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本日の「耳の痛い」話

column vol.93

当社では「IMAGINAS(イマジナス)」という時流分析会議が毎週火曜日の朝に行われており、毎回さまざまなスタッフが気になったニュースや事例を持ち寄り、未来予測しています。

分析した内容はリーフレットにまとめ、毎週有料会員様に送付。こちらは私が入社する前から30年以上行なっているプログラムで、全盛期は1,000社以上の企業が登録。谷口コンサルトの源となっております。

私は、昨年よりレギュラーとして毎週出席しているのですが、このnoteでの執筆でも活かせています。

今日は、参加メンバーから提出された記事の中から、自分にとって耳が痛いなぁと思った内容が多かったので、いくつかご紹介させていただきます。

「叱らない」は自分への甘え

心理学博士の榎本博明先生『伸びる子どもは〇〇がすごい』(日本経済新聞出版)を一部を抜粋・編集した記事【「ほめて育てる」「叱らない子育て」の流行が恐ろしすぎるワケ】にドキッとさせられました。

〈幻冬社 GOLD ONLINE / 2020年10月20日〉

傷つかないように子どもを育てようとすると、逆に傷つきやすい大人に育ってしまう。そして、記事後半の【「ほめて育てる」「叱らない子育て」というのは、親がラクをすることには貢献しても、子どものためにはならない。】という言葉にビクッ!とします。

私の場合は、子供の教育ではなく、社員教育に対してダメ出しされる気分になります。確かに、10年前は荒唐無稽ではあっても、叱ることを含めて社員に対して全力投球でした。それで、誤解されたり、嫌われたり…。でも、中には「あの時の言葉が今に活きています」と言われることもあります。

しかし、最近は「社員に寄り添う」という大義名分のもと、小手先のマネージメントテクニック自分を甘やかしている節もあるような気がします。

もちろん、立場、時代などに鑑みながらも、社員にとって何が一番大切なのかをきちんと見極め、自分が社員教育に対して「楽していないか」という問いかけは胸に刻んでおかないといけないと感じました。

報・連・相は「上司」から

続いては、ある女性の方の投稿記事です。お願いしたことを部下が期待通りにできないのは「上司」にあると指摘します。

〈Books&Apps / 2020年9月11日〉

まず、この方の夫婦問題について語られています。夫にお願いしたことがちゃんとできておらずケンカになると。

でも女性は気づきます。食後に夫が食洗機を回さない理由は認識の差だと。

女性は食器や調理器具を次の料理に使いたいから洗って欲しい。夫はただ食後に食器を洗えば良いと思っている。確かに「食洗機を洗って」というだけでは認識の差は埋まりません。

ウチでも家事においては妻がボスなので、よくダメ出しされます。例えば、「ちゃんと掃除できていないじゃん」など。その度に、うっすら何をもって「ちゃんと」になるんだろうと思ってしまいますが、言ったら怖いのでやり過ごしてしまいます。

そんな状態であるにも関わらず、仕事で社員にお願いしたことで相手が思った通りにできていないと、ムムム…と思ってしまう。一瞬、分からないなら聞いて欲しいと思うこともありますが、考えてみれば、相手からすれば私は人事評価の最終決定者。弱みは見せたくなくて当然です。

やはり、私の方から歩み寄るべきなのだと思います。

「癒し」は自分を甘やかすことではない

社会人になって約20年ですが、ずっと「癒しブーム」だったように思います(笑)。しかし、本来の癒しとは、「自然治癒力を癒しの原点におく」「患者が自ら癒し、治療者は援助する」ことを目的にしているそうです。

〈AERA.dot / 2020年10月19日〉

しかし、世間一般の癒しは「受け身」になっています。自らを癒す=自然治癒力であり、自らが主体とならなければなりません。

ちなみに、別の社員が読んだ記事に対して、私と社長のリアクションが180°違いました。

〈FASHIONSNAP.COM / 2020年10月9日〉

アダストリアがスマホで自分の適温に調整するジャケットを開発し、「ニコアンド」「グローバルワーク」「ハレ」「レイジブルー」「ベイフロー」の5ブランドから、カラーや形違いのジャケットを2型ずつ、計10種類のメンズジャケットを販売しているそうです。

この記事を読んだ時の私の感想は「めちゃめちゃ良いじゃん!快適そ〜」でしたが、社長は「確かに便利で快適だけど、人間本来の力が弱まりそうだなぁ…」と少し慎重です。

この差が40年ガムシャラに会社を守り続けた社長と、その中で育った副社長との差を表しているのかもしれません…(汗)。

ついついがんばっている自分にフォーカストを当ててしまいますが、常に謙虚に自分を見直さないといけないですね。「自分を甘やかしていないだろうか」と、ちょっと反省してしまう一日でした。

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