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本音が言える場にならない背景は?

 何か意見を出された時、多くの職場では、「賛成」か「反対」どちらかの対応しかできていないのではないでしょうか。しかし、本当はもっと様々な対応ができるはず。

第三の道は、「そういう意見もあるね」と“置く”反応です。

 “置く”ことを避けるのは、判断力がない、後回しにしていると見られるのを怖がる心理が働いているのかもしれません。または、「お前なかなかいいことを言うな」、あるいは「そんな考えでは全然ダメだよ」と評価できないといけないという思い込みも・・・・・・。
 議論をしようとするならば、この関係性の前提を変える必要があります。上司だから全てにおいて有能というわけではない。この場の中で誰かが劣っているわけでもない。「全員が様々な視点を持っていて、それらの意見を出し合うのがこの場だよね」という場のセットアップ。これが多様な意見を活かしていくために大事な点のひとつです。

 多様な意見が出されたとしても、まだまだチーム力が生まれるにはハードルがあります。

 たとえば「同じ意見にまとめないと」という思い込みです。

 特に起こりやすいのが、意見を出し合った後で「まとめる」段階になった時。「これについて同じような意見の人はいますか?」と始めてしまうと、途端に「合わせなきゃ」思考が起こります。そして、この段階になって全く違う角度の意見が出てくると、「えっ?」「今頃それ?」みたいな空気が漂います。「ここまで来たから波長合わせましょうよ」と思う人が大半だと、「時間も足りなくなるし、今日はこのあたりでしょうか」という感じでその場がうやむやに終わりがちです。

 また、会議の後に「今日の会議ってさ」「あれってさ」と話が出るのも要注意。「合わせなきゃ」思考のもと、言いたいことが言えなかった証のような会話です。

 本来、本音が出し合える場だという信頼関係があれば、こんな会話は起こりません。「あの人どこまで信頼できるかな」「ここまで言っていいのかな」「こんな意見は私だけかも、、、」という不安やためらいが少しでもあるから、様子見になり、会議の場で出しきれない状況が生まれてしまいます。

 そうはいっても、本音が出せる関係性になることはそもそも難しいもの。関係性ができれば、チームはそれだけで十分パワフルなステージにきています。

 そこで活用できるのが、出された意見を評価するのではなく“置く”こと。意見を置くことでお互いの考えをより深く知り、関係性を深め、「みんな違うね」という共有感や「このチームだったらできるんじゃないか」という信念を全員が共通に持ち始めるきっかけができます。
――そんなところから。チーム力は開発していくことができます。

 Co-Create By Akiko, Yoshihiro, Mika, Yuta, & Maco 
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