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「介護職」の新しい兆し

column vol.664

東洋経済オンラインの記事【中高年男性が「健康」より将来不安を感じている事】が興味深かったので共有させていただきます。

〈東洋経済オンライン / 2022年5月23日〉

「再雇用で満足できる人とできない人の決定差」が副題で、45歳になったらマネープランを早めに立てた方が良いなど、我々ミドル世代の生き抜くヒントが書かれているので、ぜひ読んでいただきたいのですが、本日この記事でフォーカスしたいのは「介護職」の話です。

どうやら45歳の私にとって、10年後関係するかもしれないのです。

介護職は「55歳からの再就職」で注目

介護、マンション管理員、警備員、ビル清掃、調理 etc.

上記のお仕事は、55歳からの再就職求人の多い職種です。

東京しごとセンターでは業界団体と連携して、就職支援講習を年間で20コースを用意。再就職支援を行っています。

人気トップはマンション管理系の仕事のようですが、社会へ貢献しながら報酬を得たいという理由から、介護関連のコースを受講するケースも増えているそうです。

ずっと法人向けに仕事をしていた後、介護職に転職し、目の前にいる顧客に「ありがとう」と言われることにやり甲斐を感じる。

大企業を早期退職し、実際介護職へ転職をした人の中にも、収入の低下や体力的な疲労はあるものの、モチベーション高く仕事を続ける人もいるそうです。

介護業界は勤め先によって再雇用や非常勤で雇用の延長ができるため、高齢になっても活躍し続けられるという特長があります。

ただし、介護業界の介護職員初任者研修を最低限必要としている事業者が多いので、その場合は東京しごとセンターが実施している再就職支援講習のような公的機関の講習や、事業者などの研修機会などを利用しなければなりません。

また、訪問介護の場合には、訪問ヘルパーの資格が求められます。

その辺りは押さえつつも、「人が好き」な人であれば、50代からのチャレンジでも天職にできる可能性が高いので、今後ますます需要が高まることが予想されますね。

介護現場の週休3日制を試験導入

中高年世代の転職が増加している背景には、介護業界の慢性的な人手不足が一因となっています。

介護職員の数は、2023年には約22万人2025年後には32万人、さらに、2040年には70万人ほど不足すると予測されている深刻な状況です。

しかしそんな中、希望が広がる新たなチャレンジを試みている事例を2つほどご紹介させていただきます。

一つ目は、福井県の週休3日制の試験導入です。

〈福井新聞 / 2022年5月17日〉

モデルとなる事業所を公募中で、早ければ6月にも開始する予定とのこと。

公益財団法人「社会福祉振興・試験センター」は20年度、離職した介護福祉士約4万5千人に復職する場合に最も重視する点を調査したところ、「給与水準」よりも「勤務形態が選べる」が上回ったそうです。

「職場の雰囲気や人間関係」(21.4%)/「勤務形態が選べる」(16.4%)/「給与水準」(15.6%)

今回のトライアルでは、3日間休むことで所定労働時間や給与、仕事量が減る「給与減額型」や、1日の労働時間を延ばし1週間の総労働時間や給与、仕事量は変わらない「総労働時間維持型」といった働き方を提示。

希望する職員に導入し、実際に運用する中で事業所や職員が感じた効果や課題をまとめ、週休3日制導入に対する県の支援策に反映させていくそうです。

多様なワークライフバランスに対応できる職場環境づくりを叶えられるのか?業界のみならず、社会全体で見守りたい挑戦ですね。

マッチョが続々と介護業界に挑戦??

もう一つも、「職場環境づくり」に関するニュースです。

愛知県津島市にあるグループホーム「NOIE TSUSHIMA」では、筋肉隆々のマッチョの皆さんが介護士として活躍

さらには、2018年に「フィットネスの実業団」を設立するなど、業界に旋風を起こしています。

〈東海テレビ / 2022年5月22日〉

この施設では、パワーリフティングなど筋トレが大好きな人たちが集まり、仕事と筋トレを両立させています。

中には週5で筋トレする人や、フィットネスの全国大会に出場する人がいるほど。

職場と提携しているジムでは、無料でトレーニングできるようで、筋肉自慢の職員からすると、魅力溢れる職場になっているようです。

もちろん、皆さん、介護にも一生懸命。筋トレ目当てで就職した人も、介護の現場で活躍するたびにやり甲斐や成長を実感しているとのこと。

ノイエを運営する「ビジョナリー」の代表・丹羽悠介さんは

「『介護の仕事って素敵ですよ』って推すより、『楽しい会社が介護やっていますよ』の方が良いんだろうなって。まだまだ福祉の会社、ちょっとした工夫でどれだけでも可能性あるって思っています」

と、このユニークな挑戦についての胸の内を話していらっしゃいます。

最近では、女性も働きたいと面接に来るそうです。

働く現場をいかに楽しくしていくか

これは、業界問わず、全ての企業が考えなければならないテーマだと思っているので、私もとても刺激を受けました。

介護士は社会に欠かせない貴重な仕事なだけに、新しい挑戦に期待していきたいと思います。

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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