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人事の業務の効率化の選択肢としての手順化と自動化。自動化手段としてのプログラミング

ソフトウェア開発者から人事領域に転身してきて感じる特徴の一つとして、「自動化不可能な定型業務がそこそこある」ということです。
開発の仕事をしていたころは、定型業務がある場合は自動化してしまえば話が早かったのですが、人事の業務は自動化できる内容ばかりとは限りません。
そこで、対応は大きく2つに別れます。

自動化できない定型業務 - 手順化

自動化できない定型業務は、せめて同じ手順で抜けもれなく実施できるように手順化します。
現職の場合、 Backlog を利用しているので、

1. 手順を Backlog の Wiki に記録する
2. Wiki の内容をベースに Backlog の課題テンプレートを作成する。テンプレートから Wiki へのリンクをつける
3. 次回から対象の課題テンプレートを用いて課題を起票して対応する

という対応をします。なお、所属企業が画像・動画ベースの手順書 SaaS 提供ベンダーなので、画面操作など画像・動画での手順作成に適した内容の場合は自社サービスである Teachme Biz で手順を作成します。

自動化できる定型業務 - 自動化

自動化できる定型業務は自動化を行います。ここでプログラミングという手段を利用できるのが元ソフトウェア開発者の利点になります。
ちょうど今週も、開発ブログの当番を決めて、週次で今週と来週の担当を Slack に通知する仕組みを作りました。
今回は Google Spreadsheet に当番表を作成し、週に一回イベントが発動し、 Google Apps Script で作成したプログラムで Slack API を経由して通知が飛ぶ構成にしました。

この場合

・業務が繰り返す特性があり、自動化すると効率化できることを把握できること
・この業務が自動化できるだろう、ということが把握できること
・自動化した際の業務プロセスを設計できること
・該当する自動化要件を実現する手段を考案できること
・各技術要素を用いて実際に実装できること。今回だと以下
 ・Google Apps Script で必要な実装ができること
 ・Slack API の仕様を理解し、活用して実装に落とし込めること

あたりが必要になります。
とはいえ、今回の実装は50行弱程度なので、開発者以外でも趣味で一定プログラミングに習熟している人ならきっと実現できるかと思います。
今だと、エンジニア採用のためにプログラミングの知識をみにつける、という方が増えているかと思いますが、業務効率化のスキルセットとしてプログラミングスキルを持っていると、自身で業務を効率化できるのでおすすめです。
ただでさえ自動化できないアナログ業務が増えて手一杯になりがちな人事領域の業務のうち自動化可能な部分を自動化できれば重要な業務に利用できる時間を捻出しやすくなります。

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