ちゅうもく
「ちゅうも〜く!!」
『はーい!!!』
「桜があります。綺麗ですね」
ー季節は巡る。
街並みが緑に色づき始めた頃。
周りの人が、過ぎ去る。
あんなに注目してたのに。
桜の木の横を、何事もなかったかのように。
ふと見上げると、さくらんぼが、実っていた。
紅一点。小さな実があった。
ひとつぶ。またひとつぶ。
みんなから忘れ去られた、小さなものが好き。
懸命に生きる、そんな姿が好き。
誰も気づかないような場所で、小さく、小さく光る美しさに気づける。そんな自分も、好き。
さくらんぼ食べたいなぁ〜
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