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不動産投資と太陽光発電投資の比較

太陽光発電投資に興味を持たれる方の多くは不動産投資を既に取り組まれている方が多い印象です。
かくいう私もワンルームマンションへの投資を行いながら太陽光発電投資を開始しました。

以下の観点から一つずつ比較をしてみたいと思います。

・資産価値
・ローン完済までの期間
・キャッシュフロー
・所得税
・消費税
・リスク

・資産価値
不動産投資:不動産投資の対象物件は多くがローン完済まで持ち切った場合でも途中で売却する場合でもある程度の価格で売却することができる=資産価値が落ちづらいという点があると思います。
太陽光発電投資:太陽光発電設備の減価償却は17年とされており、FIT期間の終了後は低い単価での売電は継続できますが設備の高額での売却は見込めない、とされることが多いです。また、設備が故障して取り壊す場合にも廃棄費用がかかります。
一方で、パネル自体の寿命は物によっては30年以上発電を継続できるとされている為、FIT終了後も売電を継続した場合の売上が維持コストを上回る場合には持ち続けることでまさに不労所得を得ることができる可能性を秘めています。

上記のように不動産投資と異なり太陽光発電投資では資産としての価値が残りづらいため、単純にこの二つの投資を表面利回りだけで比較することはできない点に注意が必要です。


・ローン完済までの期間
不動産投資:一般的に35年のローン期間とすることが多いです
太陽光発電投資:15〜20年のローン期間とすることが多いです

個人的にはローンの期間が短いという点は太陽光発電投資へ取り組む一つの材料となりました。

・キャッシュフロー
不動産投資:毎年のキャッシュフローはトントンか多少プラスくらいでしょうか。35年ローンで取り組んだ場合、ローン返済期間中はほとんど利益は残りませんが売却時にローン残債との差額が収益になります
太陽光発電投資:詳しくはのちに消費税のところで触れますが、1基あたり投資翌年に200万円程度のプラスが出ます。その後は毎年1基あたり20〜50万円程度のキャッシュフローが出ると思いますので、15〜20年で1基あたり400〜1000万円程度の収益が見込めます

・所得税
不動産投資:「不動産所得」となり、初年度は諸経費を入れて赤字を作り給与所得とぶつけることで節税ができることが多いとされています。10室以上を持つことで青色申告の65万円控除を使うことができるようになります。
太陽光発電投資:「事業所得」となり、青色申告を行うことができます。経費として認められる範囲は一般的には不動産投資よりも多いと認識しています。

・消費税
不動産投資:住居用物件の賃料収入は非課税取引のため、消費税は発生しません
太陽光発電投資:課税事業者を選択することで、投資翌年に投資額の約10%の還付を受けることができます

・リスク
不動産投資:主なものとしては空室リスクがあると思います。不動産市況次第では売却価格が残債を下回るリスクもあると思います。
太陽光発電投資:設備の故障や盗難、災害のリスクがあると思います。これらは保険である程度カバーすることはできますが近年保険料が高騰傾向にあります。発電所を設置するエリアによっては出力制御による売上の減少リスクがあります。

・その他
不動産投資:投資家、販売会社ともにプレーヤーが多く情報量が豊富だと思います。また、市場に出回る物件数が非常に多く流動性が高いです。
太陽光発電投資:投資家、販売会社いずれもプレーヤーが少なく情報量が非常に限られています。市場に出回る物件数が特にここ数年は少なくなってきており、新築は皆無になってきました。流動性は低いです。

以上のように不動産投資と太陽光発電投資は似ているようで大きく異なる投資対象だと思います。
私は、ローン回収期間が短いこと、キャッシュフロー、FIT後の収益への期待、青色申告が使えること、消費税還付が受けられること、という点に加え、昨今の不動産価格の高騰状況から今後の不動産価格の下落リスクを懸念し、不動産投資ではなく太陽光発電投資を行うことを決め、計4基の購入を進めました。

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