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"好きなものが1つあれば大抵人生シンプルに生きていける"武石浩明監督&遠藤由加さんによるスペシャルトーク!

11月25日の公開から4週目に入り横浜での上映がスタートしたことを記念し、kino cinema横浜みなとみらいにて武石監督と本編にも出演されているフリークライマーの遠藤由加さんを招いて舞台挨拶を行いました。

全国9館の限られた上映館数でしたが好評が好評を呼び、50館近くまで公開規模が広がり、本日の舞台挨拶も満席となった『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』。遠藤さんに作品の感想を伺うと、「監督…すげえ良いです!!」と劇中と同じセリフで答え会場からは笑いが。

トークは武石監督がお疲れ様会で山野井夫妻と旅行に行った話になり、「今度、由加さんと舞台挨拶するんだけど面白い話ない?って、それで2つ聞いてきました。1つ目が山野井さん結婚する前に富士山で骨折して入院してて、その時面白い話ありました?」と遠藤さんに話を振ると、「電車乗るときに足が痛いから怖がって、俺をガードしろ!って言ってたんで結構ガードしてましたね(笑)席が空いたら座れ座れ!って(笑)他に何かありましたっけ?」と問うと武石監督は「山野井さんが入院してた部屋が、子どもの部屋しか空いてなくて(笑)児童用の小さい部屋に入れられて由加さんが大笑いしてたって(笑)。」と当時の思い出を振り返りました。続いて、「2つ目は山野井夫婦とアメリカにクライミング旅行行ったでしょ?その時に何か面白いことありませんでした?山野井さんが靴下なくなったって騒ぎませんでした?(笑)」と伺うと遠藤さんは「ああ!妙子!俺の靴下どこやったんだよ!ってずっと言ってたんですよ。片っぽないって言うんですけど、見たら(両足)履いてるし(笑)」と答え山野井さんの意外な一面も語っていただきました。

映画の印象に残ったシーンについて遠藤さんは「マカルーで降りてきて、ベースに戻ってきたときに、さえねえな、って言ってたでしょ?あれがすごい印象的で。クライミングとか登山ってどんなにそこに日々の全てを懸けて向かっても、自分に登れる実力があっても、タイミングみたいなものとか、私はよく縁がなかったなって、自分が登れなかった時に。自然が相手ってそういう所がある。それを受け入れる姿勢というか、分かっていて向かう意志の強さ、それがあの一言に(詰まってる)。」と自身の経験も踏まえて答えました。

武石監督が「妙子さんも言ってるんだけど、山野井さんと由加さんは似ているんだよね。」とトークを振ると、遠藤さんは「ずっと言われてきた。妙子さんの息子2人って感じ(笑)山野井くんと私は似てると思います。だから長く一緒にいるとお互いイラッとしてくる。山野井くんは穏やかな人だから平気なんだけど。大変なのはたえちゃん(妙子さん)。いつも私と山野井くんは怒られてて(笑)」何について怒られるのか武石監督が伺うと「くだらないんです(笑)ベースキャンプに持っていく食料のこと。妙子さんは金銭的にすごく厳しくしてるのに私たちはお菓子が欲しいから、これ由加ちゃんが欲しいって言えば妙子買ってくれるよ、やだよ!怒られるじゃん私!みたいな(笑)」と親交の深さが伺えるエピソードも。

また、山野井さんがピオレドール生涯功労賞を受賞したことについて遠藤さんは「プレゼントしたいなと思ったものがあって。山野井くんが大好きなもの、昆虫の標本!すんごい喜んでました。お昼一緒に食べた時に、これをおかずにいくらでも食べていられるな、と。昆虫標本をおかずにしていました(笑)」と当時を振り返りました。

最後の挨拶に遠藤さんは「好きってすごい、強いんですね。好きなものが1つあれば大抵人生シンプルに生きていけると思ってます。皆さんもそれぞれ好きなもの、大切なものがあると思うので、答えをすぐに求めるんじゃなくて長く大切に、ずっと好きであり続けていけば、きっとドキュメンタリー、極限の人になれます!」と映画のキャッチコピーを交えての回答に会場は大きな拍手に包まれました。

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