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#2 健康第一という目標設定がまあまあ難しいという話

こんにちは。シリウス政岡です。ひと月 one-note を目標に年始なんぞは朝日を見たのに、気づけば1月28日です。1月も残すところあと4日。新年早々、有言不実行女に成り下がってはダメだ!振り絞って投稿します。

1月は取引先のスタッフさんはじめ、お客様の気合いや元気が満点でした。もちろん年末年始・非日常の疲れで体調を崩しておられる方もいましたが「政岡コーチ、今年は健康第一を目標に頑張ります」という声を多く頂きました。素晴らしい。

で、早速今回のテーマである「健康第一という目標設定がまあまあ難しい」という話になるのですが、お客様に健康第一という目標を達成してもらうために私はどんなサービスを提供し、どんな意識で運動指導したら良いのでしょう。

・・・って「そんなこと自分の頭で考えろ。それがお前の仕事だろ」と旦那は言います。ホントだ!なんと的確な指摘!そもそも、健康って何のことを指すのでしょう。まずはそこから、健康の定義づけにトライしようと思います。


1、健康の定義

まずWHOという世界保健機関が示した(我々のような指導者がよく引用する)健康の定義をチェックします。

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity. 
健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態。

私自身、体育学部卒の運動指導者であることから「(肉体的な)健康をなんとかしてくれ」と求められることが多いのですが、今のご時世、身体的健康よりも、精神的健康や社会的健康の方が大切な気もしています。

なぜそう思うかって? うっ、それは・・・直感なのでうまく説明がつきません。こころが疲れている人、こころが不安定な人、絆を上手く感じられない人、コミュニケーションがうまく図れない人、孤独な人が増えてる感じがするのです。

そのため健康運動指導士として仕事する際、体力要素(たとえば、持久力、筋力、瞬発力、巧緻性、柔軟性など)を高めるサービスさえ提供してればオッケーな時代は終わった気がなんとなーくしているのです。


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2、精神的健康の定義

では次に、3つの健康(身体的・精神的・社会的)のうちの1つ、精神的な健康(メンタルヘルス)について深掘りしてみようと思います。WHOの定義による精神的健康とは何か。

Mental health is not just the absence of mental disorder. It is defined as a state of well-being in which every individual realizes his or her own potential, can cope with the normal stresses of life, can work productively and fruitfully, and is able to make a contribution to her or his community.
精神的健康とは、単に精神障害でないということではない。それは、一人一人が彼または彼女自らの可能性を実現し、人生における普通のストレスに対処でき、生産的にまた実り多く働くことができ、彼または彼女の共同体に貢献することができるという、十全にある状態。

うーむ・・・。ちと難しいな。「青い空が青く見える(灰色には見えない)なら精神的に健康だよ」とか「辛いことがあっても自殺しようとまでは思わないからまだギリ健康だぜ」とか、そういう指標があると助かるのですが。

また、厚生労働省が精神的健康を「こころの健康」という言葉に置き換えて、定義してくださっている文章もご紹介します。

こころの健康とは、世界保健機関(WHO)の健康の定義を待つまでもなく、いきいきと自分らしく生きるための重要な条件である。具体的には、自分の感情に気づいて表現できること(情緒的健康)、状況に応じて適切に考え、現実的な問題解決ができること(知的健康)、他人や社会と建設的でよい関係を築けること(社会的健康)を意味している。人生の目的や意義を見出し、主体的に人生を選択すること(人間的健康)も大切な要素であり、こころの健康は「生活の質」に大きく影響するものである。 

正直、健康の概念も分割されすぎるとワケがわからなくなります。それは大学の研究があまりにも細分化されすぎると実際社会で役に立たない現象に似ています(そういう現象があると教授が言ってた)

要は、こころの健康って「バランス」のこと、を指しているのだと私は思います。全てがパーフェクトでなくても良いけど、あまりにもバランスを欠くと調子悪くなるで、という強引な解釈です。

さらには、こんな記述も見つけました。

うつ病はこころの病気の代表的なもので、多くの人がかかる可能性を持つ精神疾患であり、自殺のうち、かなりの数はこのうつ病が背景にあると考えられている。こころの健康を維持するための生活やこころの病気への対応を多くの人が理解し、自己と他者のために取り組むことが不可欠である。

そういえば数年前、うつ病で働けなくなった方の復職支援機関(リワーク)に勤めていました。30名近い患者さんに軽い運動の指導をさせてもらってました。様々な理由でうつ病になってしまった皆さんと週2で接し、多くのことを学びました。

指導現場では30名分の体調を瞬時に把握せねばならなかったのですが、ゆっくりデータ(カルテ)を見る時間はなかったため、顔色、声色、目ヂカラ、表情、姿勢、発言、服装、オーラなどを頼りにしながら、右往左往しまくりでした。

うつ患者さんの体調は、良くなってきているように側から見えても時事刻々と変化していて、とにかく波がある。前もって準備したプランはほとんど役には立ちませんでした。指導の瞬発力はリワークで身につけたと言っても過言じゃないです。

そんなこんなで、心の健康につながる運動指導というのは、一筋縄では行きませんでした。でも「運動したら気分がスッキリした」「運動したらよく眠れた」と参加者さんから聞けた時は「Oh YES!」と有頂天になったことを思い出します。

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3、社会的健康の定義

社会的健康、これについては明確な定義が見つからず、精神的健康よりもさらに混沌としています。以下はネット上に散らばった無数の定義の抜粋です。ニュアンスは伝わってくるものが多いので、引用させていただきます。

社会的健康とは、他人に必要とされ、何らかの役割を持ち、社会の中に居場所があると感じられる状態
社会的健康とは、生きがいがあり、周囲の人と支え合う関係を築けている状態
社会的健康とは、他人や社会と建設的でよい関係を築けている状態

社会的健康とはつまり「人や社会との関係がよいこと」を指すようです。関係が良好であれば健康であり、関係がちょっと悪いくらいならまだ健康だが、人や社会との関係がぷっつり切れてしまったり、孤立するのは危険であるという話です。

私は8年前に病気で職を失った経験があるのですが、あの頃を思い出すと今でも胸が痛みます。社会との関係性が突然失われ、居場所を奪われ、この世から自分が抹殺されたような苦しみは筆舌しがたいものでした。

ただ私には最愛の家族や仲間がおり、彼らが私の社会的健康をギリギリのラインで守ってくれました。周囲の人と支え合う関係、社会の中に居場所があること。これは本当に大切です。「社会的健康がこの世で一番大切だ」と個人的には思います。

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4、政岡、どうする?

さて、今回のテーマである「健康第一という目標設定がまあまあ難しいという話」ですが、健康の定義がこれだけ多方面に及んでいるので難しいに決まっているという結論です。ナンジャラホイ。

健康を目標にしたいというお客様を前にして、私にできることはなんだろう。「仲間と運動を楽しめるコミュニティの創造」なのか「自分の心身の状態に気づいてもらえるような運動の提供」なのか。今年1年、じっくり考えようと思います。

それでは皆さん、今年もどうぞよろしくお願いいたします。定義なんて放っておいて「健康第一」でお過ごしください。

(完)

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トライアスロンコーチとして活動しながら、健康経営プログラムの開発等をしております。趣味は陶器収集(萩焼と笠間焼)です。チームシリウスジャパン代表。https://teamsirius.jp
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