タクシー運転手のしくじりシリーズ第五弾__クラブにお送りしたお客様の疑惑_

タクシー運転手のしくじりシリーズ第五弾「クラブにお送りしたお客様の疑惑」

タクシーをエンタメにしています、
ヨナシロです。

急な思いつきではじめたしくじりエピソードの投稿もシリーズ化され、
気付けば第五弾!

今日のしくじりエピソードは、
「クラブにお送りしたお客様の疑惑」

その前に過去のしくじりを振り返ります。

第一弾「任せてください」
タクシー運転手で間違いやすい、渋谷周辺の住友不動産のオフィスビル。
周辺に4つも「住友不動産」とついたビルがある。
「最初の頃はややこしかった、タクシー運転手で間違う話も聞きます」
という話をしながら、渋滞をショートカット。
お客様に信頼してもらった結果、自分で「間違いやすいから気を付けないといけない」と言った通りの間違いを犯してしまう。
https://note.mu/taxi_driver1/n/n48fbe2d915ba
第二弾「高速を降り間違うと地獄へ続くよう」 前・後編
慣れないころの首都高速はややこしい。
万が一降り口を間違うと、その後も「間違っていると知りながら」走り続けなければならない。
その時間というのがまさに「地獄へ続くよう」
一番最初のタクシーデビューの日に起きたしくじりです
https://note.mu/taxi_driver1/n/n460ccb18c50d
https://note.mu/taxi_driver1/n/ne85b96f7f9e2
第三弾 「410円が7,000円に変わった話」
タクシーでは、メーターが回ることによって売上が上がっていく。
押し忘れることがたまにあるが、お客様をお乗せした全ての距離を空車のまま、料金が出ないまお送りしたときの話。
致命的なミスの後に、嬉しい出来事が。
https://note.mu/taxi_driver1/n/n748a0c4495f8
第四弾「運転手を始めて一週間で免許停止になりかけた話」
運転手を始めた二日後、道が分からず標識を確認する余裕もなく違反を犯してしまった。
あと5点か~。残っている違反点数を数える間もなくその日の夜にもう一度犯してしまう。
そしてその二日後、ついには免許停止にリーチのところまでいくことになった。
https://note.mu/taxi_driver1/n/n7109a6cd5104

今回は第五弾 「クラブにお送りしたお客様の疑惑」

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クラブもラブホも建ち並ぶ、渋谷区円山町。
ここは道が狭く、人通りがなかなかあるため極力通りたくない。
特に深夜はそうだ。

通りたくないなら通らなければよいのだが、お客様をお乗せし、
クラブに行ってくれと言うなら話は別。
向かわなければならない。

以前、お送りしたのは女性二人。
夜9時頃の雨の中、クラブに行きたいのだが目の前で停めてほしいと言ってきた。
その日は雨が強く、近い距離のお客様を乗せることも、目の前の止めて欲しいお客様もいることも承知で営業していた。

とはいえ、やっぱり人通りのある細い道を通るのは億劫で
さらに車一台が通れる道でお客様を降ろすのは後ろの車にも迷惑になる。
通常よりも厄介な状況で、さらに目的地につくとクラブ入口が右側。
僕が乗るタクシーは右側を内から開かないようにしているためわざわざ左扉から下りなきゃならないが、大雨が降っている。
僕が一旦降りて、右扉を外から開けることでクラブの入口まで雨にほとんど濡れないように降りてもらうことにした。

後ろには、同じように細い道を通って来た実車中のタクシーが止まり、周りは傘をさしたり、走って移動する通行人でごった返す。
1000円前後のお支払いに5千円札を出したお客様にお釣りを渡し、
運転席を開け、後部座席の扉を開けた。

客の女性二人はそそくさと降りていくと、クラブの入口へ吸い込まれるように消えていった。

のんびりしている時間は無く、ここから動かないと後ろが詰まっている。
料金をしまうことも後回しにして、ギアをドライブへ入れ、パーキングブレーキを踏み外し、通行人に気を付けながら走りだした。
停まっている合図としてのハザードランプを消した後、
待たせてゴメンの意で再びハザードランプを点けながら円山町を抜けていった。

ひと段落して、料金をしまっていなかったことを思い出し、
料金台の5千円札を取ろうとすると、、、無い。

慌てて車を出したことで、落ちた可能性があると思い
後部座席を振り返るが、、、無い。

運転席の後ろに手を回したり、細かく見渡しても無い。

おかしい。。。

結局路肩にとめ、後ろの扉を開けて後部座席を調べてみるも
見当たらない。

まさか.......

確実にお支払い時は5千円札を渡された。
それに対しお釣りを払った。
その後すぐに後部座席の右扉を開けに出たからまだ5千円札はしまっていなかった。

我が儘を聞き、右側の扉を外から開けたがお礼はなくそそくさと出て行ったあの時を思い出す。

あの時にやられたのかもしれない.......

どこを探しても、見当たらなかった五千円はきっとその女性が自分のもとに戻し、さらにお釣り分まで受け取っていった。

その女性二人は支払いをせず、お釣り分の4,000円を貰ってタクシーを利用したことになる。

正直、お金はどうでもよかったが、
後ろのタクシー、雨の中歩く歩行者、そして雨に濡れずに降りたい女性二人、あらゆるモノに瞬時に気を遣うことで
まさか取られるとまでは思考が回らなかった自分をちょっと悔やんだ。

まあ、真相は闇のなか。
外に飛んで行っただけの可能性もあるからこれは疑惑のまま。


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以上がタクシー運転手のしくじりエピソード第五弾でした。

不定期ですが、次回も宜しくお願いいたします。


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