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TBS NEWS 生活・防災

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地震や台風などの災害や防災・減災情報、および気象情報、交通情報、健康など暮らしに役立つ情報を中心に配信します。
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2019年12月の記事一覧

台風19号【福島】障害児施設も被災、必要な支援とは(11月7日 JNNニュース)

台風19号による影響は、子どもたちにも出ています。福島県のいわき市では、重い障害がある子どもたちを預かる施設が浸水被害を受けました。 重い知的障害に加え、手足が動かせないなどの重症心身障害児を対象にした福島県いわき市のデイサービス施設「どりーむず」。 一見するといつもの朝のようですが、そうではありませんでした。 寝たきりの子どもたちのために施設の天井に広がっていた青空。 それは今、ありません。 いわき市好間町にあった施設は台風19号で被災し、現在は仮の事業所で子ども

台風19号【岩手】津波対策の堤防で浸水被害拡大か(11月21日 JNNニュース)

岩手県の山田町では、東日本大震災後に建設された住民を守るための堤防が台風19号による豪雨被害を拡大させた一因と指摘されています。 台風19号が過ぎ去った10月13日の朝。岩手県沿岸の山田町田の浜地区は辺り一面、茶色く濁った水に覆われていました。 住宅の1階部分はほとんどが水没していました。田の浜地区の被害をここまで拡大させた一因とされているのが、津波から町を守るために整備された堤防です。 東日本大震災のあと、山田町は、この地区に震災で発生した大津波と同じ程度の津波を防ぐ

台風19号【岩手】震災乗り越えた三陸鉄道、再び被災(11月5日 JNNニュース)

岩手県では、東日本大震災を乗り越え、運行を再開した三陸鉄道が再び広い範囲で被災し、完全復旧のめどが立たないままとなっています。 佐藤将幸 記者: 「こちらでは流れ込んだ水で線路を支える土台が流されて、線路が宙に浮いてしまっています」 岩手県の沿岸部を南北に走る三陸鉄道。台風19号の豪雨により線路に土砂が流れ込んだり、路盤が流失したりして、およそ7割の区間で運休が続いています。(この放送のあと、宮古ー津軽石間で運転再開済み。12月28日には田老ー田野畑間で運転再開予定。20

台風19号【長野】水没の高齢者施設、犠牲者ゼロの理由(10月21日 JNNニュース )

千曲川が決壊した長野市では高齢者およそ300人が暮らす施設に濁流が押し寄せ、1階が完全に水没しましたが、犠牲者は出ませんでした。その背景には、過去の災害を教訓とした防災意識の高さがありました。 千曲川の堤防が決壊した10月13日。決壊現場からおよそ3キロ離れた長野市内の高齢者介護施設「豊野清風園」にも濁流が押し寄せ、施設の1階が水没しました。 当時、施設には278人の高齢者がいましたが、全員が無事でした。なぜ人的被害を防げたのか。高齢者の命を救ったのは「防災ルール」の徹底

台風19号【福島】生かされなかった水害経験と対策(10月22日 JNNニュース)

福島県本宮市でも、阿武隈川やその支流が氾濫し、7人が命を落としました。 堤防を越えて住宅地を襲う濁流。今月13日の早朝に阿武隈川で撮影された映像です。 町の中心部が濁流にのみ込まれた本宮市。 7人が死亡、多くの人が逃げ遅れ、自宅に取り残されました。 こちらの男性も1階が水没し、自宅で家族と半日以上、救助を待ちました。 台風の接近を知りながら、なぜ早めに避難しなかったのでしょうか。 坪田将明 記者: 「こちらの神社の石碑は明治23年にあった洪水の深さを示しています

台風19号【静岡】浸水避難の“盲点”、津波対策生かせず(11月1日 JNNニュース)

静岡県焼津市では高齢者の福祉施設が浸水しました。巨大地震を想定し津波対策は完ぺきだったはずですが、台風での避難には意外な弱点がありました。 和田啓 記者: ひざ下まで冠水しています。こちら交差点だと思われますが、一面水浸しです。 台風19号で743棟が水に浸かった静岡県焼津市です。 福祉施設も被害を受け、床上20センチまで浸水しました。電気系統が壊れ、介護に使う器具も水浸しになりました。 施設は海の側にあり、南海トラフ巨大地震に警戒し、津波への対策を進めてきました。屋

台風19号【千葉】接近前になぜ竜巻が(10月28日 JNNニュース)

千葉県市原市では、台風が通過する半日前に竜巻が発生し、死傷者を出しました。なぜ竜巻は起きたのでしょうか。 多くのものを巻き上げる黒い渦。10月12日、台風19号が接近する中、千葉県市原市で撮影された竜巻です。 被害は、死傷者9人、家屋89棟にも広がりました。 このときの竜巻の様子を民間企業の最先端のレーダーが捉えていました。 竜巻の被害が出る数分前の午前8時5分。画面左側を中心に覆っている黄色の部分が直径10㎞ほどの巨大な積乱雲です。 この積乱雲の右側に突然、小さな

台風19号【東京・神奈川】都市防災を徹底検証 防がれた「隅田川氾濫」「多摩川流域は浸水」なぜ?(11月12日 Nスタ)

東京などの都市部にも被害をもたらした台風19号。それから1か月が経過し、実は隅田川で氾濫の危険があったことが分かりました。そして多摩川流域では自治体が想定していなかった事態に振り回されていました。 想定外の事態は多摩川で起きていました。 安部純 記者: 「ロータリーから広い範囲で冠水してしまっています」 川崎市では武蔵小杉駅の改札口やロータリーが冠水。タワーマンションも被害を受けました。 これは保育園の防犯カメラの映像です。 10月12日の午後5時すぎ、園の前の道路

台風19号【東京】狛江市避難所満杯で入れず(10月23日 Nスタ)

これは台風19号が上陸した10月12日の夕方に東京・狛江市で撮影された写真。市民たちが避難しているのは、狛江市議会の本会議場です。 避難所に入れない人たちのために、急遽、開放されたといいます。 なぜこんな事態に陥ってしまったのでしょうか? 狛江市は午後4時半に避難勧告を出す前の午前中から、市内4か所に「自主避難所」を開設していました。 ところが・・・ 複数の避難所について満員となったためこれ以上、受け入れられないと広報したのです。 最も多くの市民が避難した狛江

台風19号【茨城】大子町は役場浸水で防災FMも停止 (10月22日 Nスタ)

台風19号による浸水被害で1人が死亡した茨城県・大子町では町が防災情報の発信を委託していたコミュニティラジオ局が浸水し放送を停止していたことが分かりました。 これは大子町の町役場の防犯カメラの映像です。10月12日の午後9時半、画面左側の駐車場の冠水が徐々に始まります。 1時間後には・・・ あたり一面が水没してしまいました。 実は、役場の敷地内には防災情報の発信を担うラジオ局「FMだいご」がありました。 防災無線がなかった町が、東日本大震災をきっかけに6年前に開設し

台風19号【群馬】土砂崩れで男性死亡・・・避難所が13キロ離れ(11月1日 Nスタ)

台風19号で群馬県・藤岡市では土砂崩れが発生し、1人が亡くなりました。現場周辺には避難勧告が出ていましたが、指定避難所まで13キロも離れていて、そこに避難した人はわずか4パーセントでした。 群馬県・藤岡市の山あいの集落。 小林拓馬 記者: 「あのように大きな太い木々が何本も家の中に突き刺さっています」 10月12日の夜、土砂崩れが起きて住宅1棟が全壊し、住民の新井逸雄さんが死亡しました。 現場は土砂災害警戒区域に指定されていましたが、新井さんは避難しておらず土砂に巻き

台風19号【東京・神奈川】多摩川支流で相次いだ越水、なぜ?(10月17日 Nスタ)

台風19号による首都圏の浸水について、多摩川の本流だけではなく、支流や水路が氾濫したために被害が拡大した実態が、分かってきました。なぜ支流の氾濫は防げなかったのでしょうか。 多摩川に接する川崎市高津区の浸水被害。溝の口駅近くのアパート1階に住む男性が死亡しました。 氾濫したのは多摩川ではありませんでした。 多摩川の水位が上昇しすぎたため、支流・平瀬川の水が多摩川に流れ込まなくなり合流地点付近で、平瀬川が溢れたとみられます。 近所の人は・・・ 多摩川との合流地点付近で

台風19号【栃木】警戒区域に避難所 土砂流入し再避難 10月21日 Nスタ

栃木県鹿沼市では土砂災害の特別警戒区域内に避難所が設けられていたことが分かりました。この避難所では実際に土砂崩れが起き住民は別の避難所への移動を余儀なくされました。 建物に入りこんだ木や土砂。台風19号が迫っていた10月12日午後10時40分ごろ栃木県鹿沼市の避難所で撮影されたものです。 城島未来 記者: 「 こちらの避難所には当時40人ほどの人が避難していましたが、夜中、突然土砂が窓を突き破って流れ込んできました」 避難していた住民は・・・ 実はこの場所・・・ 土

台風19号【群馬】富岡3人死亡土砂崩れは想定外の場所で (10月23日 JNNニュース)

群馬県・富岡市では土砂崩れで3人が死亡しましたが、この現場は「土砂災害警戒区域」に指定されていない住民も行政もノーマークの場所でした。自治体は新たな対応を迫られています。 群馬県富岡市内匠地区。辺りが暗くなろうとしていた10月12日の午後4時半頃、土砂崩れが起きました。 土砂は住宅6軒を巻き込み3人の命を奪いました。 山のそばに2人で暮らしていた田村勉さんと母親のあや子さん。 あや子さんは老人会を盛り上げるムードメーカー的な存在で、親子2人でよくドライブに出かけていた