見出し画像

家族と離れて暮らすとは?

私は生まれてから、16年間を日本で過ごしました。小学生の一年間だけシンガポールにいて、17歳以降はカナダにいるので実際に家族と過ごしたのは17年だけなのです(学生時代の夏休みは含みませんが)。


これだけを見ると少し、かわいそうとか思われるかもしれません。

でも、最近これは自分自身にとってプラスだったんだなと気づいたのです。


私は三姉妹の末っ子なので、結構ほっぽりぱなしで育てられました。笑

塾にも自分でお弁当を作って持っていたし(母がフルタイムで働いていたため)、小学1,2年生の時は電車通学だったので、早い時期から子供なりに自立していたのかなと思います。

留学したいと言ったのも自分ですし、早く独立(?)したかったのかもしれません。


反対に、家族がそばにいないとだめな子たち、子供を手元に置いておきたい親御さんもいるかもしれません。

多分それが普通なのかな、とも思います。


しかし、親御さんが自分の子供に教えられるものはやはり限られるのです。どう頑張っても限りがあるのです。

私の両親も、教育が一番と、姉と私にできる限りの経験をさせてくれました。

学校も一生懸命選んでくれたし、習い事もさせてもらったし、家族団欒の中、色々なトピックについて話し合ったりしました。


多分私がまだ日本にいたら、私の思想は両親ととても近いものになっていたでしょう。


しかし、親元を多感な高校生の時に離れた私。自分自身の留学生活、その後の人生は両親の経験とだいぶ違ったものになったのです。これまで違う人生経験だと、面白いとしか言い表せません。

留学は、家族と暮らしていると絶対にできない経験を味わせてくれます。


私の場合、

1. 3つのホストファミリーと暮らしたこと

2. 大学で寮生活をしたこと

3. 現地の皆様とのネットワークを大切にしたこと

で人生が面白いものになったと思います。


3つのホストファミリーと暮らしたこと

自分の家族以外と暮らすと、大変なことも嫌なこともあります。楽しいことも、自分ではやらないことも経験できます。

一つ目の家庭はお母様がインテリアデザイナーで、画廊に行くのが好きな家庭でした。こちらで絵画の楽しみ方を学びました。二つ目のおうちはアウトドアが好きだったので、カヌーやキャンプなどに連れて行ってもらいました。

三つ目のおうちはボランティア活動を熱心にやっていたり、娘さんが空手を習っていたりしたので、一緒に参加しました。お父様とお母様の仕事もデザイン系、不動産系、金融系、食品系と色々だったため、ビジネスについて色々とお話しを聞く機会もありました。

各家庭、それぞれのファミリールール、人との接し方、怒り方、褒め方があります。ホストファミリーと過ごすことにより、自分の家族の生き方以外にも様々な生き方があるのだなと学ぶことができました。


大学で寮生活をしたこと

これは北米の大学に行く醍醐味かと思います。大学最初の2年間は寮で過ごしました。

寮生活はいい意味でも、悪い意味でも何事にも代え難い、貴重な体験となりました。

世界の色々な場所から集まる生徒さんに揉まれての共同生活。カルチャーショックもすごかったのですが、上にも書いた通り、色々なバックグラウンドのお友達がいる=色々な生き方がある、と学びました。将来はミュージシャンになりたい子、お医者さんになりたい子、起業したい子、色々な人が集う場所でした。

私の寮にはユダヤ系の生徒が多く、ユダヤ教の行事を一緒に祝ったこともありました。カナダのナイアガラオンザレイクから来ていた友達からは、地元にワイナリーが多いことや、お家の農業について教えてもらったこともありました。


現地の皆とのネットワークを大切にしたこと

大学を卒業してからは、日本で家族を通してのネットワークがない為、出会った人とのご縁を特に大切にしています。

日本人コミュニティにもたまに顔を出しますし、通訳という仕事柄、色々な人々に出会います。

多分母がそばにいたら、法廷通訳、やっていなかったかもしれません笑

オンタリオ州を一日で数百キロ運転して駆け巡るなんてことも、両親がいたら多分勇気を出せず、やっていなかったと思います。


家族団欒が一年に一回しかできないのは悲しいことですが、その代わり、自分の世界をどんどん広げながら色々なことに挑戦し続けられる環境にいるのは自分自身の自信にもなります。


日本では絶対にやらなかっただろうこと、両親が私のことを思って反対したであろうことも、こちらでは自分を成長させる大切な機会となっています。 


両親がそばにいなくても、自分なりに頑張れる子ならば、寮生活やホームステイはとても貴重なものになるのではないでしょうか。

近くにいなくても、こまめに連絡を取って遠くからサポートすれば、親御さんの想像する以上のことを子供は体験するのかもしれません。


子供に自分では教えられない何かを教えたい、そう思うのならば留学はおすすめです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?