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写真の町の事業と夏の3大イベントとは??

写真首都、写真の町の東川町は今、写真のイベントが目白押しになってきています。「写真甲子園」が昨日開幕。8月3日には「フォトフェスタ」が開幕します。

私もそのイベントのスタッフとして、あるいは出展者として写真イベントに連日取り組んでいる真っ最中です。
8月7日まで約2週間の間仕事もそっちのけ・・・とはいかず、いろんなモードを切り替えつつ頑張っている最中です。

ところで、東川町で行われている、フォトフェスタ、写真甲子園、国際写真フェスティバル、国際交流フェスティバル・・・写真の町で行われるイベント関連の言葉が(正式名称、その略称も含め)ごちゃごちゃと多くあって、町民の方にとって???な状態だと思われます。
なんだか良く分からない。と耳にする機会もありますので
写真に携わっている身として、また写真の町企画委員として、簡潔に整理しますと以下のようになります。


東川町は写真の町として、写真の町事業を通年にわたっていくつも事業を展開しています。
たとえば小学生の写真ワークショップ、写真少年団、百日写真や傘寿の記念写真プレゼント、大人のための写真ワークショップ、東川大写真コンテストなど、町民に写真を身近に親しんでもらおうという通年の事業を町で行っています。


そして今の夏の時期に行う3大イベント。
これらは主に町外の方向けであり交流人口を増やそうとするものです。

1つは「写真甲子園」(高校生対象)
7月30日〜8月2日

全国の高校生写真部の全国大会。500校の中から地区予選を勝ち抜いた18校が1校3人のチームで、東川町に集結。3日間の撮影〜セレクト〜発表〜審査のハードな日程を経て、全国優勝を目指すというもの。
2年前に映画になったり、漫画になったり、全国的な知名度は高くなっています。
今年は26回目の大会です。
大スポンサーにキャノン。
担当は写真の町課。写真甲子園実行委員会主催。
写真の町企画委員、写真甲子園OBOG、町民などのボランティアスタッフが多数サポート。



1つは「東川町国際写真フォトフェスティバル」(学生〜大人、プロ〜アマチュア向け)通称「東川フォトフェスタ」と呼ばれているものです。
8月3,4日がメイン期間 8月末まで
東川フォトフェスタの中心は「東川賞」の授与と、展示になります。
それに付随して、いろいろな写真の展示と、写真を学ぶイベントがあり、写真を愛するプロやアマチュアが全国各地から集い、写真を通した交流が生まれる場として広く認知されています。
今年が35回目の記念大会で、35年前に東川町が「写真の町」宣言をしたときにスタートした歴史ある写真イベントです。

なぜ東川町が写真の町宣言をしたのかは、その背景に当時いろんな町が町おこしをするなか、ある企画会社が持ち込んだ写真の町にしてはという提案があったのです。
そう書くと身も蓋もないのですが、
自然も人の良さも備えた我が町が、その出会いの感動を写真を介して高めたり、永遠に記録したりするという理念のもとに、「写真映りのよい町」にしていこうと宣言したのです。
「写真の町宣言」全文は東川町のホームページに記載があります。

以来35年、今では写真ブームもあって、全国各地に写真で町おこしや写真の大きなイベントが続々と立ち上がるなか、しっかり根付き今や東川町の大きな実績となっています。
写真の町と言えば東川。フォトフェスタと言えば東川。歴史ある写真の一つとして東川賞が上がるほどです。

「東川賞」には現在5つの賞があります。
・海外作家賞 国際写真フェスティバルの根拠にもなる賞 賞金100万円
・国内作家賞 国内のベテラン対象 賞金100万円
・新人作家賞 国内の新人対象 賞金50万円
・特別作家賞 北海道をテーマにした写真作品に与えられる賞 賞金50万円
・飛騨野数右衛門(ひだのかずえもん)賞 東川町在住していた故・飛騨野数右衛門さんにちなんだ賞で2010年から設定 アートではなく記録的な写真作品に与えられる賞 流行廃りに関係なく普遍的なもの

これらの東川賞が「東川町文化ギャラリー」内で8月3日から8月31日まで展示されます。
受賞作品は、東川町に寄贈されます。
アラーキー、篠山紀信、植田正治、杉本博、繰上和美、掛川源一郎、深瀬昌久、小島一郎などといったビッグネームを始めとする貴重な35年分の寄贈作品は町の文化財として登録されています。

東川賞はプロ写真家対象ですが、それ以外に、公開ポートフォリオレビュー、ストリートギャラリー、写真インディペンデンス展、レタッチ教室などのアマチュア向けの展示や、写真を学ぶ機会があります。
コンテスト形式になっている展示は写真評論家や、写真雑誌編集者、プロ写真家が審査員になっていて、若手の写真家の登竜門にもなっています。
世に出たいと意志を持って全国各地から写真家のたまご達が東川町にやってくるのです。
参加者の宿泊の多くは町内の「シニアセンター」で雑魚寝です。布団は貸与されます。

また「お散歩撮影」や「思い出写真館 NIJI」のように町民が写る側、写される側として気軽に参加できるイベントも用意。

そして地元の「東川フォトクラブ」写真展のほか、「ウォールギャラリー」や旧秋山金物店跡を使った「oldnew」展で、東川町在住している写真家の写真展示も行います。写真の町には素晴らしい写真を撮る写真家がこんなにいるということをアピールしたいと主催者として考えています。

以上のようにプロ写真家からアマチュア、町民まで幅広く写真に親しんで、気づきや交流の場として、「東川フォトフェスタ」が企画運営されているのです。

担当は写真の町課。写真の町実行委員会主催。
写真の町企画委員、写真学生「フォトふれんず」のボランティアスタッフがサポート。


1つは「高校生国際交流写真フェスティバル」(世界の高校生対象)
通称「国際ユースフェス」
8月2日〜7日

いわば写真甲子園の国際版です。写真の町宣言から30年を記念して2014年からスタートし、今年が5年目になります。
毎年、参加国数が増えて今年は海外選抜校21校と日本選抜校3校の計22カ国24校が東川町に集結。
写真甲子園方式で最優秀校を目指し、競い合い、交流を深めていきます。

これだけ多くの国の高校生が集うのに、その通訳の殆どを東川町内の方々(町民やALTなど)で賄えるのが、東川町の強みであり、凄さです。

担当はこれだけが交流促進課の管轄。ここには町内の写真家が審査員として加わっています。


以上がざっくりとした写真の町の事業と夏の3大イベントの説明になります。少し整理がついたでしょうか?
ぜひこの夏のイベント期間に足を運んでみてください。

ちなみに3大イベントの予算は
「写真甲子園」は4,000万円。うち2,000万円がキャノンのスポンサード。
「フォトフェスタ」は35周年記念で昨年度より800万円増の3,500万円。「国際ユースフェス」は3,000万円。
いずれも町費のほか、国の補助金をあてながら運営しています。

この期間、担当課を中心に役場職員の力を集約して取り組んでいます。
そして写真の町企画委員を筆頭に、炊き出しなどにあたる町民ボランティアも縁の下から運営を支えているのです。
毎年もっとも暑い時期、大汗かきながら取り組んでいます。