0309_専門家会議見解

新型コロナウイルス~専門家会議3月9日公表の見解 数か月以上の対応が必要か~

3月9日、新型コロナウイルス対策を検討する専門家会議は「1~2週間が瀬戸際」とした会議から2週間を迎え、新たな見解を公表しました。

0309‗専門家会議の新見解ポイント


現在の状況について

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現時点まで、クラスター(集団感染)の発生を比較的早期に発見できている事例も出てきています。急激なペースで感染者数が増加している諸外国と比べて、感染者数の増加のスピードを抑えることにつながっていると判断しています。

2月24日に公表した専門家会議の見解で「今後1~2週間が瀬戸際」としていましたが、3月9日時点での日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえているのではないかと考えています。

しかし、感染者数は一時的な増減はあったとしても、当面増加傾向が続くと予想されます。すべての感染状況が見えているわけではないので、依然として警戒を緩めることはできません

感染から発病までの潜伏期間は平均約5日間、発病から報告までに要する期間は平均約8日間です。

北海道では2月28日に知事より「緊急事態宣言」が出され、安倍総理からも様々な要請がありました。その対策の効果についての専門家会議の判断は、3月19日ごろに公表予定です。


今後の長期的な見通しについて

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世界的な流行を完全に封じ込めることはできません。

国内での流行をいったん抑制できたとしても、国外から感染が持ち込まれる事例も今後繰り返されると予想されます。

新型コロナウイルスはインフルエンザのように暖かくなると消える感染症ではありません。戦いは数か月から半年、下手をすると年を越える可能性もあると考えています。

日常生活の中でできること

急速な感染拡大を防ぐためには、クラスター(集団感染)が発生しやすい場所や場面を避けることが重要です。感染していることに気づかず、多くの人と接触することで感染を拡大させてしまう可能性があります。

これまでクラスター(集団感染)が確認されたケースに共通しているのは、次の3の条件が同時に重なった場合です。

3つの条件が重なる

・換気の悪い密閉空間
・多くの人が密集
・近距離での会話や発声

日常生活の中で、この3つの条件が同時にそろう場所や場面を避けるような行動をするためには・・・

換気‗距離あけ‗マスク

・換気を行う
 (可能であれば2つの方向の窓を同時に開ける)

・人の密度を下げる
 (互いの距離を1、2メートル程度あける)

・近距離での会話、発声などを避ける
 (やむを得ない場合はマスクをつける)

特に、重症化しやすい高齢者や基礎疾患を持っている人は感染のリスクのあるところになるべく行かないようにする。

ひとりひとりの考え方、行動を変えていくことが大事です。これまでも、お願いしてきている咳エチケット、手洗い等にも長期的に向き合っていく必要があります。

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パニックになることが一番危険

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専門家会議のメンバー、東邦大学医学部の館田教授は

「新型ですから、油断は許されないけど、パニックになることが一番危険だと思います。このウイルスの特徴を知って、どうやったら効果的にそれを防ぐことができるのか、理解し、対応していくことが中長期的な大事な方向性になると思います。」

として、引き続き冷静に対応するよう呼びかけています。

0309_戦いに備えましょう


これまでの専門家会議の見解

2月24日に公表

3月2日に公表