家庭でできるアーユルヴェーダ食事法#114
おはようございます。インド嫁です。アーユルヴェーダとヨガを勉強したり、ブログを書いたり、イベントを運営したりしています。
Makar Sankranti と呼ばれる、日本でいう「立冬」の日も超えて、いよいよ春がむかってきます。まだ寒さは厳しいですが、地球は一日、一日と動いています。
アーユルヴェーダのRituCharya(リトゥチャリヤ)では、Sisiraといって冬の後半に入ります。
今日の質問はこちらです。
本日は、家庭でできるアーユルヴェーダ食事法 というテーマでお話ししていきます。
日本のアーユルヴェーダが存在する
日本は世界有数の市販薬、サプリメント大国です。
コンビニやドラッグストアでは食品と一緒に「医薬部外品」が陳列していますが、これはインド人がみたらかなり珍しい光景です。
アーユルヴェーダの考え方は、薬のように食べ物を食べる、食べ物の延長線上で薬を考える、というものです。カプセルや錠剤じゃなくても、私達の消化力が優れていれば、食べ物からとる栄養で健康を維持できます。
しかし、現代社会のストレス、社会環境、食べ物に入る添加物など、これらは知らないうちに体を蝕んでいきます。
日本でアーユルヴェーダの考え方はいろいろな所で見つける事ができます。たとえば、節分。私が子供の頃は、年齢と同じ数の豆をたべなさいと言われました。
冬の寒い季節、ナッツ類は油分を含み、体に熱を与えてくれる食べ物です。くるみ、ピーナツ、アーモンド、落花生、ゴマなどはビタミンもとれますので、理にかなっています。
また、七草がゆも消化を考えた日本ならではの季節料理です。
湯治もアーユルヴェーダ的には非常に納得できる治療法です。漢方も似ていますね。病気に関する考え方はこちらを参考にしてください。
お家でできるアーユルヴェーダレメディ
さて、質問者さんの質問ですが、オイルやドリンクなどの自作できるレメディが知りたいという事で、いくつか集めてみました。
「え、これもアーユルヴェーダ?」というぐらい簡単なものばかりです。一度試してみてください。
生姜+はちみつで咳・のどのかさかさ防止
■おろした生姜 10g
■はちみつ スプーン1杯
生姜にはちみつをまぜて、食前にスプーン1杯食べる。
冬になると、頻度が高くなる生姜。煮物、炒め物、刺身醤油にもいれます。私はヴァータ・ピッタの体質ですが、冷え性・のどの痛み・咳など、寒気を催したら、1日3-4回は取ります。
取りすぎ、という事をあまり心配しなくていいので、習慣にしておくといいですよ。はちみつはなるべく天然のものが理想です。
肉・魚・野菜を加熱する
レメディというか、食事法ですね。日本ではカット野菜、コンビニでサラダをよく見かけます。私もずっと前は「野菜をとる=サラダで」とか思っていました。
ですが、私達の消化力って結構弱ってます。冷え性もちの方は「意識して」生野菜や冷蔵庫にはいってた水とか避けた方がいいです。
体で栄養が作られるには、まず「消化できるか」が問題です。これはお子様にも言える事ですので、子供さんの体質や食の好みからプラクルティを判断しましょう。
成長期の女子にもダイエット目的などで偏食してしまう前に、食の知識があると正しい判断ができるようになります。
野菜は蒸し野菜、スープ、炒め物などでとりましょう。
レモン水で、酸性の体をアルカリ性に
レモン搾り汁 5-10滴
水 コップ1杯
普通のお水に絞り汁をまぜて、洗顔、歯ブラシなどが終わった朝の空腹時に飲む。
これも、よくやります。なぜなら、私のサブプラクルティがピッタだからです。
そもそもレモンがアルカリ性?と思われるかもしれませんが、レモンの成分は体の中で消化、代謝されるとアルカリ性の成分に変化します。
体のph値は酸性アシドーシスといって、体内のph値が酸性になると、胃酸過多や潰瘍、癌の可能性もでてきます。
そのため、より多くのアルカリ性食品をとりましょう、というのは聞いた事があるかもしれません。
野菜はもちろんですが、レモン+水は、取りすぎるとクエン酸過多になるっため、コップ一杯程度で十分です。
すでに、胃酸の出すぎ、歯が黄色い、消化不良を起こしているなどの場合は例外です。あくまで健康な状態を伸ばすための「健康法」です。
水も、冷蔵庫の水ではなく常温、又は少しぬるま湯でもいいです。
食事中の水は避ける
これは、ヨガから来ている教えです。
アーユルヴェーダはまず、「免疫力」「消化力」を重視します。
そもそも「おなかがすいている」という状態で食べ物を食べます。体の調子が悪い時は、食欲がわきません。
消化は、咀嚼して小さくなったり、消化器官の様々な所で酵素や消化液と混ざり合い、分解されていきます。
そこで分泌された消化液が、一緒にとった水分によって「薄まって」しまうとしたら、どう思いますか。
水を飲みたい時はのどが渇くし、栄養が必要な時はお腹がすくようにできています。そこを誤った使い方をしてしまうと、体が誤作動を起こします。
もちろん、口の中がもさもさする食べ物や、のどにつっかえそうなものは例外ですが、水を飲みながら食事をするのは消化を弱めてしまう事に繋がります。
又、だ液に含まれているアミラーゼという酵素は私達の体からでているので、水分で補う事ができません。
最初、「え?」と驚かれますが、食事中水をとらなくても食事はできます。また液体の食べ物(味噌汁とか、スープとか)はそれ自体に栄養が含まれているので、飲んでもかまいません。
レシピなどは日本の方が豊富
今の世の中では、たくさんの各国の食べ物がいろんなところで手に入ります。さらに、コンビニなどは本当に時間を問わず買い物ができるので、本当に便利です。
インドに住んでいると感じますが、日本はたくさんの食べ物であふれていてます。レシピも体質に合わせたレシピなどが見受けられます。
しかし、古代の文献にはそのようなものはありません。
私のシェアしているアーユルヴェーダの智慧は、現代のアーユルヴェーダのドクターからの智慧ですが、それでも、生姜をする、とか、果物をとる、とらない、とかです。
ヨガの食事法に「一度にとる食事の食品数を減らす」というものがあります。
私達の消化力は食べ物一つ一つに対応するため、いろんな栄養素を一度に分解するには、エネルギーを使います。
極端な話ですが、「ごはん」のみを食べた時と、お寿司を食べた時では、消化に負担のかかるのは後者の方です。
私達の免疫を強化するには、「食事をシンプルなものにする」がベストです。
書店で並んでいるお料理の本などは、お客様にあわせたニーズを考えた本です。食事で楽しみたい気持ちもわかります。なので、それはそれでありだと思います。
このブログでは、読者さんからの質問をアーユルヴェーダ的インド的にお答えしていきます。お気軽にお問合せくださいね。
それでは、すてきな一日がすごせますように。
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