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Dooo「ベビー」×「テクノロジー」=「ベビテック」でDooo!冨樫真凜さん(前編)

赤ちゃん大好き「ベビテック」での起業目指す20歳

柿次郎:
Dooo司会の徳谷柿次郎です。よろしくお願いします、今回は赤ちゃん大好き!冨樫真凜さんです!

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冨樫:
よろしくお願いします。

柿次郎:
赤ちゃん好きなんですね。

冨樫:
めちゃくちゃ好きです。この世界で一番好き。

柿次郎:
世界で一番好き!?みんな大好きですね。基本的には。赤ちゃんが冨樫さんの活動とちょっとつながってくるわけですね。

冨樫:
そうなんです。今「ベビテック」って呼ばれる、ベビー × テクノロジーの領域で起業しようと思っていて。赤ちゃんっていうものに対して、赤ちゃんが育つ環境をいかによくできるかっていうのを日々取り組んでます。

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冨樫さんは妊娠・出産・育児など子どもに関わる領域をITで手助けする「ベビテック」での企業を目指す20歳。

冨樫:
ベビテックを通して育児が安全に第三者が行えるものに。子育て、じゃなくて、子どもが主語の「子育ち」子育ち環境をいかに整えられるかっていうのに今焦点を当てているので。

今回は冨樫さんに子育ての世界に存在する課題や実際にベビテックでどんなことができるのか色々語っていただきます。

柿次郎:
育児産業っていうんですか。

冨樫:
そうですそうです。


日本の高校に行かずニュージーランド留学

柿次郎:
ちょっとそこに行き着く話も気になるんですけど、結構事前にお話し聞いてると・・・経歴がおもしろいなと思いまして。中学校卒業を待たずに自分の判断と言うか、ニュージーランドにいきなり留学したっていう。

冨樫:
そうなんです。自分がこれから高校っていうものに進学するってなった時に、中学校3年間、っていうか2年ぐらいを過ごしてみて、また同じ3年間を過ごすと思った時にちょっと嫌だなと思って。どうしたらもっと進路が面白く、面白い未来になるんだろうっていうのを考えた時に、友達が留学していたりだとか、私が小さいときに私の家がホームステイの子の受け入れ側をしてたんですよ。うちに留学生がいたんです。なので「あっ、留学っていいかも」と思って留学をしたんですよ。

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柿次郎:
だけど、英語一切出来ないまま、全然コミュニケーション取れない期間が長くて、ずっとパンの耳食べて過ごしたみたいなの見ましたけど。

冨樫:
そうなんです。ほんとに英語ができないまま行ったので、現地についてホストマザーに会ったときに「Hi. How are you」みたいな「元気?」とか「フライトどうだった」とか声をかけてもらった時に「何言ってんだろう」って。

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柿次郎:
全然わかんないと。

冨樫:
何もわからなくて。ホストマザーも困っちゃって。何言ってるんだろうみたいな。何もコミュニケーションが取れないのでお互いなんかちょっとニコニコして過ごすみたいな。ちょっともう、さすがにコミュニケーションが取れなさすぎていうので、ホストマザーとすれ違いが起きて食事が出なくなった期間があって。日本の母からお小遣いが毎月自分のニュージーランドの口座に振り込まれていて、月20ドル、日本円で2000円なんですけど。

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柿次郎:
少ない。日本の中学生のお小遣いぐらいの感じですね。

冨樫:
そうです、その20ドルでどうにかパンを食べて生き延びていたっていう。

柿次郎:
ゼロの状態で留学して、例えば半年経ったら急になんかコミュニケーションが取れるようになったとかそういう瞬間ってありました?

冨樫:
3か月目ですね。自分から発すると言うか、受け取ったボールに対して、これが何を意図しているものなのかが、わかるようになるんですよ。分かんない単語が入ってても大体こういうこと言ってるなとか、この単語何?って聞いた時に解説してくれる言葉が分かるとか。っていうふうになったので、3か月目で初めてちゃんとキャッチボールのボールを受け取れるようになったっていう感覚です。

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原点は「ベビーシッターのアルバイト」

柿次郎:
学校以外に例えばアルバイトをして、そういうコミュニケーション取ったりとかとしてたんですか?
 
冨樫:
アルバイトはベビーシッターをしていて、現地の家庭ですね。

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柿次郎:
赤ちゃんにつながるわけですね。

冨樫:
そうここで赤ちゃんが。そもそも赤ちゃん好きだったので、ベビーシッターのバイトが・・・最初はホストマザー経由で「私の知り合いの子どもをちょっと親が結婚式に行くから、見てて欲しい」って言われて「ああ、やったー!」って思って。結構ベビーシッターってあっちではなんていうか一番最初にするバイトとして当たり前にやるんですね。みんながまずベビーシッターやって、日本でいう新聞配達みたいなイメージですね。ベビーシッターをやるので、私にもその順番が回ってきて「よっしゃ」と思って。

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柿次郎:
初めてのアルバイトがベビーシッターって、すごい良い経験になりますよね。

冨樫:
ホントそうですね。自分はまだ結婚とか出産とかしているわけではないですけど、自分の結婚出産のイメージが、解像度高く持てるようになるきっかけになったので、すごく良かったですね。

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帰国後はN高に

柿次郎:
冨樫さんがニュージーランドから日本に帰ってきた時にN高?

冨樫:
そうなんです。

柿次郎:
噂の。めちゃめちゃ生徒が増えてるみたいなニュースは聞くんですけど。

冨樫:
はい。増えました。

柿次郎:
しかも1期生なんですよね。

冨樫:
1期生です。

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柿次郎:
どうなんですか?N高って。

冨樫:
率直にすごくよかったんですよ。私、個人としてはめちゃくちゃN高を活用させていただいて、すごく良かったなと思っていて。N高ってどんな高校かご存知ですか?そもそも。

柿次郎:
通信で・・・パソコンを通してやり取りしたら資格がもらえる・・・(笑)それのなんか新しいやつみたいな認識です。

冨樫:
そうです、そうです。あの、大まかあっていて、文科省がちゃんと制定していて、高校卒業資格っていうものがきちっと取れる学校ではあります。通信制っていう枠組みなので基本的にはオンラインで全部授業をするっていう学校なんですけど、カドカワドワンゴがやっていてニコニコ動画やってる会社ですね。動画配信を今までやってきた会社なので、すごく動画授業がまず見やすい。

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柿次郎:
そっか、その技術が生かされてるんですね。

冨樫:
ニコニコ動画と一緒でコメントできるんですよ。こうやってぴゅーーーーって。質問とか、「なるほど」みたいななのが流れてくるんですよ。

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柿次郎:
まったく同じ仕組みなんですね、ニコ動と。

冨樫:
そうなんですよ。あれ結構面白くて、リアルに授業に参加してる感じなんですよ。あれって結局。勉強できるし、かつ N 高の特徴としては、何か現実世界で日中行動したいってなった時に全く学校が邪魔にならないんですよ。まったく邪魔にならなくて。物理的にも時間的にも一切の拘束がないので、好きなときに好きなことができる、かつ学校と両立できるっていうので、すごくよかったです。

柿次郎:
冨樫さんの経歴が、今の時代で一番いいもの全部取ってるって言い方するとあれですけど、中学生の時点でニュージーランド行って、まず一番柔らかいタイミングで英語を学び、これでグローバル全然いけるじゃないですか。要は英語ができないとCESとかいっても分かんないじゃないですか。僕もあんまできないのですごく羨ましいなと思って。それでN高っていう新しいもので。全部、海外の語学留学をして N 高を通って、20歳で起業準備をしてるっていうのは、自分の中で総括して、この時代でそういうサービスとか仕組みがあって良かったなと思いますか?

冨樫:
すごく思います。かつ、そういう選択が出来たっていうのも、親だったりとか周りの環境っていうものに対して滅茶苦茶恵まれていたなっていうふうには思います。


ベビテックとは?全自動搾乳機も!

柿次郎:
ベビテックの話、聞いてもいいですか?

冨樫:
ベビテックは、ベビー×テクノロジーでベビテックなんですけど、基本的には技術の力で育児を安全に楽にしようっていう、そういう分野なんですね。例えばオムツにセンサーが付いていて「この子がうんちしたよ、おしっこしたよ」とかをお知らせしてくれたりとか、それを、かつ記録してくれる。「何時何分にこういうことがあったよ」ってね。あるいは搾乳機、お母さんが母乳を搾乳したいって言った時にベビテックですごい全自動の搾乳機があって、すごいんですよ。ブラの中に収まるサイズで、かつ無音なんですよ。例えばもし隣で私が搾乳してても絶対気づかれない。

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柿次郎:
ばれない?

冨樫:
はい。仕事しながら平行して育児を、まあ、育児にまつわる事が同時に並行してできるっていうようになってきていて。

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柿次郎:
それすごい世界ですね。

冨樫:
育児に関して拘束される時間が減ったっていうのが、大きいですね。

柿次郎:
すごい。その搾乳機の話なんか・・・どんな気分なんだろう?

冨樫:
笑・・・搾乳されながら仕事する、みたいな。

柿次郎:
まあ、いかに時間を節約して、というか。人前で、とか、どこかプライベートなところに行って搾乳するのは大変だしっていうことで。

冨樫:
多い人の例で言うと、例えば1回の搾乳が30分で、1日8回とかあるとすると、それだけで「どんだけ拘束されるんだ」とか、時間のロスがでかいんだって話じゃないですか。

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柿次郎:
えええ。1回5分、10分で終わるわけじゃないってことですね。

冨樫:
片胸ずつやったりとかすると。そういうような全自動搾乳機が出たことによって、お母さんが例えば料理しながら搾乳もできるし、上の子と遊びながら搾乳できるとか。

柿次郎:
そうか。両手が空くことによって。

冨樫:
っていうことができるので。

柿次郎:
普通に今日本で売ってるんですかその新しいやつ。

冨樫:
新しいのはまだ日本では売られていなくって。ただ、個人的に輸入を、そういうのはしていきたいとは思っています。

柿次郎:
それ、めちゃくちゃ需要ありそうですね。

冨樫:
すごく必要だと思います。本当に。

柿次郎:
ちなみに海外ではいくらぐらいで売られている?

冨樫:
両胸で5万するんですよ。ちょっと高いんですよね、まだまだ。ただ、よくよく考えてみるると30分×8が一日にあって、意外とその時間働けるってなったら意外とpayするなとは思うんですけどね。

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柿次郎:
まあもしその日本にパッと輸入して、ちょっと制度でちょっと安く買えるようになるといいってことですね。女性が働きやすい、お母さんも働きやすい、家事をしやすいというような世界に近づけると。


ベビテックの色々

柿次郎:
そういうのいっぱいあるんですね、さては、まだまだ。

冨樫:
まだまだあります。育児のいろんな必要な要素に分けて、搾乳だったりとか、オムツ替えとか、いろんなものに対してありますね。

柿次郎:
なるほど。じゃあその逆にそういう安心安全かつデータ測定もできれば、例えば病院に行って、赤ちゃんの健康状態とかもアプリのうんちのデータとかで見られたりとか。

冨樫:
あと体温だったりとか。眠りとかですね。赤ちゃんが何時から何時まで寝て、トータルの睡眠時間がいくつだったとかっていうのも、全部記録できるので、お医者さんに最近この子こういうリズムになってて、とかを相談できる。

柿次郎:
じゃあベビーベッドみたいなものの環境も、光がすごく眠りやすいように調整したりとかそういうのも、もうあるんですかね?

冨樫:
あります。全自動ゆりかごとかができていて。赤ちゃんが泣くと勝手に揺れてくれるとか、っていうのがあって。

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柿次郎:
映像が凄すぎて(笑)

冨樫:
これ服も指定であって。横にちょっと見えるんですけど、寝返りを打たないように固定できるんですよ。うつ伏せ寝になってしまうと危険なので。

柿次郎:
あー、そうかそうか。息が詰まってとか。

冨樫:
そうです。そうです。なので、赤ちゃんがそれなりに動きはできるんですけど、うつ伏せ寝にならないような仕組みにもなっていて。

柿次郎:
すご!ほんと1個1個の赤ちゃんの育児をするための場面に応じた、ある種ベンチャー企業とかが今いろいろ。
 
冨樫:
でてますね。搾乳機のスタートアップとか、ゆりかごのスタートアップ、ミルクのスタートアップとか、いっぱいあります。

柿次郎:
しかも市場規模が2017年時点で4兆19億円の規模感であると。まあ言うたら日本でベンチャーで何か発明して作って成功すれば、一気に世界中にグローバルのビジネスに・・・

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冨樫:
みんな育児やるので。

柿次郎:
そこがすごい可能性というか、面白いところなんですね。

冨樫:
はい、育児はやっていること世界中で一緒なので。みんなオムツ替えるし、みんなミルクあげるし。

柿次郎:
そっか。人間相手の。日本人だからどうとかじゃないですもんね。

冨樫:
文化的な背景は一部あれど、基本的にやってることはホント一緒だし、みんな同じことでだいたい悩んでいるので。「歯ブラシを嫌がってやってくれない」とか。「夜泣きが激しい」とか。


家庭だけでなく保育所・幼稚園でも

冨樫:
国が定めている幼稚園とかに対して、先生1人あたりに何人見れるかっていう定員数があるんですけど、それが日本は圧倒的に多いんですよ。1人に対して5歳児30人とかが見れちゃうんですね。

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柿次郎:
それってすごいですね。

冨樫:
すごいですよ。わーっみたいな。クレヨンしんちゃんが30人いて、1人で見なきゃいけない、みたいな感じに。

柿次郎:
チョコビ何個いるんだみたいな感じですよね。

冨樫:
なるので、なんかちょっとおかしいなって感じで。あんまりそれに完全に沿ってやってるところは多くない。圧倒的に足りないってわかってるので現場の先生は。まあ、やらないんですけど。

柿次郎:
そこもある程度ルールで決めちゃって、適切な給料を保育所の人に払いつつ。あと多分いっぱいあるんですね課題が。それをこれから冨樫さん的にはその会社の立ち上げ準備で。具体的にはどういう事業を?

冨樫:
一番最初はベビテックの製品の輸入販売をしたいなと思っていて。日本でも実はベビテックをやっている会社さんがあるんですけど、基本的には海外の方が先を言っているものが多いので、そこをまず導入したいなとは思っていて。今、実際に見たものとしては、オムツにセンサーつけて「この子がオムツ濡れたよ、おしっこしたよ」とか「うんちしたよ」ってものが通知できる、かつ記録できるみたいなものに対して、それはもちろん家庭でも有効なんですけど、保育園とかで使うとすごく便利じゃないですか。いちいちおむつ見て、濡れた、濡れてないっていうのを確認する、その作業がなくなるので。

柿次郎:
そうか。そんな作業してるんですね。

冨樫:
してます、してます。「なんか匂う、誰?」みたいなのでお尻嗅いで、この子だ!みたいなことやったりとか。

柿次郎:
そんな宝さがしみたいな。

冨樫:
すごく便利じゃないですかそれって。なので、そういうようなものがどんどん導入されて保育の質が上がったりとか、育児に対してのいわゆる負荷が下がればいいなという風には思ってます。

柿次郎:
なるほど。そういうBtoCじゃないですけど、家庭じゃなくて保育園の現場でより使えるものをどんどん普及していくと、結果保育士さんの負担も減るし。

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「子育ち」環境をより良く

冨樫:
ベビテックを通して、育児が安全に第三者が行えるものにするっていうのが、すごくやりたくて。結果的にそれは育児をしている親御さんを助けることにもなるし、子どもにとってもたくさんの大人と触れるって事はすごくいい刺激になると思っているので、子どもに対して親の依存度を下げる、かつ、いろんな価値観に触れるっていうような「子育ち環境」って呼んでるんですけど。

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柿次郎:
「子育ち」?

冨樫:
「子育て」じゃなくて子どもが主語の「子育ち」

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柿次郎:
めっちゃいい言葉。

冨樫:
これ実は友達が言ってて借りたんですけど。笑

柿次郎:
めっちゃいいですね「子育ち」。

冨樫:
すごくいい言葉だから広げたくて。子育ち環境をいかに整えられるかっていうのに今、焦点をあてているので、育児の関係人口っていうのは、一人に対してどんだけ育児を関わってくれる大人が増えるかっていうところで育児の関係人口の増加というところに対して、ベビテックで加速させたいなという風に思ってます。

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柿次郎:
けど育児に限らず、人一人が生きていく中での困難とか悩みっていうものの関係人口が多ければ多いほどいいですよね。

冨樫:
本当に頼りたい人に頼れるようになるとか、適切な判断ができるようになるかなとは思っているので。

柿次郎:
さて、まだまだお聞きしたいこといっぱいあるんですけど、後半に続きます。引き続き冨樫さんよろしくお願いします。

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