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リーダーシップの次元をあげるために必要な「ハコ」と「バトン」の視点

リーダーシップを発揮するためには「どんな行動をするか?」を考えるのは大切ですが、よりリーダーシップの次元(レベル)のようなものをあげるためには、別の視点が大切になります。

ぼくはこれを「ハコ」「バトン」と呼んでいます。今日はこの2つについて書いていきます。

大きなハコを意識して行動することができるか?

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ハコとは「リーダーシップを意識する組織の範囲」のことです。例えば、自分の部署をいかによくするかを考えている場合、意識しているハコは「部署」になります。一方、「会社」レベルのことを考えている人によっては、意識しているハコは「会社」になります。

ここでいうハコは、別の言葉でいえば「視座」のようなものです。リーダーシップのレベルを上げるためには、自分の所属している小さいハコのことを大事にしつつも、より「大きなハコ」を意識して行動できるかが鍵となります。

しかし、これがなかなか難しい。リーダーシップを発揮しているようで、それは小さなハコの最適化であって、全体にとっての最適化になっていないというケースはよくあります。授業などでも「自分のグループ」には関心が高いけど、「クラスレベルのハコ」には無関心になってしまうことがあります。

いかに大きなハコを意識して行動することができるか?これがリーダーシップの次元をあげるために必要になります。

過去と未来をバトンでつなぐことができるか?

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もう一つの視点は「バトン」です。自分がいかに一人でがんばったと思えるようなことであっても、実は我々は「過去の見えないバトン」を受け取っています。これは明示的なものではありません。

しかし、責任を持ったリーダーシップを発揮できる人は、そうした見えないバトンを敏感に感じ取り、その使命を全うしようとします。

そして、未来に対してバトンを渡そうとします。「自分がいる間は安泰だからいいや」「自分はもう役職終わったからあとは好きにしてくれ」ではなく、次の世代に物語をつなげていきます。

このようによりよいリーダーは「過去と未来をつなげる人」です。バトンは見えないのですが、「過去のバトンを背負い、自分の役割を果たし、次のバトンを渡す」、こういう大きな物語を紡ぐことができる人がリーダーにおいて重要です。

リーダーシップの次元をあげるために

ここで話をした「ハコ」と「バトン」の話を一言で表現するとこんなかんじです。

リーダーシップの次元をあげるために、高い視座を持ち、物語を紡ぐ人になる

これは簡単なことではありません。しかし、これを意識している人は、リーダーシップ次元がちょっと違います。

権限がなくてもリーダーシップを発揮する状態から、権限を持ってリーダーシップを発揮していくためには、この視点は必ず大切になります。

大学のリーダーシップ教育のなかでもこれらを少しずつ意識して、次のレベルへとステップアップしていきたいなと考えています。

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