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写真_誰かの学び舎が切ないくらい愛おしかった
取り壊しが決まった木造の小学校。
取り壊す前に最後の解放が行われたので訪れることになった。
ぼく自身とはなんの関係もない場所なんだけど。
たくさんの人が通った愛着に包まれた場所であることは想像に難くない。
ぼくも母校を失った者の一人だ。
田舎の、なんてことないごくありふれた学校だったけど。
学校を中心に父兄や地域のおじちゃんたちが集まっていて
地域の真ん中いう機能を持っている場所だった。
夕暮れの海辺の風景があまりにも綺麗だったのです。
いつかの夏の夕暮れ時。
向こう側の海へと沈んでいく太陽を追いかけて。
岸壁の上を走る道沿いに佇む電話ボックス。
半透明のレイヤー越しに紅くなった空。
世界はたまに、美しい。
夕暮れの海辺の風景があまりにも綺麗だったのです。
2019年11月8日
写真とテキスト:たつみかずき