規制が作った世界で一番小さいホテル
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日は固い話ではなく、飲み会で話しても引かれない税金や規制の話を書こうと思います。
以前に「税金のせいで出来たアムステルダムの細長い家」とか「税から逃れるために毎年壊されるイタリアの家」をご紹介しましたが
今日は
世界で一番小さいホテル
をご紹介します。
皆さんは世界一小さいホテルってどこにあるか知ってますか?
答えは「ドイツ」です。
ドイツのアンベルクにあるたった幅2.5メートルの「Eh'hausl」という名のこの可愛いらしいホテルが、現在「世界一小さいホテル」としてギネスに認定されています。
この建物が建てられたのは約300年前の1728年です。
今でこそ改装されて素敵な内外観の雑貨のようなホテルですが、当時は建物と建物の間の狭い空間を利用して立てられた簡素な家で、そもそもホテルですらありませんでした。
なぜこんな狭い家が作られたかというと、それは「規制」のせいです。
17世紀のアンベルクには、貧困層の出生率は下げるべきというなんとも酷い考えがあり、経済的に豊かではない人々の結婚を禁止するめちゃくちゃな法律が作られていました。
具体的には「土地と家を持たない人は結婚式が挙げられない」というものです。
でも愛に収入なんて関係ありません。
そのためにアンベルクのこの理不尽な法律は「結婚はしたい。でも家を買えるほどのお金は無い」という多くの若者を苦しめるものになっていました。
そんなある日、同じ様に結婚をしたいと考えていた一人の男が、家と家の間の狭い土地を見て名案を思いつきます。
「ここなら買える!ここに家を建てよう!」
さっそく幅2.5mの狭い土地を購入し、左右には両隣の家の壁があるためにそれを使う形にして表と裏の壁だけを作り、その上に簡単な屋根を乗せて「結婚のための法律条件を満たすだけの家」を完成させてしまいます。
狭かろうがなんだろうが建ててしまえばこっちのものです。
男はその家で申請を済ませ、無事に結婚することができました。
しかし話はそれで終わりません。
男はその家の所有権を、同じ悩みを抱えるカップルに低価格で売ったのです。
当然所有権を買ったカップルは結婚式を挙げることができるようになります。
そして結婚後に、同じ様にその所有権はまた別のカップルに売却され、買ったカップルは結婚し、また売却され、結婚し、また売却される…
こうしてお金の無い若いカップルがこの家のおかげで次々と結婚出来ることになり、いつしかこの家の名前も「Eh’hausl(結婚の家)」と呼ばれるようになりました。
18世紀末にはこのような馬鹿げた法律も廃止されたことから「結婚の家」はその役目を終えましたが、それまでこの家は結婚規制を掻い潜ることだけを目的として、若いカップルに受け継がれ続けたと言われています。
1900年代にはアンベルク旧市街は再開発が行われ、「結婚の家」も取り壊されてしまいましたが、その後、再建、改装され、現在は「ここに泊まると一生仲良く暮らせる」という素敵なジンクスを持つ1日1組限定の予約制ホテルとして運営されているということです。
ということで、「減税しろ!」ばかりじゃなくて、たまにはこんな素敵な話もいいかなと思いながら今日の記事はここまで。
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