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就労以外の選択肢

体当たりNPO運営記(17) 2016年9月記事
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森ノオトのコンセプトは、「Think Globally, Act Locally.」地球規模の(環境)問題に対して、地域に軸足を置きながら、地道に動いていくことです。つまり「エコ」と「ローカル」が軸なのですが、ここのところ、神奈川県への横展開が始まっています。
マスマス関内フューチャーセンターとの関わりが深まり、市や県の仕事も増え、関内に月に3-4回ほど通うようになりました。今年は横浜市経済局の消費生活協働促進事業で「地産地消の調味料講座」を開催し、横浜市内全域の調味料生産者と会い、青葉区にお招きして、講座をもっています。そして神奈川県の「消費者力アップ!県民提案事業」では、県内各地で「おうちエネルギーワークショップ」を開催し、平塚や川崎、相模原などをめぐり始めています。県内でローカルメディアを立ち上げたいという方や、森ノオトのようなコミュニティをつくりたいという声をいただき、講演に出かけることも増えてきました。

森ノオトを始めてジレンマに思うのは、地域密着であるがゆえに、とてもすぐれたエコライフの記事(たとえば、松山ちかこさんの「ラップなし生活」や、ながたに睦子さんの「エコドライブ」など)は、もっと全国で読まれてもよいはずなのに、全国にリーチできないこと。逆に、地域の人にとっては、エコよりも地元のお店情報の方が興味があるし、もっと「ママのおうちサロン」的なものを網羅的に紹介する方が地元のママ層にアプローチしやすいのではないか、とも思います。
そもそもの問題として、ウェブサイトをモバイル対応にしたいのですが、2000もある膨大な記事を抱えたサイトのリニューアルに着手できないことが重くのしかかり(資金の面が大きい)、森ノオトを戦略的にとらえ直す必要に迫られています。

地元でも厚く支持されて、でもエコなコンテンツは全国に広げたい、どちらかだけに振り切ることができないなかで、整理したのが、「ローカル・エコ・ママ」と「横展開・エコ・メディア」の2つの軸です。地元でエコなコミュニティをつくりながらワークショップやイベントで家族ぐるみの交流をしていく事業と、森ノオトの持つ「エコ」のコンテンツをクリエイティブに発信していくことと、「ローカルメディア」を横展開していく講座事業を、それぞれ主担当を決めて分担していくようにしました。
地元系は衣食住、地域を軸にやっていく。森ノファクトリーをあゆみちゃん、料理部を大西香織さん、エコDIYを梅原さん。横展開系は、メディアを北原、エネルギーを梅原で担当する。バックオフィスでは渉外、システム、ファンドレイジングの担当が表舞台を支えてくれています。週に一度の事務局ミーティングと、月に一度の編集会議とスタッフ会議で、ビジョンと情報を共有して、線を引いて次に何をすべきかを考えます。

女性の生き方・はたらき方として、就労以外の新しい選択肢を、地域で開けないものか、と、森ノオトで実践している感じがします。日々、考えながら進んでいますが、まだまだ混沌。仲間がいるからこそ楽しく、大きな波も乗り越えていけそうな気がします。

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