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あなたは「自分で国や社会を変えられる」と思いますか?

「今ドキの若いもんは…?」

先日、「大人たち」が、このデータをみてSNS上でそんな趣旨のことをつぶやいていました。日本財団が11月30日に発表した「18歳意識調査」のことです。


「数字の低さ」が際立つニッポンの若者

「18歳意識調査」は、インド・インドネシア・韓国・ベトナム・中国・イギリス・アメリカ・ドイツ・日本の17~19歳、各1000人を対象に国や社会に対する意識を聞いています。

この結果、「自分を大人」と考える日本の若者は約30%と9か国の中で最も低く、「将来の夢を持っている」「国に解決したい社会課題がある」との回答も他国に比べて30%近く低い数字となっています。

「自分で国や社会を変えられると思う」と考える日本の若者は、5人に1人(18.3%)。残る8カ国で最も低い韓国でも約40%で、国の将来像に関しても「良くなる」という答えはトップの中国(96.2%)の10分の1(9.6%)しかありませんでした。途上国、欧米先進国のいずれと比べても数字の低さが際立つ調査結果となっています。

電通「ワカモン」プロジェクト

このデータが発表される前日(11月29日)、私は電通若者研究部(電通ワカモン)のインターンシップ最終報告会を見学していました。

今年のインターンシップでは、ただ、アイデアをプレゼンするのではなく、実際に「CAMPFIRE」というクラウドファンディングでお金を集めて、資金調達まで行うプロジェクトに若者たちが挑戦しました。

個人的に気になったのが「ガチゲンカハイスクール」というプロジェクト。

「納得できない学校のルールを先生と生徒のケンカで変えたい」
学校や先生に不満があっても言い出しにくい高校生に、そして忙しくて生徒の不満を拾うことが難しい先生に、お互いの不満をぶつける場を作りたい!全国的にブラック校則が見直される中で、納得できていなくても生徒が声を上げられていない状況を変えるために高校生と先生が本音を言えるガチゲンカイベントを開催します。 (プロジェクトのWEBページより)


「行動すれば、社会は変えられる」という経験を若いうちにしないと、「どうせ社会なんて変えられない」とあきらめてしまう人が増えてしまう…


提案者の熱意が通じたのか、クラウドファンディングは目標金額10万円に対して11万6000円を獲得。12月中旬には札幌の高校で実際にイベントが行われる予定だということです。

「全員丸刈り」だった中学時代

私自身、中学時代に今でいうところの「ブラック校則」に向き合ったことがありました。同じ市内の中学校にも関わらず、南側にあるこちらの中学校は男子全員丸刈り、北側にある中学校は頭髪自由でした。

窓ガラスがたくさん割られたり、校内の廊下を原付バイクが走ったりする、そういうヤンチャな中学校だったので「悪さ」をした時にすぐ中学校がわかるように(丸刈り)になったらしい…という都市伝説のような話もありました。

私が中学三年だった時の校長先生が、たまたま小学時代の担任の父親という、相談しやすい「ご縁」もあり、話し合いを重ねた結果、最終的に「男子全員丸刈り」という校則は改善されることになりました。

もちろん、様々な手続きがあったので、私たち自身は卒業まで丸刈りのまま(苦笑)…それでも「行動すれば、身近な社会は変えられる」という経験や「ちゃんと熱意をもって話せば、大人たちは耳を傾けてくれる」と10代で実感できたことは自分の人生にとって貴重な財産で、周囲にいた「素敵な大人たち」のおかげなのだと、今になって気づくことができました。(黒木先生、本当にありがとうございます)

「自分で国や社会を変えられると思う」と考える若者が少ないことを「いまどきの若いモンは…」と傍観する大人ではいたくありません。むしろ、未来に夢をもって「行動すれば何かが変えられるかもしれない」と若者が思える機会をどれだけ多く提供できるかをメディアの一員として考えるようになりました。


「PURPOSE」 ~社会を変えるのは熱狂する素人だ~

TBSテレビでは「PURPOSE ~社会を変えるのは熱狂する素人だ~」というトーク&ネットワーキングイベントを2020年1月16日の夜に開催します。イベントを通じて、社会課題の解決やSDGs(持続可能な開発目標)のゴール達成に向けて(現在進行形で)行動している人同士が繋がる場所を目指します。

「PURPOSE」は、「存在意義」や「社会の中で生きる目的」と表現される言葉ですが、様々な課題が山積するなかで、ひとりひとりが「どう生きるか」を問われているのだと思います。

とはいえ、ずっと眉間にしわをよせて、しかめっ面で行動していたら、なかなか持続しません。登壇者の皆さんは「笑顔」を忘れない素敵な方々ばかりです。

できるだけ多くの若者が参加できるよう、U-25チケットもあります。先着順のため、イベントに参加をご希望の方は是非早めに、下記からお申し込みをお願い致します。