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2024EWC第4戦ボルドール24時間 決勝 9月14~15日 レポート


2024年09月15日

SSTクラス優勝と王座見えた最終戦ボルドール。しかし、24時間レースはまたも完走できず無念のリタイア

9月14日(土)に2024年シーズンFIM世界耐久選手権(EWC)の最終戦となる第4戦ボルドール24時間耐久ロードレースの決勝日を迎えた。Team Étoile / チーム・エトワールとしては開幕戦ル・マン24時間でリタイアしているため、24時間レースでの完走、そしてランキング2位、ライバルの結果次第でチャンピオンを目指した。

午後3時からの決勝開始のライダーは渡辺一樹。スタートで出遅れて発進に数秒かかり順位を落としたが、最初のスティントが終了する時には順位を戻しておりSSTクラス4番手(総合12番手)まで回復させた。今大会は走行時間が少なく、川崎祥吾がマシンに慣れる時間を作ることができなかったこともあり、渡辺一樹、亀井雄大、大久保光の順番で3人で決勝を進めた。

タイヤマネジメントの課題もあり早めにピットに戻ったスティントが1回あったが、5時間目にはSSTクラス2番手(総合7番手)まで上げることができ、11時間25分にはクラストップ(総合6番手)を奪う好調さを見せた。その後はピットのタイミングではクラス2番手となることもあったが、優勝そしてチャンピオンを獲得できるポジションを走ることに成功した。

ところが、19時間が過ぎた頃、マシンの不調で亀井がピットイン。パーツを交換してなんとかクラス3番手で再度コースに出て完走を目指したがアウトラップでマシンがストップ。ピットまでマシンを戻したが、エンジントラブルにより574周時点でリタイアを決断した。第1戦ル・マン24時間では16時間半の段階でリタイア、今回は19時間目と終盤だっただけに悔しい結果となった。

チーム初年度の2024年シーズンは第2戦スパ8時間でポールポジション、第3戦鈴鹿8耐で2位表彰台、そしてリタイアした第1戦ル・マン24時間と第4戦ボルドール24時間でもトップ争いをするという予想以上の結果を残してランキング5位に入った。

最終戦では優勝だけでなく、王座の可能性もあっただけに、2025年シーズンはSSTクラスでチャンピオンを目指していく。

日本からそして海外からも多くの応援をしていただきありがとうございました。来年も引き続き応援をよろしくお願いします。



ライダー 渡辺一樹

「決勝日は風が弱くなり、気温も上がった状態でした。予選日に車両に少し問題がありましたが、朝のフリー走行がなかったので、15分のサイティングラップをフルに使ってマシンの確認をして問題がないことが確認できました。決勝のスタートはうまくいかなくてかなり遅れてしまい、1周目に順位を上げようと無理をしてコースアウトや接触がありました」

「SSTクラスでの順位も盛り返せて無事に帰ってこれたので良かったです。その後もペースは良かったし、マシンも好調だったので、タイヤマネジメントをして走行していました。レースの中身としては非常に順調に進んでいて、リタイアに追い込まれるトラブルが出るまでは全く問題なく進められていたので、予想しにくかった終わり方だっただけにとても残念でした」

「ボルドールのレースの特徴としては予想しやすい終わり方とも言えますが、自分たちにとっては非常に順調に進んでいたので非常に残念だったと思います。ただレースや今シーズンを振り返っても始めたての1年目のチームがチャンピオンを獲れる可能性が現実的に目の前に来るところまで来たのはすごいことだと思います」

「チャンピオンを獲ることはできなかったし、表彰台も1回だけになりますが、リザルトが表しているもの以上の価値を自分たちが持っていることは認識もできたし、観ている人たちにとっても感じてもらえるようなレースはできたと思うので、来年しっかりチャンピオンを獲って、チーム・エトワールの10年計画を進めていければいいなと思います」


ライダー 亀井雄大

「初日から自分のペースアップが順位争いで鍵になると思っていたので、決勝中も成長できるように考えながらプッシュしていました。どんなコンディションでもそれなりのタイムを刻めたのでホッとしました。結果的にトップ争いできたのはすごく良かったです」

「ただエンジントラブルでリタイアになったのは防ぎようがなかったので仕方ないですが、正直悔しいです。あと5時間走りきることができれば表彰台とポイントを獲れる位置にいたので、マシンを修復してもう一度コースインしましたが、エンジントラブルが解消されることはなく、ストップしました。みんな悔しいのは一緒なので、この悔しさでまた来年に一回りも二回りもチームが強くなった姿を見せられるんじゃないかなと思います」


ライダー 大久保光

「予選1回目の1周目からマシントラブルが出て心配がありましたが、その後は順調にセットアップが進み、マシンのフィーリングが掴めて、予選はクラス3番手で終えることができました。決勝はタイヤが壊れるトラブルがありましたが、それ以外は良いペースで順調にアベレージタイムを刻めていただけに、19時間目にマシントラブルでリタイアになり、非常に悔しいレースになりました」

「ポテンシャルがすごく高いチームですし、初年度とは思えない成績を残せました。ランキング5位はすごいことだと思うので、チームとしては良いスタートができました」


ライダー 川崎祥吾

「一言で言うと悔しいです。チームとして24時間レースを一度も走りきれなかったことも、チームが4人走らせるメリットを自分が出せずに今回は決勝で出番がなかったことも自分自身に対して一番悔しいですね。今回はSSTクラスのペースが速かったですが、チームが走らせてもいいかなと思えるくらいのタイムをせめて出しておきたかったです」

「乗り慣れないバイクを走らせる経験は予選の数周で得ることはできました。スプリントレースでは自分好みのマシンを作ることしかなかったですが、耐久レースでライダーがマシンに合わせて、自身の走りの幅を広げられたのは、今後活きてくると思いますし、間違いなく良い経験にはなりました。悔しい22歳のスタートになりましたが、この悔しさをバネに一年間頑張ってやっていこうと思います」


チーム代表 市川貴志

「大きく分けると2つの気持ちがあります。1年目から第2戦スパ8時間でポールポジションが獲れて、第3戦鈴鹿8耐で2位表彰台が獲れて、最終戦ボルドール24時間ではなんと優勝だけではなくシリーズチャンピオンの可能性も見えてきた。こんなに良い1年が送れたのは本当にビックリですし、チームのみんなに感謝したいです」

「一方でそれが獲得できるかのところでエンジンが壊れてしまい、完走できなかったというところは純粋に残念だし、悔しいところはあります。よって嬉しかった気持ちと残念な気持ちが半分です。2025年は今年獲れなかったシリーズチャンピオンを純粋に獲得しに行くことが目標です」


EWC 2024 シーズンレーススケジュール

第1戦:ルマン24時間レース(フランス、ルマン): 4月18~21日
第2戦:スパ8時間耐久レース(ベルギー、スパ・フランコルシャン・サーキット) 6月6~8日
第3戦:"コカ・コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース第45回大会(日本、鈴鹿サーキット):7月18~21日
第4戦:ボルドール24時間レース(フランス、ポール・リカール・サーキット) 9月12~15日


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