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「エルダー」人財がもたらす力

column vol.982

当社では今年度からエルダー人財が2名活躍しています。

65歳が定年の会社なのですが、内外問わず、先輩人財の培ってきた実績や能力に頼りたいところです。

それは多くの企業が同様の思いをお持ちでしょう。

もちろん、少子高齢化による生産年齢人口の減少という問題もありますが、それだけではなく年齢の多様性があることで、企業は活性化すると思うのです。

実際最近、68歳の男性の方“スタバ” で活躍されているという記事が話題になっています。

〈ITmedia ビジネスオンライン / 2023年4月7日〉

その方とは、愛知県のホリデイ・スクエア豊橋店で働く児玉吉弥さん

もともとは営業マンだったそうなのですが、65歳で前職でのお仕事を終えてからスターバックスに入店し、3年もの仕事を継続。

今ではバリスタとしも腕を振るっているのです。

スタバの「カフェアテンダント制度」

スターバックスでは、業務を限定した働き方を可能とする「カフェアテンダント制度」があります。

この制度は、業務を商品の陳列、清掃などに絞り込み、短時間の勤務を可能にするというもの。

同社ではアルバイトの募集において、年齢制限は設けていないのですが、やはりエルダーになると「がっつり働けるかなぁ…」と不安になる方もいらっしゃるはず。

実際、60歳以上の方は約100名いらっしゃるようで、そのうち40名がカフェアテンダント制度を利用しているとのこと。

ちなみに、最高齢は79歳

児玉さんは「退職後3ヵ月程度はぶらぶらしていた」そうなのですが

よく『毎日が日曜日』といいますが、日曜日は、平日があるから楽しくなる

という風に感じ、スタバの門を叩いたのでした。

現在は週3日、1日5時間程度勤務。

最初は洗い物や仕込みなどの業務に専念していたものの、途中からはバリスタ業務にも挑戦。

しかも、今では従業員の中でも一握りしか獲得できない「ブラックエプロン」に挑戦しているそうです…(驚)

このチャレンジ精神は若いスタッフにとっても良い刺激になるのではないでしょうか。

若い部隊のサポート役に

実際、児玉さんはそこを意識していらっしゃるようで

20歳そこそこの学生さんにとって、60歳を過ぎた人と働く経験はなかなかないと思うので、 若い部隊を上手くサポートできたら嬉しいなと思っています

と語っております。

そういうこともあり、若い人から自分に声をかけることはなかなかできないだろうと、自ら声をかけるようにしていらっしゃるそうです。

中には、同僚が恋バナをしてくれることも

なるほど、なるほど、そういう話に及ぶのであれば、若い方の信頼はガッチリ掴んでいるのではないでしょうか(笑)

この児玉さんのお話を伺って、最近【 “代替可能” が成長のカギ??】でも紹介した

日本の人事部「HRカンファレンス2022-秋-」開催レポート「ミドルシニアが活躍する企業は何が違うのか? NTTコミュニケーションズ、日本マクドナルドのアプローチ」という記事のマクドナルドの事例を思い出しました。

〈日本の人事部 / 2023年1月13日〉

最高年齢のクルーは94歳!

マクドナルドでもDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を推進していて、60歳以上の「プレミアムエイジ」を積極的に採用されています。

現在国内で働く最高齢のクルーは、94歳の男性…!!(驚)

90歳で入店され、富山県の店舗で週4日、夜勤に勤務されているとのこと。

同社ではどんな人でも特別扱いせず、健常者、障がい者、高齢者、外国人が平等に働ける職場を目指しているのです。

日本マクドナルド株式会社 人事本部 タレントマネジメント部 マネージャーの宮沢泰成さんによると

プレミアムエイジのクルーは責任感が強く、任された仕事に対してプライドを持って働いている。こうした仕事への姿勢は、学生を始めとする他のクルーにとって、良いロールモデルになっている

とのこと。

やはり、エルダーの皆さんの仕事に対する姿勢、磨かれた能力や人間力から学ぶことは多い

そして、我々40〜50代のミドルエイジにとっても貴重な存在です。

エルダー人財は「生きた教本」

「ミッドライフクライシス」という言葉はご存知でしょうか?

「第二の思春期」とも呼ばれ、人生の中頃を迎える40~50代に、自分のこれまでの人生やアイデンティティについて問い、葛藤したり不安を感じたりする時期のことです。

アメリカの心理学者・ダニエル・レビンソンさんによると、実に80%の人たちが中年期に大きな危機を迎えるとのこと。

確かに男女問わず更年期を迎えますし、仕事でも家事でもひと段落つく時期でもある。

これからの人生をどう生きようと悩む人が多いというのはよく分かりますね。

ですから、実は若い人よりもミドルエイジの方がメンターが必要なのではないかと感じています。

私も最近の変化としては、上の世代の方々の昔話を聞くのか好きになりました。

やはり、皆さんそれぞれに小さなプロジェクトXを持っている。

そうした武勇伝に刺激を受けることもありますし、失敗談から学ぶこともあります。

そして何よりも仕事、そして人生の本質が見えてくる。

最近、圧倒的にを読む量が増えたのですが、古典を読むようになりました。

そういう部分から普遍性を見つけるようにしているのだと思います。

そう言えば以前、先代社長から「万葉集を読むといいぞ。だいだい人間が分かるから」と言われ、母親から本を借りたことをすっかり忘れていました…

そろそろゴールデンウィークもあることですし、それも読みたいと思います。

ちょっと…話が逸れましたが…、先輩はまさに生きた教本

さまざまな知恵をタダで学べるなんて贅沢です😊

ということで、今後もたくさんの諸先輩方のお話を伺い、仕事の、人生のヒントにさせていただきたいと思っておりますm(_ _)m

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