わたしの嘘は年を取る
こどもじみたわたしの嘘は、やがて創意工夫を通り越し、いささか横柄になってパーソナルスペースに陣取る。
少し三白眼、いや、いつもわたしを睨みつけているからか。わたしがしゃがみこんでも視線を合わせたりしないから、その相貌ははっきりとは分からない。だけれど、わたしの嘘だし、整った顔に作り上げているはずだ。つんとした美少女が好きなわたしだ。
わたしの嘘は、なるべく他人には見せないようにしている。正直者に思われたいわけではないけれど、嘘を見せると、もっと見せて欲しいとせがまれるのが嫌だ