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『けものたちの名前』が出来るまで vol.14〜徳澤青弦カルテット録音〜

徳澤青弦さんとの録音は砂里さんのたっての希望ということもあり、偶然「徳澤青弦×トウヤマタケオ」の公演の告知を見つけ、僕と砂里さんはすぐさま会いに行った。

2019年7月5日
at 求道会館

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会場にはグランドピアノと椅子が並び、会場には相応しいお客さんたちが静かに演奏が始まるのを待っていた。

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演奏は2部構成で進められ、久しぶりに邪念なく没入できる2時間を過ごすことが出来た。脳が解放され無心になれる快楽はこの上なく最高だ。

砂里さんと共にご挨拶をし、経緯を伝え、打ち合わせの日取りを決めた。

どの曲に参加して頂こうか、イメージしながら翌日、三船に電話をし共演曲を相談したところ「ひとまず全部ですかね」との返事で、全く参考にならなかった。
こういう時はいつも参考にならない。
何故かと言うと、自分と意見が同じだからだ。

最終的に3曲の録音となり、頂いたデモ音源は本当に素晴らしかった。

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2019年7月23日
at Studio Greenbird

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ネタバレになるのでまだ詳細については書かないが、アレンジされた3曲のうち、2曲はカルテット(4人編成)、1曲はバイオリンとチェロでの演奏内容になっている。

1st Violin 梶谷裕子(かじたにゆうこ)さん
2nd Violin 高橋暁(たかはしあかつき)さん
Viola 菊地幹代(きくちみきよ)さん
Cello 徳澤青弦(とくざわせいげん)さん

1st Violin の梶谷さんは、偶然”Strings”イベントで Viola を演奏してくれた彼女だった。「先日はどうも!」と挨拶をし、再開に嬉しくなった。

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レコーディングは青弦さん仕切りのもと始まり、順調に進んでいった。
こう言う時、コミュニケーションが慣れているエンジニア前田さんの存在は頼もしい。
軽快だがやや難しそうな方の曲から始まり、2曲目は牧歌的な壮大な楽曲。
レコーディングに立ち会っていた砂里さんの顔が隣で真っ赤になっていたのを見て、出来てよかったな、と思った。

2曲が終わると、高橋さんと菊地さんはスタジオを後にし、最後の1曲を梶谷さんと青弦さんの2人が演奏、録音をした。

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これがまた本当に凄かった。
限りなく美しく、濃厚、官能的。
このトラックに後から三船が歌うことを想像するとなんともゾクゾクした。

間違いなく今回の聞きどころの1つです。

続く。

徳澤青弦

徳澤 青弦(とくざわ せいげん)

1976年生まれ、東京出身。チェリスト・作曲・編曲家。
東京芸大でクラシックを勉強した後、新しい発見を求めてポップス・ジャズ・ロックの分野で活動を始める。その後、学校で得た知識と演奏経験を下地に編曲の研鑽を積む。楽曲に対する忠実なアプローチ、柔軟な独創性を併せ持った作風・演奏スタイルで、多くのアーティストから信頼されている。
小林賢太郎の舞台音楽制作に携わり、これまでに徳澤青弦名義で5枚のアルバムをリリース。anonymassや、Throwing a Spoonとしても何枚かリリース。
2009年からさだまさしコンサートツアーに参加。
映画『君の名は。』『この世界の片隅に』にレコーディング参加。2016年「ALMA MUSIC BOX:死にゆく星の旋律コンサートwith 京都市交響楽団」2017年「京都音楽博覧会」「君の名は。オーケストラコンサート」いずれもオーケストラ編曲で好評を博した。
2015年、フジテレビ(FNN)「こんやのニュース」、「あしたのニュース」、NHK「ドキュメント72時間」等に楽曲提供。NHK Eテレ「ムジカ・ピッコリーノ」ゴーシュ役で出演。

2003年~2008年 anonymassで4枚のアルバムをリリース
2007年「ラーメンズサントラVol.1」リリース
2008年「ポツネンの音楽」リリース
2011年「ポツネンの音楽その2」リリース
2014年 Throwing a Spoon(トウヤマタケオとのデュオ)「awakening」リリース
2017年「カジャラの音楽」リリース
2019年「カジャラの音楽その2」、Throwing a Spoon「Bored to death」リリース

ROTH BART BARON

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