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Asanaの活用推進する日々のこと

2021年 Asana Together アドベントカレンダー

この記事は2021 Asana Together アドベントカレンダー の、16日目の投稿です。

アドベントカレンダーは、各日投稿担当の方によって、毎日きちんと記事が投稿されております。
Asanaのいいところや、具体的な活用事例など、価値ある読み物が提供されています。是非アドベントカレンダーへアクセスして、カレンダー下部にある各記事リンク先からご覧ください

16日目を担当する私は、『Asanaはこういうものだよ!こう使えるよ!こういう課題解決ができるよ!』という内容ではなく、自分の勤務先でAsanaを推進してきた中での個人的な愚痴と大切な思い出の一部を書きました。全部個人の見解、意見、感想です。

自己紹介

私は今の勤務先(非IT企業・社員4000人)へ4年前に中途入社しました。Microsoft 365やAsanaなどのSaaSの導入を企画&それらを活用したはたらき方を社内推進しています。ここ数年は幾つかのSaaSの活用を所与のものとした仕事の仕方へ、会社全体が切り替わっていけるように、社内にSaaSによるデジタルのエコシステムを構築したいと考えています。

Asanaの導入

さて、大企業にとっては、全社員に共通のシステムを導入するのは、ちょっと大変なことです。ちょっと…ね。
例えば、私共の場合、『Asanaいいな~イエティかわいいわ』と思った日から、まずは予算申請、社内承認、説明説明説明説明説明、ライセンス購入、セキュリティ対応、マニュアル用意、ヘルプデスク用意、チーム作成、招待開始アナウンス、オンライン基礎講座x20回以上、基本操作の解説動画の製作・公開、ルール検討チーム発足、協議協議協議協議協議協議、検討結果の言語化・配布、社内周知、…といった日々を過ごしてきました。

皆で同じツールを使うから効果を発揮するとは確かに思うけど、その実現は簡単じゃないのが大企業。ツールや制度を導入する度に毎回そんなことをしているのですが、デジタルツールに関しては、社員が『工夫して仕事をしたい』と思った時に、全社員共通で使用できるツールがある程度手元に揃ってないと、工夫のしようがない。何かが生まれる環境や仕組みに欠かせないものは用意しておきたいのです。

Asanaも、そのエコシステムの一部であり、現在1500ユーザー(Enterprise)で使用中。非IT企業でAsanaをどのように推進するといいかなぁ、と自分自身も色々学びながら模索する日々を過ごした1年でした。

クラウドもブラウザも、慣れてない

読んでて想像がつかない人もいるかもしれませんが、Asanaを社内に推進するにあたって、社員(ユーザー)の多くが戸惑ったことの1つに、ブラウザがありました。Asanaのアプリ自体ではないところにも、つまづき注意ポイントがあったわけです。
勤務先の基幹システムは、Internet Explorerを標準ブラウザとして製作されており、社内の標準ブラウザはInternet Explorerだったわけです。
しかし、Asanaは、元々Internet Explorerでは使用できません(フォーム入力画面は使用できる)。
それは何故かを説明してわかる人、わからない人がいるので、面倒くさくて説明はしませんでしたが、とにかくAsanaを利用開始したときには、ブラウザを複数使いこなさなくてはならないわけです。

面倒でしょう。
Asana開けないんです…というご質問がちらほら出てきました。そうだよね、みんなが解ってることじゃないよね。
こういうのデジタルツール推進役としては、馬鹿にできないんですよね…基幹システムを使う業務が多い人ほど、Asana使うモチベーション下がる下がる…。社内標準ブラウザの統一をずっと切実に願ってました。

その後、勤務先の基幹システムもブラウザの移行をしたことで、社内標準ブラウザ統一の兆しが見えてきているところですが、ごく最近のことです。
この件は来年は強制的に解決しそうだと思いつつ、そこまで過渡期。解決に向けて頑張る世界中のエンジニアにエールを送りたいです。
(補足)2022年6月16日(日本時間)に Microsoft 社の Internet Explorerのサポート終了が発表されています。

「自由に使い始めてください」では使い始めることができない

これも読んでて想像つかない人は絶対いるのですが、わかってくださる人もいると思います。『便利なんで自由に使ってください』といってAsanaに招待しても、活き活きと使い始められる人は少ない!
実際にあった出来事で少し気づいたのですが、ある日Asanaビギナーの方が、自分は使わないプロジェクト(他の人が使用している)を削除したことがあり、そのプロジェクトの主から『助けて鬼電』がかかってきたことがあります。その件は救済方法を伝え、事なきを得たのですが、まず、このビギナーの方を何人も怒っちゃいけない。実際、何の怒りも湧かなかったんですけど、むしろ「あぁ、そういうところがわかりにくいのか!」と気づけたので、さっそくAsanaの画面の見方を説明する基礎講座を開きました…。

失敗を恐れず何でもやってみる人もいれば、失敗が怖くて何もしない=Asanaを自由には使わない人もいる。その気持ちがあることを踏まえて、何をしてOK、何をしてはNGか、はっきり言うことにしました。

使いたくない、かるた上の句を詠まれる

Asanaっていう最高なツールがあるんですよ~って紹介、解説すると、ネガティブなことを言われることもあります。

  • 色々仕事を依頼されそうでやだなぁ

  • タスクが多く並んだらうんざりしそう

  • 期限を毎日リマインドされて煩わしそう

  • タスクをつくることが仕事になりそうで本末転倒では?

…色々仕事を依頼されることは、全然Asanaに関係ない。タスクが多く並んだらうんざりするだろうけど、リスケしたり優先順位つけたりしろってことだし、実際タスクをつくるだけの人もいて、行動しない・やらない・やらない決断もしない限りは、タスクが多く並ぶことなんか何とも思わなくなる(慣れる)期限を毎日リマインドされる通知はオフにすればいい…
…ぜいぜい、反論しててはキリがない

何が言いたいかって言うと、まず、何か新しいことの推進役の心はそんなこと言われても動じてはいけません

タスク管理って面倒そうだって思う人もいる(むしろ、ほとんどじゃないか?)新しいことを始めない理由もいくらでもある。
使いたくない理由で百人一首作れそうですが、それぞれに真面目に下の句を用意する必要はなく、「えー!じゃあ〇〇さんには、誰よりもAsanaが必要かもしれませんね~」で一発けむにまいていいと思います(笑顔で)

それより、組織の課題に焦点を合わせ、Asanaの数ある機能の中から実際に活用しそうな機能にしぼって便利さを率直に伝え、解ってもらえれば、『最初は面倒そうだと思ったけど使ってみたら便利だった』と思ってくれる人も出てきます(全員ではありませんが)

仲間が現れる

Asanaの活用推進は、ある人数以上は、1人でやろうとすると辛くなります。
1500人で使う前に、4人⇒80人⇒300人⇒1000人⇒1500人と、段階を経てきました。トップダウンによる推進をしたのは1000人のタイミングからでしたが、その前のステップが重要でした。それは、80人⇒300人へ利用拡大したとき。この利用拡大の密かな目的は、なかま探し・社員の反応探りでした。

先行検証と称してAsanaへ招待した300人の中には、約20名程、ものすごい短期間でAsanaを理解し、更に自分の周りを巻き込んで、業務改善活動を開始する社員がいました。自燃人っていうのかな。

👑 部内の業務をテンプレート化するため、積極的にご質問くださった方(質問の内容で理解度が高いことはわかる)
👑 毎日、20分のAsana勉強会を開いた方
👑 Asana操作マニュアルを作成してくれた方
👑 部下に「Asanaで来ない依頼は対応しない」と、すごい強制力で部員の活用底上げをした方(結果的にAsana活用度高い部署になった)
👑 ある事業の業務プロセスの見える化を自ら進める部門の責任者の方
(役職者=推進者だなんて、存在がまぶしくて見えない
などなど

Asanaいいな~思うだけでなく、周りを巻き込んで行動ができる人が、いたー!!(感動)

仲間が存在すること、そしてAsanaを活用する実際の様子は、そのまま利用者拡大のモチベーションになり、1500人に至っています。仲間がいなかったら、相談できなかったですし、いくらトップダウンでも、利用拡大できなかっただろうな~と思うのです。
日本の大企業の中には、Asanaを孤独に推進している人がいるかもしれない。でも孤独には進まないんですよね。

まだ道の途中

つらつら過去の愚痴、振り返りを書いてきました。けど、まだまだ社内推進の途中です。来年も、Asanaに限らず、まだエコシステム構築活動は続くので、あるべき姿と現実に向き合いながら、頑張っていこうかと思います

おわりに

会社がAsanaを今の人数で使う投資判断をするのは、そんなに簡単なことではなかったと思います。勿論、自分も、その判断に必要な活動、提言をしないわけではないけれど、会社の大事な投資をひっぱってきたのは、私の上司でした。実際にAsanaを使って部署のマネジメントに活かし、更に日頃から私の推進活動に関する愚痴、悩みを受け止めてもらっています。
活用推進を頑張ってはいるけれど、それは投資判断があったから。
上司に感謝しています😃
こういう点でも孤独には進まないですね

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