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0217 テクニカルディレクター フォーマット共通認識

ちょうど今日の仕事内容で思った事があったのでその内容を。

私が関わってきた仕事はいわゆる「一発もの」と言われるプロジェクションマッピングやコンサートやテレビ収録などで、一度撤収してしまうと、その後そのコンテンツを再度やるという事は少ない事が多い。
その都度、映像もそのために1から作ることになるわけだが、この映像を作り始めるというタイミングは非常にフワっと始まる事が多い。

これは予算とも関係するところであるが、メインでつくるものは先行してスタートすることがあったり、後々付随して制作するものがでてきたり、または制作するアウトの数がそもそも増えていったりその現場によって様々である。
その時に気をつけなければいけないのは制作する映像フォーマットをどれだけ共通認識にするのか、ということである。
これは意外と打ち合わせに参加していた人間は把握していたが、実際の作業をするスタッフにおりてこない、なんてことが割にあったりする。

通常のテレビ番組のCGなどをメインに制作している会社さんの場合解像度はHD解像度である1920x1080であることが多い、しかしプロジェクションマッピングなどの場合は投影する部分を、何台のプロジェクターで、どのようなシステムで投影するかによって制作する解像度は全く変わってくる、解像度だけの話ではないフレームレートも29.97なのか59.94なのか30なのか60なのか、納品のコーデックは何か、アルファは必要なのか、等々確認する部分が非常に細かくあり、これはCG制作サイドだけで決めれるわけではないので、ハード側との調整、予算・期間に合わせた適正な制作ボリューム、最終的な視点からの見え方をしっかりと決めてアナウンスすることが大事である。Slackを使っているのであればピン留め忘れずにしておいたほうがいい。

これは映像だけの話ではなく、音響的にも何chのVTRにするのか、マルチトラックでの再生はできるのかなどはそもそものスピーカープランニングにも関わってくるし、照明もどれだけの映像があるのかによって仕込む量は変わるし最適化してゆける。
最近だと同時に何本も違うセクションから映像を出しているなんてこともあるし、同期をとるのであればタイムコードのフォーマットも決める必要がでてくる。

そして忘れてはいけないのが関わる一人一人の認識度合いが全く違うということだ、わかった顔をしていながら打ち合わせの数日後に同じことを質問メールしてくる人は結構いる、確認は大事なのだが。。。
これは知ったかぶりするのが悪いという話でなく、知らない人にまでも今回はこうなっているんだなということを伝えて知らない人にはコッソリググってもらえばいいのだ、私もそうしてきた。
大事なのはフォーマットの共通認識である。広くアナウンスすることによって、現場サイドからそのフォーマットだと再生できない!などの意見があがってきたりしてフォーマットを再考するなんてこともある、これが事前にできるのはとてもいいことである、納品した後に再エンコードなどつらすぎる(実際にこのようなことはそれなりに起きている、と思う)

ほとんどの原因はミスコミによるヒューマンエラーの場合が多い、その危機意識をTDとしてさりげなく確認拡散を怠らないようにしたい。

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