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新型コロナウイルス 医療現場が抱える不安(news23 2月28日放送)

感染者の増加で“医療崩壊”が懸念される中、重症患者の受け入れ準備を進める名古屋市の医療機関。現場の医師が抱える不安を聞きました。

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名古屋大学医学部附属病院。現在、新型コロナウイルスの重症患者を受け入れる体制を整えています。

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赤いラインから先は感染者専用のエリアです。

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そしてこちらが人工呼吸器がある集中治療室。重症の中でも特に症状が重く、自ら呼吸ができなくなった患者に使われます。

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この病院にある集中治療室は28床。このうちの4床を新型コロナウイルスの患者にあてる予定ですが、これ以上、増やすことは難しいといいます。

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集中治療室は日頃から常に8割ほど埋まっていて、4人以上受け入れると
他の患者に影響が出るのです。

「一番恐ろしいのは、武漢や湖北省のように医療のキャパシティを超えて患者さんが押しかけてしまう。特にICUで人工呼吸管理ができなくなると、その患者さんは即命に直結しますので。そこを我々としては何とか少なくしていただきたいなという風に思っています」(名大病院 集中治療担当 山本尚範 医師)


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政府は今後、感染が急拡大すると医療で対応できる限界を超える、いわゆる“医療崩壊”が起きると警戒しています。このため、流行のピークを下げることで医療の限界を超えないようにする対策が必要となっているのです。

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「いまがまさに感染拡大のスピードを抑制するために極めて重要な時期であるとの認識」(安倍首相 2月28日)


感染者は原則として感染症指定医療機関に入院することになっています。全国で5373床ありますが、いま現在、どれだけ空いているのか厚労省は「集計中」として把握できていません。

また、患者の増加に備えて、国は指定医療機関以外にも受け入れ先の確保にむけて準備を進めています。ただ、これもどれだけ確保できるのか集計中としています。 

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さきほどの名大病院の、院内やかかりつけの患者が、コロナウイルスに感染した際に受け入れるために用意された病床。

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名古屋市で有数の規模を持つ病院でも、受け入れられるのは最大4人。まだ正式な受け入れ要請は来ていないということですが、担当者は危機感を募らせています。

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