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野球における控え選手の飛躍

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。

今回は、沖縄県の高校野球の監督に取材をしてきました。テーマは、控え選手です。中学時代は控えだった選手を鍛えて、高校野球のレギュラーにまで押し上げた監督。しかも、選手は甲子園の舞台に立つまで成長しました。そこまで育てあげた監督の手腕とは?少年野球から草野球まで参考になるでしょう。  

チーム名:沖縄県高校野球連盟所属
監督:I監督
運営歴:20年
活動歴:夏の甲子園ベスト8 

活動の様子 

この日は練習試合で、相手は甲子園の常連校。中学時代4番手だった投手が先発し、2対0の完封劇を演じた。ストレートは140キロ前半ながらも、打者のタイミングを上手に外し、守備の正面やファールゾーンに打球を集中させ、得点を与えなかった。  

新人監督へのアドバイス 

「中学時代に4番手だった投手がエースとして甲子園に出場」という話題が、昨夏の甲子園でもあった。

そんな選手が、中学時代はなぜ控えだったのかというのは、決して本人の責任だけではなく、その時のチーム状況などによることもある。同じポジションに複数の好投手がいたり、勉強が忙しかったりと、運も環境も影響している。

高い素質を持っていても実力を出し切れずにいて、何かのきっかけで飛躍的に結果が向上することがある。そもそも、結果を出すための考え方が間違っている場合をよく見かける。

例えば、打者であれば確率を上げることが大切であるのに、タイミングを合わせることをないがしろにし、バットを強く振ることだけを考える選手も多い。

また、投手であれば、まずはストライクを取って、打者を打ち取ったり、打ち損じを期待したりしながら、最少失点で切り抜けていくことが重要である。三振を取ることやコースに投げ切ることも大切だが、フォアボールや球数が増えて疲れて打たれることを考えると、まずは、ストライクゾーンに投球することが大切だ。

このような野球の本質を理解することで、はじめて野球に立ち向かえることがある。野球を漠然とやっている選手は意外と多い。「どうすれば打てるか」「投げられるか」を人に説明できると、不調になったときに原点に立ち戻ることができ、短期間で元の状態に戻せる。しかし、正しいフォームを理解せずに、感覚のみで野球をしていると、何も掴めないまま、一瞬掴んでも戻せないまま悪い状態が長期間続き、引退していく選手もいる。

控えの選手には、このような状態の選手が多く、成長する技術や考え方を掴むきっかけを与えることが重要だ。そして選手はそれを信じて100%野球に打ち込む。

教えられた技術を反復練習で自分の体に染み込ませ、試合の時には自然と体が反応するくらいまで繰り返し練習をする。やはり、教えられた技術を自分のものにするためには、反復練習に限る。

そのための体力は必要であり、教えられる瞬間のために走りこみや筋力トレーニングをやり、体の土台は作っておきたい。教わった技術を習得して、数十年経過しても体が覚えて、長年その技術で草野球まで続けられるように、体力だけはつけておきたい。

近年、中学時代、高校時代の控え選手が甲子園やプロ野球で活躍していると取り上げられるが、野球においては、一つのアドバイスで結果が大きく変わることもある。それを知ってるか知らないかで活躍の度合いが違う。

体力面でそこまで差はなく、ひとつのきっかけで大きく変わり、その出会いを信じて、あとは練習を続ける。結果を出し続けて、試合に出られるかは、チームのメンバーにもより、運もある。でも、結果を出していれば、自然と運もついてくるように思う。


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