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少年野球におけるバッティングの練習方法

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。

今回は、四谷スワローズさんのもとへ取材に伺いました。テーマは、バッティング。将来、野手として活躍するためには打撃力は必須です。子どもの気持ちや自分で考えさせることなど、さすが強豪チームだけあり、チーム運営の勉強になる点が多々ありましたので、ご紹介します。

チーム名:四谷スワローズ
監督:井上監督
運営歴:3年
活動実績:東京都大会出場

活動の様子

① 高学年のみが集合しての活動で打撃練習を主に取り組んでいた。子どもは、打つことが好きで打てないと野球が楽しいと思わない。だから、打てるようになるために、どうしても打撃練習が多くなる。
② 監督として3年経ち、チーム運営の方法を理解してきたこともあり、ほとんどの保護者が、積極的に関わってくれている。コーチ、保護者は、協力的な方が多く、チーム内は円滑に回っている。これが目に見えない、選手への大きな後押しになる。
③ 子どもの気持ちを大切にされており、明るく、楽しく野球をすることをモットーにしている。叱ることもあるが、泣いたり、落ち込んだりするとプレーにも悪影響を及ばすため、できる限り子どもが気持ちよくプレーできるように心掛けている。

新人監督へのアドバイス

少年野球においては、どの練習を重視するか色々と考える指導者が多いと思う。野球は、究極のことを言えば、点を与えなければ負けることはない。いくら打っても、それ以上に点を取られれば試合には負ける。だから、投手を中心とした守りのチームを作るという結論に達する監督も多いだろう。

確かに、守備は大切であり守れなければ試合に出場することが難しい、とレベルが上がるほど痛感する。一つの守りのミスでチームが負けてしまうことは、昨年の東京都高校野球秋季大会で何度も見た光景だ。

一方で、野手は打てないとレギュラーになれない、とよく言われる。プロ野球選手でも、走攻守のうち2つはしっかりとできないとレギュラーにはなれないが、その中で打撃は必須である。

少年野球において、目先の試合を確実に勝ち続けるためには、守りを重点的に鍛えた方が勝つ確率は上がるとは思う。ただ、子どもの将来を考え、加えて野球の楽しさをより実感してもらうためには、打撃練習の比重を高めるのも1つだと、練習を見て考えさせられた。大人が追い求める目先の勝利か、子どもにとっての野球の楽しさか、どちらを優先するか考えさせられる1日でもあった。

キャッチボールや守備をしっかりとできれば、自然と打撃は向上するという考えは正解であるものの、それを子どもが実感するには、あまりにも月日が経過してしまうことも。守備を通して打撃力を上げていくよりも、子どもが今すぐ楽しめる打撃練習を通して打力を上げることを重視すべきなのかな、と考えさせられた。

井上監督は、しきりに「明るく」「楽しく」という言葉を口にする。叱るときもあるが、泣くとプレーができなくなるから、そうならないように考えているとのこと。子どもが将来どうなれば野球選手としてやっていけるか、どうすれば気持ちよく野球ができるかを考えて、子どもに接していることが感じられた。

選手である子どもたちも、自分から言葉を発して、「あーでもない、こーでもない」とコーチと話をしている。この風景は上手くなりたいという気持ちの表れであり、自分でいろいろと考えている証拠でもある。自分で考えて工夫していかないと、選手として成長し続けることは難しい。

良い環境で野球をしている選手たち。世間的には野球離れと言われるが、このチームは全部員が24人と他チームと比べて多く、チーム方針に賛同している保護者も多いのだろう。それ故、協力的な保護者が多く、チーム運営が円滑に進んでいるのだ。

昨今、少年野球は多くのチームで部員が年々減少している。四谷スワローズのように、子どもの将来、子どもの気持ちを大事にし、自分で考えてプレーすることを重視することで、保護者がここなら成長できそうだと期待が持てれば、もう一度、野球少年の増加も見込めるように思えた。


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