TechTrain流 学習ロードマップ - ゲーム開発の学び方
こんにちは、TechTrain 広報です!
TechTrainにはさまざまな技術領域に長けた ITエンジニアのメンターが約140名所属しています。そんなメンターの方々から、「その技術、いま学ぶならどう学ぶ?」をテーマにインタビューした結果から、分野別の学習ロードマップにまとめてご紹介します!
メンター紹介
ゲーム開発の全体像
ゲーム開発について全体像を把握する前に、ゲーム業界についておおまかに把握してみましょう。
ゲーム業界は大別すると「スマホ・ソーシャル系」と「コンシューマー系」に分けることができます。コンシューマー系というのは誤解を恐れずに言えば、おもちゃ屋さんで購入できるゲームです。
またそれ以外にも「インディー」や「アーケード」など様々ありますが、本記事では割愛します。
コンシューマー系は任天堂やスクウェア・エニックス (敬称略) などの「パブリッシャー」と呼ばれる企業と、パブリッシャーが企画しているゲームを実際に開発していく主戦力となる「デベロッパー」と呼ばれる企業があります。
それぞれ、求められるスキルが異なってきますので、ご自身が目指したいキャリアを想像しながら、ゲーム開発について学んでいくのが良いでしょう。
ゲーム開発に求められるスキル
それぞれ要求されるスキルについて大まかにまとめておきましょう。
とにかくたくさんゲームを作った経験が重要。特にUnityに明るいと重宝されやすい。また、サーバーサイドも求められるが、一般的なWebサービスとは異なり、ゲーム特有のサーバー・インフラの知識も要求されます。
コンシューマー系 - パブリッシャー
企画、仕様からデベロッパーとのやり取りなど、いわゆる上流と言われやすい工程を担当することが多いです。技術力だけではなく、論理的思考力、ビジネス力などの総合力が要求されます。情報系卒の学生が多いです。
コンシューマー系 - デベロッパー
パブリッシャーに合わせた開発ができる必要があります。ですので、Unityに限らずさまざまな技術に対応する力が求められます。つまり、Unityだけではなく、コンピューターサイエンスに明るいと重宝されやすいです。情報系大学卒やコンピューターサイエンスに強い専門学校生が多いです。
TechTrain流 学習ロードマップ
ここではスマホ・ソーシャル系で活躍できる方を想像しながら、学び方をご紹介します。ただ、コンシューマー系においてもとても重要なことですので、すべてのゲーム開発者にとって大切な学び方であると思っています。
オススメは以下の 7 つ!
学習の進め方
ゲーム開発の学習はとにかくたくさんゲームを作ることです。ゲームと言ってもいろいろなジャンルがあるので、さまざまなジャンルに触れることも大切です。
はじめはチュートリアルで良いですが、次はそのゲームに自己流のアレンジを加えてみたり、発展させて自作ゲームにしたりと、段階的に自分で考えて作るように進めてみましょう。
ある程度慣れてきたら、"質" にもフォーカスし、良いコード、良い設計、良いゲーム体験などについても学んでいきましょう。
Unityの学び方
まずは Unity で手を動かしてたくさんのゲーム開発にふれるところから。
① Unityの教科書 Unity 2023完全対応版
Unity初学者向けの本です。画像やイラストが多く使われており、わかりやすくまとまっています。特に公式チュートリアルに苦手イメージを持った方にはおすすめです。「Unity[超]入門」と比べて、自分にとってわかりやすいと感じた方を読むと良いと思います。
② Unity[超]入門
Unity初学者向けの本です。画像やイラストが多く使われており、わかりやすくまとまっています。特に公式チュートリアルに苦手イメージを持った方にはおすすめです。「Unityの教科書」と比べて、自分にとってわかりやすいと感じた方を読むと良いと思います。
③ Roll-a-Ball
Unity公式のチュートリアルです。英語で書かれているので少しとっつきづらいですが、まずは手を動かしてゲームをひとつ作るにはちょうど良い題材です。常に最新バージョンのUnityで説明されているわけではないので、その点だけ注意して取り組んでみてください。
④ 有名ブログ
ゲームクリエイターkan.kikuchiさんの個人ブログ:kanのメモ帳
株式会社ハ・ン・ドのbabaさんの個人ブログ:コガネブログ
「Unityの教科書」の著者である北村愛実さんの個人ブログ:おもちゃラボ
凹さんの個人ブログ:凹みTips
オオバさんの個人ブログ:渋谷ほととぎす通信
Haruki Yanoさんの個人ブログ:LIGHT11
Unity関連でネット検索している人は、一度は見かけたことがあると思います。記事が豊富なため、気になる記事を読むだけでもかなりのインプットになると思います。
また、R3(UniRxの後継)/UniTaskなど様々なOSSを開発している、Cysharp代表の河合宜文さんの個人ブログである、neue ccもオススメです。最新の開発状況やC#に関する話などが投稿されており、UnityやC#に関する先進的な考え方に触れることができます。内容は非常にレベルが高いため、上級者向けです。
開発をする上で知っておきたいもの
① リーダブルコード
言わずと知れた名著です。ゲーム開発に限らず、プログラミングする方には全員読んでほしいですね。
② コンピュータグラフィックス
3Dゲームプログラミングについて学習したい人向けの本です。CGエンジニア検定の教科書ということもあり、CGエンジニアに必要な知識を体系的に学ぶことができます。ゲームエンジンを触るだけでは身につかない、3Dゲームプログラミングの地力をつけることができます。
③ ゲームつくろー
ゲームエンジンに依存しないゲームプログラミングを学びたい人向けのサイトです。例えば「衝突判定編」では、AABBやOBBなど、様々な衝突判定のアルゴリズムを学ぶことができます。また「DirectX技術編」では、実際にDirectXを使わないとしても、ポリゴンをレンダリングする方法など、様々な考え方を学ぶことができます。
④ 「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ
技術に関係なく、面白いゲームを作りたい人向けの本です。本自体もつい読み進めてしまう仕掛けが織り込まれており、ついやってしまう体験をまさに実感することができます。ゲーム開発に興味がない人でも、単純に読み物として面白いのでおすすめです。
まとめ
ゲーム開発といえば、Unityを学ぶことだと考える方もいるかもしれませんが、それはゲーム開発における一面にすぎません。たくさんゲームを作る、いろいろなジャンルのゲームを作ることはもちろん、ゲームの仕組みを知る、フレームワークの仕組みを知るなど、一歩踏み込んだ領域にも興味を持って学習を進めてみてください。
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