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「紫のワニ」を捕獲しろ!

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日は話はこれ。

「紫のワニ」についてです。

「紫のワニ」とは、以前ご紹介した「レッドテープ」と同じで

「形式的で非効率なお役所仕事」を指す俗語です。

オランダで使われている表現なのですが、そう呼ばれるようになったきっかけはこの一本のCMからでした。

【解説】
公共の市民プールの受付に母親が娘を連れてやってきます。

母親「すみません、昨日、娘がプールに紫色のワニを忘れてしまったの」

受付係はゲームを中断し、「紫色のワニ?」と言いながら一枚の用紙を取りだし母親に説明します。

「ここに大文字で、正確な紛失場所などを記入して…」

母親は用紙に記入し提出しますが「裏面も」と突き返されます。
裏面も記入し提出すると受付係に

「この紛失届はここではなく、明日の朝9時から10時までの間に市のレクリエーション部門に提出してください」

と言われ再び突き返されます。
母親は受付にある紫色のワニを指差し「そこにあるんだけど」と言いますが、受付係は「ああ、そこにあるね」と返事をするだけで返してくれませんでした。

これは2004年に放送されたオランダの保険会社の「OHRA」のCMで、「当社の保険には面倒な手続きはありません」という内容なのですが、これが「行政あるある」としてオランダ国民に大ウケしたことから「紫のワニ」という言葉が使われ出します。

その後、融通が利かず顧客サービスが悪い企業に紫色のワニを配るテレビ番組が放送されたり、オランダ第3の都市ハーグでは行政の無駄を減らす運動のマスコットとして緑と黄色のワニを採用したり、更には2006年に成立した減税法案が「パープルクロコダイル法案」と名付けられるなど、「紫のワニ」は過剰かつ非効率で国民に負担を押し付ける官僚主義や規制を揶揄する言葉として定着していきました。

つい最近でも、開業医が保険会社などから要求される無意味な事務処理のための用紙に「紫色のワニのスタンプ」を押して返す抗議運動が話題になっています。

こうしてオランダ国民にとって「無駄」を象徴する言葉と言えば「紫のワニ」となっていったのです。

さて、私達の住む日本にも「紫のワニ」は沢山存在しています。

例えば不動産や法人登記がオンライン上で出来る「登記ねっと」というものがあります。
こちらはオンラインでありながら、受付時間が平日の朝8時30分から21時までというのも意味不明なのですが、もっと意味不明なのは17時15分以降の申請については支払手続が完了しているのかどうかが翌日にならないとわからないことです。

結局翌日にもう一度アクセスし確認する必要があるのなら、最初から翌日に全部やればいいので21時まで受け付けしている意味がありません。

まだあります。
政府がその普及に躍起になっているマイナンバーカードですが、申し込み後にマイナカードの交付準備ができるとそれを知らせるための「交付通知ハガキ」が送られてきます。
その交付通知が届くまで一ヶ月以上かかったという話もありますが、そもそもその通知をハガキではなくメールにするだけでどれだけのコストが下がるかを考える人はいないのでしょうか?

まだまだあります。
令和5年1月より車の検査証が電子化されました。
目的は行政手続きのオンライン化ということですが、その行政が申請などの際には電子車検証の車は印刷して紙で添付しろと言うのですから笑ってしまいます。

他にもパブコメを送ろうとしても「特殊文字が含まれています」とエラーで弾かれるので、注意して何度書き変えてみてもやっぱりダメで、最終的に「」を使うのを止めてみたら一発で送れて唖然とした話とか、育児休業給付金の手続きのために2月に1度ハローワークに行かなければならないとか、半角と全角が混在する入力フォームとか、国保や介護保険料の納付額確認書の発行がオンラインでは出来ないので、年末調整シーズン前になると「いつ届くのか?」という問い合わせで役所の電話がパンクするなど、言い出したらキリがないほどの「紫のワニ」だらけです。

しかし残念ながら日本にはオランダの「紫のワニ」のような行政の無駄を批判するキャッチーな言葉はありません。

中国の「A4用紙」や

アメリカの「600ドルの便座」のように

政府の無駄や減税や規制などをキャッチーに表せる言葉やアイテムがあるといいなあと思いながら、減税運動をやっています。

詳しくはこちらから

ということで、、今日はここまで!

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それでは、ナイス減税!

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