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第5回 最新マーケティング理論

第5回の今日は、現代の最新マーケティング理論について進めていきます。

1.同意を得る

パーミッション・マーケティング
・・・「期待されていて、パーソナルで、適切な」働きかけをするマーケティング

ゴーディン「消費者から売買のプロセスに参加しても良いという同意を得るべき」

3要素
1「期待されている」
= その企業からの連絡を楽しみにしている
2「適切である」
= 潜在顧客が関心を持っているものを提案する
3「パーソナルである」
= 個々に合わせたメッセージをダイレクトに伝える

5つのステップ
①潜在顧客が自らそ の気を起こすようなインセンティブ(情報やエンターテイン メント、商品など)を用意する

②潜在顧客が向けてくれた関心を利用し、時間をかけて自社製品やサービスについて説明する

③インセンティブを強化し、潜在顧客がパーミッションを与え続けるようにする

④追加のインセンティブを提供し、消費者からさらにパーミッションを得る

⑤時間をかけてパーミッションを活用し、消費者の行動を変化させて利益を生み出す


2.顧客が欲しい情報の発信

インバウンド・マーケティング
・・・ユーザーが知りたいことを発信することでアクセスを集める方法

「インバウンド」顧客からの問い合わせに応じる活動
「アウトバインド」企業から顧客へ行うテレマーケティングなど

インバウンド・マーケティングの手法
Attract(引き付ける)
ブログや動画、SNS などで情報発信を行い、潜在顧客の興味を引く
Convert(転換する)
サイトを訪れた人々に有益な情報を提供して見込み顧客へと変える
Close(クロージング)
1人1人の見込み顧客の興味に合わせた情報発信を行い顧客化
Delight(喜んでもらう)
購入後も有益な情報を継続的に提供することでファンになってもらう


3.データベースの活用

データベース・マーケティング
・・・顧客についての様々な情報をデータベース化し、それぞれの顧客に合ったサービスを提供する

・RFM 分析・・・・いかにプロモーションを効果的に行うかを検討するために考案された分析手法

R(Recency)=最新購買日:最近いつ購入したか
F(Frequency)=購買頻度:どのくらいの頻度で購入しているか
M(Monetary)=累積購買額:これまでいくら購入しているか

・マス・マーケティング:すべての消費者を対象に同じ方法で行われるもの
       ⇅
ワントゥワン・マーケティング:様々な情報を基に「個別対応」「1 対1の関係」であるかのように感じさせる。ITの普及と消費者の価値観の多様化により、顧客の属性や嗜好に合わせたマーケティングが重視されるように


4.顧客志向でのマーケティング

ホリスティック・マーケティング
・・・顧客の要望をすべての起点にし、社内の経営資源をうまく組み合わせて行う全社的な視点でマーケティング

4つのマーケティング要素
4つを組み合わせて顧客シェア・顧客ロイヤルティ・顧客生涯価値を高める

◯統合型マーケティング
製品・価格・流通・プロモーションのマーケティング・ミッ クスに加えて、販売促進やダイレクト・マーケティング、対面販売なども加えた統合型コミュニケーション・ミックス

◯リレーションシップ・マーケ ティング
社内外のステークホルダーとの関係を強めるマーケティング。顧客との信頼関係を強くする「CRM」と社員やサプライヤー、代理店、株主などと良好な関係を構築する「パートナ ー・リレーションシップ・マネ ジメント」の二つがある

◯インターナル・マーケティング
社内の人たちに向けたマーケティング。自社の役割を認識できるビジョンの提供や、経営幹部へのマーケティング教育など

社会的責任マーケティング
「いかに企業の社会的責任を果たすか」という観点から行うマーケティング活動


5.ゲーミフィケーション
・・・ゲーム特有の人を楽しませて熱中させる方法や考え方をゲーム以外の分野で応用し、ユーザーに動機づけすることで行動を変化させ、目的とする行動へ促す手法

機能させる要素
ソーシャル構造:人々がともに時間を過ごし、信頼しあうため
楽観性:意欲を維持し、達成したいと感じさせるため
ストーリー性:壮大な物語に参加することで高い意欲を持つ
生産性の体験:熱中し自ら取り組むようにするため


6.エンドレスアイル
・・・リアルの店舗で在庫切れしている商品を店舗にあるスマートフォンやタブレット端末を使って自社のネット通販サイトから注文することが出来る。

「終わりのない廊下」― 在庫切れで顧客を失わないための方法

◯オム二チャル:お店や通販、EC サイトなどがすべて一括管理されること


7.ネットプロモーター経営
・・・「顧客満足度」を測るために「NPS」という指標を用いる

⇒顧客のロイヤリティ(忠誠度)の指標を測るための指標

「あなたはそれを友人や同僚にすすめたいですか?」という問いを0~10の11 段階で調査

0~6 = デトラクター(批判者)
7~8 = ニュートラル(中立者)
9~10 = プロモーター(推奨者)

NPS=プロモーターが占める比率からでデトラクターを 差し引いた数

次回第6回はソーシャルマーケティングについてです。

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