あなたがいれば孤独じゃなくなる

 孤独とはなんだろう。

 友達も恋人も家族もいないこと?
 それは確かに孤独だし、一人ぼっちだ。やっぱり、寂しいだろうか。哀しいだろうか。それとも、そうでもないのかな。

 私の中で「孤独」というものは、時にちくちくと刺すし、凍えるような冷たさを持って接してくる怖いものであったり、ほんのりと暖かな毛布のように感じるものであったりする。
 夏、日差しの当たらない日陰のような涼しさをくれる時だってある。敵でも味方でもないのである。

 誰しもが孤独を感じると思う。たとえ友達、恋人、家族に恵まれていても。
 友達が帰った後のしんと静まった家の中。転がる潰れたビールの空き缶。こぼれたおつまみ。
 布団の中で、「行ってくる」と眠たそうに言って出て行く恋人を見送る最中、まだ隣に残っている体温。
 もう自立して遠くへ行った息子の写真を見つめる母親。
 みんながみんな、孤独に向き合って生きている。

 「本当」なんて言葉にこだわる必要はない。その人が感じたすべての感情は、種類が違くても、嘘偽りなく本当で、本物である。

 今、1人で机の前に向き合いながら、勉強の合間に、熱くなったiPhoneで、孤独にこのnoteを書いている。
 これをあなたが読んでいる間、私は孤独ではない。

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