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夏休み明けがつらい子どもたちへ TikToker 聖秋流さんからメッセージ

夏休みが終わり2学期が始まるこの時期「学校に行くのがつらい・・・」というみなさんへ―
自身も“生きづらさ”を感じ「学校にほぼ行っていなかった」と語る、TikTokの人気クリエイター・聖秋流さんからのメッセージです。
また、“居場所がない”とつらい思いをしている人たちにはLINEなどSNS上でも相談できる場所があります。

TikTokerが発するメッセージ

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TikTokクリエイターの聖秋流(せしる)さん、20歳。

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性別を超えて「なりたい自分になる」動画を投稿し、10代を中心に絶大な支持を集めています。フォロワー数は、74万人。

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小川キャスター:いつもこんな感じで撮っていらっしゃる?
聖秋流さん:基本的にスマホ1台で。
小川キャスター:この距離で?
聖秋流さん:そうですね、基本的に“盛れる”位置。

そんな聖秋流さんが、7月に投稿したのが・・・

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聖秋流さん:
今日は少し真面目な話をさせて頂きます。最近LGBTQで悩んでいる子たちから沢山DMをもらうんやけど、「隠すのが疲れる」「もしバレたらどうしよう」「生きづらい」という内容がめちゃくちゃ多くて。私自身も中学校卒業するまで誰にも言えへんかったから、その気持ちがめっちゃわかるんよ。

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小川キャスター:動画をあげようと思ったのはどうして?

聖秋流さん:
誰かの力になれればいいなという思いで撮りました。今まで言ってこなかったんですけど、学校にほぼ行ってなかったんですよ。(中学で)体育で男女別になったり更衣室ができたりっていうのがあって気まずいですよね。そのときは悩んでました。生きづらいなって。

男女で切り分けられることに違和感を覚えていました。

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小川キャスター:どうやって抜け出すことができた?

聖秋流さん:
結局そのまま行っても自分が生きづらいんだろうなっていうのがあったので、それだったら自分が生きやすいように活動したいなと思って。

「自分が生きやすいように生きたい」

そう思い始めてから少しずつ変わったと言います。

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聖秋流さん:
自分の心情が変わっただけでちょっと生きやすいんだなと分かった。ちょっとでも自信がつけられて、気持ちの面では生きやすくなったなと思います。

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TikTokはこの夏、「不登校」「親との関係」などの悩みを募集。NPO団体とも連携し、相談に対し動画で回答するという初めての取り組みを行っています。

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背景にあるのは、TikTokのメインユーザーである子どもの自殺の増加です。コロナ禍の影響も指摘された2020年は、過去最多に。2021年はすでに、それを上回るペースで、子どもの自殺が起きていることがわかりました。

SNSを使った「居場所作り」

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18歳の女子高校生が会いに来たのは、支援団体を運営している岡田沙織さんです。

岡田沙織さん:大変だったもんね、いいよいいよ。
女子高校生:泣きそう・・・。

(女子高校生は)母子家庭ですが、母親との関係が悪く、辛く当たられる日々が続いています。

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岡田さん:言われて辛かったことある?

女子高校生:
向こう(お父さんの方に)行けばいいじゃんって脅される、目の前から消えてとか、見たくない声聞きたくないとか。

今もなお、生きづらさを感じています。

女子高校生:
死に方調べたりとかよくする。学校から飛び降りようとした。柵を乗り越えようとしたときに知らない先生に止められて、無理だった。

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彼女から初めて相談を受けたのは、コロナで一斉休校になった去年3月のこと。LINEで、“家に居場所がなく、学校で気持ちを発散することもできない”という悩みが送られてきました。

女子高校生:2日ぐらい送るの悩んだ。
岡田さん:そうだよね。

女子高校生:
はき出せる場ができて、今なかったらどうなってるんやろみたいな、めっちゃ不安になるぐらい、出会って良かった。

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夏休み終盤のこの日。毎週開催している「オンライン居場所」には、全国から約20人の子どもたちが参加しました。

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中1:きのう無理せずに部活を休んだ。

岡田さん:すごーい、素晴らしい。

小6:
自分は学校のクラス内にいるとダメなのね。友達関係がだいぶしんどくなっちゃって。

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岡田さん:
大人になって「あのとき中学校で3か月休んだのが今の人生にも大打撃です」なんて人会ったことないんだよね、休んで良いよと思う。

子どもたちからの「SOS」

子どもの自殺が増える傾向にある、夏休み明け。別の団体にも、相談が殺到しています。

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去年3月、24時間オンラインで相談できる団体を立ち上げた、大空幸星(おおぞら・こうき)さん、大学4年生。

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今は1日700件近い相談が寄せられています。
取材中にも・・・。

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♪アラート緊急相談です、緊急相談です

大空さん:僕確認します。

「自殺」「虐待」など危険が迫っていることを示す言葉に反応するシステムです。

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相談は、父親からの虐待を訴える10代から。

相談員:(本人が)児相(児童相談所)にも行ってますね。
大空さん:行ってますね。

本人が児童相談所に訴えたものの、信じてもらえなかったと明かします。

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相談を受ける大空さん自身も、過去に自殺を考えたことがあります。

大空さん:
家庭の問題があって精神的に体調を崩して入院していた。何で自分だけこんな状況なんだ、こんな理不尽なことないだろうって思うんですよ。

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苦しんでいる大空さんに手を差し伸べたのは、高校の担任の先生でした。

「誰でも苦しいときに、確実に繋がれる場所を作りたい」


その思いから、団体を立ち上げました。

父親からの虐待に苦しむ10代の相談者。大空さんとのやりとりの末、父親以外の家族を頼ってみることになりました。

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大空さん:
絶対に子どもを一人にさせないぞあなたを一人にさせないぞっていう強い気持ちを持って自分たちの人生を投げうってまで取り組んでいる人たちがいっぱいいますから、とにかく窓口にも話をしにきてもらいたいなと思いますね。

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