3.1. 茶道教室の中の問題点
今の茶道教室で起こっていること
第2章で前衛性について議論したものの,反対に何が保守性であるかを明示することなく議論を先に進めることはできない。
いわゆる従来の「茶道」の概要を,茶道の教本や文献から抜き出すことは可能だ。
しかし第3章以降では,全て筆者が実際に会ったインフォーマントの発言に基づき,筆者が「従来の茶道」と呼ぶものの現在の姿を概観していきたい。
インフォーマントの問題意識
ただし本章の主要な目的は,本稿のインフォーマントが現在の茶道界をどのように捉えているかを示すことである。
彼らの発言は,茶道界(教授者や流派)の問題点の指摘を多分に含む。
なぜなら,「茶道団体」の活動は,これらの問題点を解決する形式をとっていることが多いからだ。
インフォーマントがどのような不満を抱えているのかと,「茶道団体」の活動内容は密接に関わっている。
なお,混乱を避けるため,筆者自身が1年間通い参与観察をしていた茶道教室の具体例は,全て注釈内での記述にとどまっている。
*****
←前の項目 2.2.3. 「茶道=生涯学習/教養」とする先行研究への批判
修論目次
→次の項目 3.1.1. フィールドの概要
*****
初めまして、Teaist(ティーイスト)です。 noteまたはSNSのフォローをしていただけると嬉しいです🍵 Instagram https://www.instagram.com/teaist12/ Twitter https://twitter.com/amnjrn