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野球において、厳しくすることの弊害

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。
今回は、草野球チームのテクノマルチさんに取材に伺いました。
テーマは、厳しくすることです。草野球界に問わず、学生野球にも、各チームには、このチームを強くしたいと意気込み、色々と助言をしたり、練習量を増やしたりと、試む人がいる。そうすることが個々の選手やチームにとって正解なのかについて、記事にしました。是非、参考にしてみてはいかがでしょうか。

チーム名:テクノマルチ
監督:鷺宮監督
活動歴:5年
所属:リーグ戦、各種大会に出場中

活動の様子

①経験豊富な新戦力の選手が、若手に助言していき、時には否定をしながらフォームを矯正していた。

②試合中、一回でもサインミスをしようものなら、監督は選手に詰め寄り、次の失敗での交替を散らつかせる。

③キャプテンは、勝つこと、結果を出すことに注力しており、周りの選手は、その考えに追いついていない。

新人監督へのアドバイス

新加入する選手で、このチームを変えるんだと意気込んでくる人をみることがある。それを自らの練習姿勢で示すか、または、口で示し、全体の練習量を増やしていくか、それぞれのやり方がある。これは、草野球だけではなく、大学野球などを含めて、すべてのカテゴリーで当てはまる。

口で言っていく方法に、疑問を感じることがある。例えば、大学野球を例にとると、勝つためだけのチーム、野球に精神誠意を費やして、そのためだけに生きている選手の集まりで、ふるいに落とすためなら、それでいいと思う。そうでない組織は、やり方が一辺倒では退部者が続出するリスクもある。

そうでない組織とは、例えば、野球と勉強を両立したり、遊びのひとつとして捉えたりしているチームのことを指している。そもそも、野球中心で生きてきているか、そうではなく勉強もしっかりして、両立してきているかにもよる。両立している場合、大学まで野球を続けているというのは、それまで野球を嫌いにならなかったからだ。

ガンガン強い口調で指摘されていたら、この中の何人かは野球を辞めてしまっていたかもしれない。強豪校に多い、燃え尽き症候群。野球を嫌いになってしまった‥。本来の野球は、たかが遊びであり、常に殺伐と結果のみを追求してやるものではない。

子供の時は皆、笑いながら、率先して野球を楽しんでいた。それがいつしか、結果のみを追求し、ミスをすれば指導者に怒鳴られる。指導者のいうとおりにしないと怒られる。日本の野球界は、厳しい雰囲気を作ることでチームは強くなるという風潮がある。規律を重んじ、根性論を唱え、これらに耐えると上の世界でも通用するという。

たしかに、プロ野球でも礼儀は必要だし、連戦で体力も必要で、そのためには、連戦に耐えられるだけの練習量が大切である。だから、学生時代にそのための訓練をしておく必要があるんだ、という考えから、厳しくしているのかもしれない。

もっと言えば、高校野球もプロ野球と同じように、礼儀、根性、体力は必要である。そのためには、子供の時からそれに耐えられる訓練をしないといけない。でも、皆が皆、プロ野球や甲子園を目指しているわけではない。勉強との両立、楽しむ程度、そこそこ野球が好きだか、親に勧められてなんとなくやっている子供もいる。

指導者になると自分の考えを中心に、もっと言えば、自分の経験値のみで指導しがちである。昭和の時代に受けた指導を、令和の子供たちに伝えていく。野球界がなかなか変わりにくいのは、昔の血が色濃く残り続けているためである。

平成に生まれた大学生も、やはり、昭和の人に教えられて、その考えを伝えていることに何か愕然としたことがあった。一度、チームから離れて、他のやり方を見ることで、考え方も変わる。また、自分の子供に対して、厳しい指導をすることにより、子供が野球を辞めてしまうことで、自らの指導方法を振り返るきっかけにもなる。

今一度、それぞれの価値観をもとに、指導していくことを考え、その上でチームを一つにしていくことを考えれば、チームの力は上がるように思う。

以上

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