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盗塁には、失敗が許されない場面がある

こんにちは。Team TAIBO 広報Tです。
今回は、草野球チーム、ブルドックさんに取材に伺いました。
テーマは、盗塁です。できる限りランナーを先に進めて、得点に繋げたいという気持ちには、どんな監督にもあるものです。終盤でリードされている場面では、焦りもあり、成功の確率も考えずに盗塁のサインを出してしまうこともあります。今回は、失敗が許されない場面で、いかに冷静に分析してサインを出すべきかについて書いていますので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

チーム名:ブルドックス
監督:小室監督
運営歴:3年
活動歴:各種大会、リーグ戦に出場中

試合の様子

①4点ビハインドの終盤にチャンスを作るも無得点。1死2.3塁のチャンスも、ダブルスチールを試み失敗。

②ダブルスチールの失敗で流れを止めてしまい、その裏にさらに1失点。レフトがバックホームへの送球を急ぎ、後逸。これ以上、失点できないという焦りもある。

③打撃においては、空振りを多く取られ、得点は2点止まり。球数を投げさせて、疲れさせ、それから打ち込んでいこうという戦略通りにはならず。

新人監督へのアドバイス

盗塁にも、失敗が許されない場面はあると思う。100%の確率で成功すると確信を持って、盗塁を仕掛ける。こんな場面があった。終盤の7回、ワンアウトランナー1.2塁の4点ビハインドの場面で、3番打者の時に、ダブルスチールを仕掛けて、3塁アウト。2アウト2塁になって、ピーチャーゴロでチェンジ。どうみても、この試合のポイントは、この場面であった。

この後、試合終了まで、無得点であったとともに、守備面で焦ったレフトが後逸して、さらに失点するという悪循環で試合に敗退した。野球には、流れがあり、この場面で一点でも取っておきたいと思う時に、取れないと、相手に流れを渡してしまう。

守備においてもそうで、この打者を打ち取ってチェンジにしたい場面・ダブルプレーで切り抜けたい場面など、ここで切って攻撃に移りたいシーンはある。そこが、勝敗を分ける試合のポイントでもある。

話を戻すと、今回のダブルスチールの失敗は、致命的なミスだった。これが成功していたら、勝てたとは言い切れないが、追い上げムードが絶たれたことは間違いない。終盤の4点ビハインド、打者が3番で前の打席で特大のホームラン、凡退しても4番打者に続く場面で、盗塁を仕掛ける必要があったか。一気に2点を取って、2点差まで追い上げたい思いがあったかもしれないが、ランナー1.2塁でも、1.2塁であれば、長打が出れば、1塁ランナーが一気にホームに帰ってくる可能性は高い。

しかも、このバッターは、前の打席で、ホームランを打っており、長打は十分期待できる。バッテリーも、盗塁を警戒していたのか、完璧な送球でアウトにされた。ランナー2.3塁にしたいという思いだけで、成功の確証もなく、仕掛けるという場面ではなかった。

盗塁にも、色々な場面がある。個人記録のかかっている場面で一か八か仕掛ける時や点差の開いた場面で試しで走るシーン。これは、同じ相手と明日以降にまた試合をする時に備えて、自分の足がどれくらい相手に通用するかどうか試す時など。他に、相手の捕手がボールを弾いた隙を突いて、次の塁を狙う。これらは、走塁であろうが、さらに、第二リードをしっかり取って、際どいプレーをセーフにする試み。

先日取材した東芝は、常に次の塁を狙う姿勢で3塁にランナーを持っていくようにしていた。3塁にランナーがいると、変化球での後逸の恐れから、投球が高めに浮いて、ヒットになりやすいという効果がある。また、少年野球では、1点ビハインドの1死ランナー2塁で得点に繋がらず、そのまま負けたチームもあった。この場合は、ランナー俊足、左投手、ランナー2塁の場面では、盗塁は成功しやすい。このあとに続く打者が下位打線で打つ確率が低かったために、3盗して、スクイズで同点にするという戦略がベストだと思った。
いずれにしても、失敗が許されない際の盗塁のサインは、成功の確率を見極めたうえで出すようにしたい。


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