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元いた場所に戻るということ

活動64日目

早いもので、ペルーに赴任して丸2ヶ月が経った。任地で活動を始めて、1ヶ月半。
8月中旬に首都のリマに到着し、2週間のオリエンテーション期間を経て、8月末に任地のワラスに到着。
2週間活動して高地に順応してきたかなという頃、先輩隊員の中間報告会やさまざまな行事があったため、1週間リマに出張。
1週間リマで過ごしている間、胃腸の調子が悪くなり、ほとんど食事が取れなくなってしまい(おそらく胃腸炎になっていたと思われる)、ぐったりしてワラスに戻った。
なぜだかワラス行きのバスに乗ってから、少しずつ調子が良くなってきて、ワラスに着いたら不思議と食欲がわいてきた。元気になったなと思って、翌日から配属先に出勤。
前の週、ほとんど食事が取れていなかったこともあり、若干ふらふらしながら1週間を過ごしたら、その週末から風邪をひいて高熱を出し、3日間寝込んでしまった。
それから2週間ほどが過ぎ、やっと本調子で動けるようになってきたのが今。

毎日充実しすぎるくらいの毎日で、気持ち的にはもう半年くらいここにいるんじゃないかと思うこともある。
その反面、日本の裏側で、普通にバスに乗り、普通にスーパーや市場に買い物に行き、毎日寝て起きてを繰り返していることはなんだか不思議だなと思うこともある。

元の任地、元の配属先。
コロナ禍を経て、戻りたくても元のところに戻れなかった隊員はたくさんいて、悔しい思いをして再派遣を諦めた人も、思い切って国や言語を変えて再派遣された仲間がいることも知っているから、元の任地に戻るということを素直に喜んで良いのだろうか?と考えたりもした。
私も、かなり待ったとはいえ、元の配属先に戻ることができたのはラッキーだったと思うし、戻ってくるのを待っていてくれた配属先の仲間たちには感謝しかない。
3年前に帰国した後は、配属先の仲間たちから、
「いつ戻ってくるの?」
「待ってるからね!」
というメッセージが来るたび、最初は嬉しかったけれど、そうそうすぐには戻れなさそうな状況だと分かってからは、申し訳ないけれど、いつ戻ると聞かれても、私が決められることじゃない、と感じてちょっぴり重たく感じてしまうことがあったのも事実。

いろいろあったけれど、今こうして戻ることができて、日本に戻っていた間にも勉強を続けていたスペイン語は、いまちゃんと活動の力になっていて、3年前よりずっとスムーズにやり取りができるようになったし、前には感じることができなかった、
「よくわからなかったら、周りの人に聞いてみればいいや」
という思考ができるようになったことで、考えてばかりで動けなくなってしまう私にとって、とりあえず動いてみる、ということがしやすくなった気がする。

最近は、3歳〜5歳の子どもたちと関わることが多く、集団でうまく遊べない子どもたちのために、プレイセラピーのような個人的に関わってあげる時間を作ってあげてはどうか?と配属先に提案したら、配属先の心理士も必要性を感じてくれ、あれよあれよという間にプレイルームの場所ができ、プレイルームの目の前に庭を作るという活動も進んでいる。
まだまだ必要なものは足りていないので、寄付をしてもらったりして集めなくてはいけないけれど、この1ヶ月半の間に子どもたちのためにと環境を整える動きがあっという間に進んでいくのを見ていると、ペルーの人たちのエネルギーの強さを感じずにはいられない。
まだまだ、そのエネルギーに押され気味で、毎日ヘトヘトになりながら帰宅しているけれど、少しずつ家に帰って勉強できる時間が取れるようになってきたり、資料を作ったりする時間が取れるようになってきたので、少しずつ自分のペースを作っていこうと思う。

まだ2ヶ月、もう2ヶ月。
きっと、こうして過ごしているうちに半年も1年もあっという間にやってくるんだろうなぁ。

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