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子供時代に戻りたい「知性学習」

column vol.292

スクウェア・エニックス中央大学でゲームの講義をやるらしい!」

そんなニュースに心が弾みました。

〈AMP / 2021年5月1日〉

同社、同大学は国際情報学部の開講科目として「特殊講義(ゲームプランニング)スクウェア・エニックス協力講座」を開講します。

開講は2021年9月から。どんな内容なのでしょうか?

「選ばれ方を想像する仕事」

本講義は、IT映像制作・人工知能(AI)などのコンテンツ開発技術という「情報の仕組み」と、世界市場での事業展開に不可欠な法規制文化慣習への対応という「情報の法学」の両側面より、スクウェア・エニックスの知見を盛り込んだ実務的かつ多面的な内容とのこと。

どんなカリキュラムか見てみたいと思います。

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私が注目したのは「選ばれ方を想像する仕事 プロモーションとその役割」です。

「選ばれ方を想像する」という言葉がとても素敵だと思いました。

もう少しズームアウトするとマーケティングということになるのですが、マーケティング的な視点を持つことは、この仕事に関わる人だけではなく、全ての人にとって大きなプラスになると感じています。

自分を商品に例えて、マーケティングをしたらどうだろう?

もっと、自分の魅力が自分の中で見える化できると思います。結局は、個性は他の人との関連性で位置付けられますし、磨かれていくものだからです。

偏差値教育を超えた『知性』学習

個性の顕在化と磨き方について、とても良い教育をされているのでご紹介します。『知窓学舎』塾長の矢萩邦彦さんです。

〈みらのび / 2021年5月6日〉

知識の有無ではなく、「探求」にフォーカスして授業を展開しています。

普通なら、知識の差により生徒の中で優劣がつき、劣に位置してしまうとやる気を失ってしまいます。

ところが、自分の中の探究心と向き合うことを重要視する教育であるならば、劣等感や強制感は感じず、勉強は間違いなく楽しくなります。

正直、私は子どもの頃、勉強が嫌いでしたが、今は好きです。それは誰かと競争する勉強ではないし、自分の好奇心の向くまま学習ができるからです。つまり、学ぶことに対する正解がない

だから、もし、親御さんが子どもの個性を伸ばしたいなら、親も正解が分からない問いを立てて一緒に考えると良いそうです。

そうすることで、未来は自分がつくっていくものだと子どもは学んでいく。そして、組織の中でも自分が入ることで、どんな変化が生まれるかを考えるようになるとのことです。

人材のコモディティ化をいかに防ぐか

再びマーケティングの話に戻すと、商品戦略を考える上でコモディティ化(同質化)することを避けるのは必然です。

しかし、人の教育は偏差値教育に代表されるように、まだまだ子ども一人ひとりの差別化戦略(個性教育)は進んでいるとは言えません。

それも仕方ないことで、矢萩さんの話で納得したのですが、例えば公立中学校の先生の中で、教育以外のキャリアがある先生は3%しかいません。社会的な補完が必要だと思います。

学校の授業で足りない勉強を塾で補うように、知性学習(個性教育)を学ぶインフラを整えていく。知窓学舎のように社会人キャリアのある先生のもとで学べる学び舎が多く生まれると良いなぁと思っています。

もちろん、学歴社会が色濃く残るこの状況下で、親子でこういった考え方に舵を切るのはとても勇気がいることですし、ビジネスとしてもなかなか厳しいものはあるでしょう。

でも、コモディティ化は危険であるということは誰もが分かる。

この辺のジレンマをどう解決していくかが、大きなポイントになりますね。

子どもたちが「リモートワーク」を体験

最後はライトな話題で締めたいと思います。

子ども向け就労体験施設「キッザニア」を運営するKCJ GROUPは、映像クリエイターとしてリモートワーク形式でアニメーション編集の仕事が体験できる「アニメーションスタジオ」を実施しました。

〈ITmediaビジネスオンライン / 2021年5月1日〉

同コンテンツは3歳から15歳が対象で、オンライン会議システム「Zoom」を使用。

子どもたちは「映像クリエイター」として、キッザニアのスーパーバイザーやチームメンバーとリアルタイムにコミュニケーションを図りながら、専用の映像編集アプリを使ってチームで1本のアニメーションを完成させました。

GWの楽しい時間を過ごしただけではなく、ご両親の仕事(リモートワーク)への理解が得られたら良いですね。

お父さん、お母さんも、家に居ながら仕事がんばってるんだ〜と(笑)。

いずれにせよ、教育は多様化してきていますね。知性教育は自分が子どもの頃体験したかったなぁと、少し今の子どもたちが羨ましくなる今日この頃です。

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