たと想定して、ハッカソン当日の1日目と同じスケジュールで対面できるメンバーで一緒に開発をリハーサルしました。
※二酸化炭素測定器、換気、空気清浄機、空調にとても苦心したものでした。

残念ながら、当日のお題とは全然違うものでしたが、リハーサルすることでたくさんのことが見えてきます。
お菓子はチョコ系をたくさん用意しておくのがいい、土曜日にランチ難民にならないか、夜はスーパー銭湯に行こう、完徹ではなくて少しくらい寝た方がいい、プレゼンの楽しさとはなんなのか・・・。

準備しても準備しても、私は全然自信がなく…。当日を迎えることになるのでした。

ハッカソン開催当日(2021年12月12日(土)~13日(日))

そして当日、9時に開会式なので8時30分に集合をして「絶対勝つぞ!おー!」というみんなの勇猛な心の声とともに黙々とハッカソン環境への接続をしていきました。

当日のタイムスケジュールやテーマはこのページに公開されています。

テーマは「保育園」

保育園を舞台に、事務職として赴任して1年経つあなたが園長にSalesforce を使うとどんなことができるのかをプレゼンする、というのがお題。
保育園の「園長」「保育士」「栄養士」「看護師」「保護者」「園児」というステークホルダーの課題が示され、それぞれのチームがユニークな観点でDev 環境に実装、プレゼンの実施を行いました。

課題を洗い出しすぎて何やっていいかわからない

テーマに示された各ステークホルダーのメッセージから、どんな課題があり、それをSalesforce を使うとどう解決できるか、同実装できるかというのを洗い出したところ、出るわ出るわ!💦

課題まとめシート

課題を洗い出すことはできましたが、結局何をやろう、どう作ろうか、そもそも時間足りるかなあ・・・。みんな慌てふためいていました。

メンターセッション

何を作ったらいいんだ?そもそも楽しいもの作れるのか?
と、慌てふためいていたら、メンターさんとの対話ができるタイムになってしまいました。
何を作るかも決まっていないし、どんな技術に挑戦しようかも決まっていない状態で、課題だけがある状態で、Salesforce 界での超大御所「宮本先生」とのセッションが始まりました。

セッションの中でいただいたアドバイスが、
「とても短い期間のハッカソンなのだから、何をどう作るかではなくて、何を作らないか。どこの部分だけに着目して作るか。という風に限定するといいと思いますよ」
というものでした。

あっという間にメンターセッションも終わり、
「特に誰が」楽しくなるシステムを作るのか、という観点から実装するものを定義し、チーム練で培ったチームワークを発揮して制作を行いました。
園長にプレゼンするのだから、最終的には園長がわくわくするものを作ろう、園長の課題をどう解決するのかという観点でここから爆装していきます。

こんなもの作ろうと考察しました。

プレゼン資料に貼り忘れ、痛恨の極み
これも貼り忘れた、痛恨の極みPart2

このように作るものが設計できたので、保育園にまつわる情報をひたすら収集し、実装するオブジェクト内の項目の定義やサンプルデータの準備ができるように考察していました。

あっという間に夜が更ける

1日目の開催時間は18時に終了しました。受賞目指して頑張るパワーズの私たちは、夜更けまで作業をし、あっという間に23時くらいになってしまいました。

この時点で、

  • 標準機能によるオブジェクト・項目の作成(ほとんど完成)

  • Experience Cloud で保護者さんとのコミュニケーションツールを実装するための調査(難航)

  • 保護者さんに保育士から今日の様子を写真付きでChatter とメール配信するLWC の実装(完成)

ができていました。
残すは、

  • Experience Cloud(LWD)の実装

  • サンプルレコードの作成・インポート

  • プレゼンのストーリー考察

時間はいくらあっても足りません。

心身ともにリフレッシュしてさらに頑張りたいと思ったので、
近所のスーパー銭湯に行ったり、夜食を食べたりして、気がつけば日付が変わっていたのでした。

開発没頭タイム

リフレッシュしてからは、みんな再び一心不乱に、それぞれの気力の限界ギリギリまで作業をしました。私は27時くらいまで。
そして各自睡眠タイムです。

夢にまで見たSalesforce ハッカソン出場ですので、
ハッカソン期間中の睡眠の夢にまで、プレゼンまでのプレッシャーが襲いかかります。

2日目、とにかくヤバい

2日目は朝6時から7時くらいにはみんな起きていたでしょうか。Salesforce 愛によって、活力に満ちた素晴らしい朝です。
休日の朝からSalesforce 触れるって、ほんと幸せじゃね?なんて、みんなトランス状態です。みんなとっくにヤバい。

15時までに、ボーナスポイント獲得のために

  • 資料を公開

  • サンプルデータを公開

  • パッケージを公開

しなければなりません。
みんなで分担して作品を磨きあげていきました。

メンバーみなさん、本当に優秀な方々ばかりで、華麗に最後までの制作の詰めをしていました。
私は自分たちのアイデアやプレゼンの楽しさをどう伝えようかということに2日目を費やしています。

そうこうしているうちに14:40くらいになりました。
今、この記事を書いている時点でも、振り返る余裕もないくらい一心不乱でした。
そうしてできたのが、これだぁッッ!

ハッカソン当日のプレゼン資料

15時前に提出しないといけないので、観念して提出をしました。
提出した資料やデータはこちらからどなたでもご覧いただけます。

これから、プレゼン順になるまで緊張の瞬間です。
みんな死力を尽くしましたが、まだ終わらんよ。
全チームのプレゼンが終わり、質疑応答が終わるまで闘いは終わりません。

みんなの発表タイム

プレゼン資料の提出が締め切られ、いよいよ発表タイムです。どのチームの発表もとても面白く、素晴らしいものでした。
緊張が走ります。

発表の時の様子は記録していないのですが、
発表してくれたメンバー(チーム内に橘さんがたまたまいたので、園長役)は、事前練習以上に楽しく、魅力的にプレゼンをしてくれました。

本当に、お疲れ様でした。

発表が終わり、ドキドキ審査タイム。
みんな(私だけかも)心身ともに限界だったので、とにかくお酒が飲みたい。キンキンに冷えてやがるビールを飲みたい、買いに行きたい!と思っていたのですが、休憩時間から審査結果の発表まで数分しかなくて、近所のコンビニにも行けず・・・。

緊張で(←ほんとは酒飲みたくて)震えながら審査結果を待っていました。

結果は、

見事受賞「アイデア賞」

という、栄誉に輝きました。
絶対に受賞したい!と思って臨んでいたので、想いが成就して本当に感激です。素晴らしいチームメンバーと、素晴らしいイベントを開催していただいた運営の方、当日サポートしていただいたメンターの方々、応援していただいた方々、関係者のみなさまには感謝です。

あっという間に楽しいイベントが終わってしまいました

ハッカソン終了後、懇親会があり、Zoom で他チームのみなさんとお話しができ、おなじ舞台で闘った戦友たちとのふれあい、みたいで最後まで本当にたのしく参加させていただきました。

当日にチームメンバーで打ち上げ、でもしたかったのですが、もうみんな疲労困憊なもので、すべてを出し切ってしまったのですぐに解散。
「明日からまた仕事!明日もSalesforce 業務!」
と、悲壮感たっぷりのるんるん姿でそれぞれ帰路につきました。
みんな、かっこいいぞ!

次回も出たい

また次回の開催を予定していると、ハッカソンの閉会の時にちらっとお伺いできました。ぜひまたチャレンジしてみたいです。
このチームメンバーで受賞できたので、今度はみんなそれぞれが別のチームを率いて闘う、とか面白そうですね。

マンガとか全然読まないんですけど、初の開催になった今回のSalesforce ハッカソンに出場したみんなが「奇跡の世代」とか呼ばれて、今回のチームで出るのではなくて、バラバラになってそれぞれが率いるチームで、今度は敵として頂点を競うとかなったら面白いですよね。

そういうマンガとかないかな。

次回以降の開催が決まったら、今回出られなかった方、エントリーに躊躇した方、みんなで一緒にエントリーしてみましょう。
この記事が、コンテストへのエントリーを少しでも後押しできるようなものとなっていると幸いです。

最後に、

こんなにも素晴らしいイベントを開催していただき、素敵なチームメイトとの出会いのきっかけをいただいた
Salesforce 関係者のみなさま、
当日ご支援いただいたメンターのみなさま、
審査員のみなさま、
いつも励ましてくださったみなさま、
ありがとうございました。


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